被ばく労働問題に対する私たちの取り組み

関係団体と協力して開催している被ばく労働問題に関する省庁交渉は、回を重ねており、引き続き継続していきます。

緊喫の最低課題は、緊急作業時被ばく線量限度引き上げの問題ですが、東電福島第一原発における労働災害多発、偽装派遣・違法派遣・労働 法令違反、被ばく労働者の長期的な健康管理と遅 発性疾病が発症した場合の補償、除染をめぐる諸問題など、課題は多岐にわたっています。

全国安全センター内部では原子力関連労働者支援局を設置して学習会等を重ねるとともに、関心をもつ他団体と地域センターが協力して被ばく労働問題を考えるネットワークを2012年11月に設立しています。

2015年2月には福島県いわき市でフクシマ原発労働者相談センター(収束・廃炉・除染)が設立され、地元での取り組みが強化されることが期待されるとともに、2017年4月には福島原発被ばく労災損害賠償を支える会(あらかぶさんを支える会)が結成されました。後者は、東電福島第一原発の事故収束作業に従事して急性白血病を発症し、2015年10月に労災認定された後、2016年11月に東電等を被告して提起された裁判です。

また、メディアでも大きく報道されたベトナム人技能実習生を除染労働に従事させた事例や、具体的な労働災害職業病の認定事例の支援等も行っています。

当サイトの被ばく労働問題関係記事

目次

労災・職業病ニュース一覧(2001年10月~2023年02月:25288件)2023/7/04更新

労災職業病や職場の安全衛生に関係する新聞記事は、けっこうたくさんあります。補償にせよ予防対策にせよ、そうした情報は必ず職場などで役立つと考えて、神奈川労災職業病センターの機関誌「かながわ労災職業病」では、30年以上にわた […]

通りを埋め尽くした5万人の市民『核汚染水投棄容認』尹錫悦糾弾。国際海洋法裁判所に核汚染水の海洋投棄提訴を促す。 2023年08月26日 韓国の労災・安全衛生

約5万人の市民が街頭に集まり、福島の核汚染水海洋投棄の即時中止を求める声を上げた。『放流に賛成でも支持でもない』という尹錫悦政府に対しては、「日本政府を国際海洋法裁判所に提訴せよ」と要求する声が溢れた。 東京電力が福島原 […]

福島汚染水放流決定に市民社会「反発」、日本大使館に集結抗議 2023年08月22日 韓国の労災・安全衛生

日本政府が24日から福島原発の汚染水を海洋放流することを決めたことを受け、市民社会団体が『犯罪行為』だと強く反発し、今週末の大規模ロウソク集会も予告した。 全国の市民社会団体の連帯組織の『日本の放射性汚染水海洋投棄阻止共 […]

原子力従事者30万人の疫学調査「放射線に安全基準値なし」最大規模の国際共同研究調査の結果、「許容基準値以下の被ばくもがんによる死亡リスク高める」 2023年08月21日 韓国の労災・安全衛生

論文に示された低線量放射線の累積吸収線量(Cumulative dose)と固形がんによる死亡率の相対リスク(Relative rate)の関係。出典:「フランス、英国および米国労働者の電離放射線低線量被ばく後のがん死亡 […]

「政府の汚染水放流放置は違憲」海女・鯨まで4万人が憲法訴願 2023年08月16日 韓国の労災・安全衛生

海女と漁業従事者と各種のクジラが一緒に、福島汚染水の海洋放流を防ぐための措置をきちんとしない政府に対し、憲法訴願を提起した。 「民主社会のための弁護士会」(民弁)は16日に記者会見を行い、4万人余りの請求人と各種クジラの […]

原発被ばくなど放射線被ばくによる疾病(電離放射線障害)の労災認定状況~新たに白血病で認定 2023/3/10福島・富岡労基署~

原子力発電所(原発)などでの被ばくを原因とする疾病の労災請求を受け、業務上疾病として認めるかどうかは、労災認定基準である「電離放射線に係る疾病の業務上外の認定基準に号昭和」(基発第810号昭和51(1976)年11月8日 […]

マート労組、日本の核汚染水の放流を止める実践闘争に突入宣言 2023年07月26日 韓国の労災・安全衛生

マート(大型小売り店舗)の労働者たちが日本の核汚染水の放流時期が近づいている時点で、核汚染水の放流を止めるための実践闘争に取り組むと宣言した。 民主労総サービス連盟マート産業労働組合(以下、マート労組)は26日午前10時 […]

「IAEAの結論尊重? 政府、日本の環境犯罪の共犯を自任」 2023年07月05日 韓国の労災・安全衛生

民主労総が「福島原発汚染水を放流しても、人と環境に及ぼす影響は微々たるもの」という趣旨の国際原子力機関(IAEA)報告書に、「日本の海洋犯罪に対する免罪符にはならない」と指摘した。報告書の信頼性に強い疑問が提起され、限界 […]

核汚染水の放流阻止で頑張るサービス労働者 2023年06月28日 韓国の労災・安全衛生

福島原発の汚染水放流を前に、サービス労働者たちが、政府は放流を阻止しなければならないと声を強めた。 サービス連盟は27日、大統領室の前で『国民の安全を無視する尹錫悦政府退陣・核汚染水海洋投棄反対』の記者会見を行った。カン […]

韓・日の労働界、7月9日にソウルで『福島放射性汚染水海洋投棄反対第三次全国行動の日』労働者大会 2023年06月24日 韓国の労災・安全衛生

民主労総が来月9日にソウルで、日本の労働界と一緒に、日本政府の福島原発汚染水の海洋投棄に反対する韓日労働者大会を開催する。 民主労総のヤン・ギョンス委員長は24日、市民社会団体が主催した『福島放射性汚染水海洋投棄反対第三 […]

<最新>日本の労働安全衛生をめぐる状況【2021年→2022年】~労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)統計の構造、労働安全衛生情報

目次1.労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)の発生状況等● 労災保険新規受給者● 死亡災害● 死傷災害● 死亡災害対労働災害の比率● 業務上疾病● 労働者の健康状況等2.労働安全衛生対策● 労働災害防止計画● 新型コ […]

大韓航空に続きアシアナ航空乗務員も「放射線ばく露」による血液がんで労災認定 2022年8月19日 韓国の労災・安全衛生

26年以上アシアナ航空で勤務し、『骨髄形成異常症候群』の診断を受けた乗務員Aさん(57)が放射線ばく露による労災を認定された。アシアナ航空の乗務員では初めてだ。これまでに放射線ばく露で労災認定を受けた航空機乗務員はすべて […]

福島第一原発事故から11年-被ばく労働問題の現状とこれから:被ばく労働を考えるネットワーク

福島第一原発事故から11年-被ばく労働問題の現状とこれから被ばく労働を考えるネットワーク 日時:5月28日(土)13時30分開場 14時開始会場:文京区民センター 3A会議室資料代500円 講演:放射線防護はどうあるべき […]

日本の労働安全衛生をめぐる状況【2020年→2021年】~労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)統計の構造、労働安全衛生情報

<最新>日本の労働安全衛生をめぐる状況【2021年→2022年】~労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)統計の構造、労働安全衛生情報 は、こちら 目次1.労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)の発生状況等● 労災保険 […]

被ばく労働ネットワークが4/16に集会 片山夏子氏特別講演など~福島第一原発事故から10年ー被曝労働問題の現状と今後

被ばく労働を考えるネットワークが、「福島第一原発事故から10年ー被ばく労働問題の現状と今後」と題して、4月16日18時から集会を行う。 福島第一原発事故から10年-被ばく労働問題の現状と今後被ばく労働を考えるネットワーク […]

眼の水晶体被ばく限度見直し等-改正電離放射線障害防止規則の2021年4月1日施行へ、施行通達も公表

電離放射線障害防止規則が2020年4月1日に一部改正され、2021年4月1日から施行される。 今回の改正について、厚生労働省は以下のように説明している。「国際放射線防護委員会 (ICRP) が2011年4月に発表した『組 […]

ふくしまの10年・イチエフあの時 事故発生当初編(15回連載:片山夏子・山川剛史記者)<原発のない国へ>東京新聞

福島第一原発事故報道で定評のある東京新聞で「ふくしまの10年・イチエフあの時 事故発生当初編」が連載された。当時の現場作業員のおかれていた状況の貴重な報告だ。 担当は、片山夏子・山川剛史記者。 片山夏子記者は事故後長く被 […]

日本の労働安全衛生をめぐる状況【2019年→2020年】~労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)統計の構造、労働安全衛生情報

最新版はこちら↓<最新>日本の労働安全衛生をめぐる状況【2020年→2021年】~労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)統計の構造、労働安全衛生情報 目次1.労働災害・職業病(業務災害・業務上疾病)の発生状況等● 労災 […]

ルポ「1カ月」~東日本大震災・福島第一原発事故・ニュースにならなかった日々(目次)~柚岡明彦

安全センター情報2013年7月号~2016年7月号(25回連載)  石巻市  黒い津波に襲われて/あのなかに近所の人が・南相馬市  夫と孫を黒い津波に奪われて㊤・南相馬市、大熊町  夫と孫を黒い津波に奪われて㊥・大熊町 […]

被ばく労働問題に対する私たちの取り組み

関係団体と協力して開催している被ばく労働問題に関する省庁交渉は、回を重ねており、引き続き継続していきます。 緊喫の最低課題は、緊急作業時被ばく線量限度引き上げの問題ですが、東電福島第一原発における労働災害多発、偽装派遣・ […]

3人のベトナム人技能実習生を除染作業に従事させた会社を提訴: 福島地裁郡山支部

★★本事件は2020年10月23日に和解が成立しました。★★ 裁判所も「技能実習生制度」に警告発す!〜ベトナム人除染労働事件で和解 除染作業させられたベトナム人実習生、受け入れ先と和解成立「解決してよかったです」 9月2 […]

特集/福島第一原発における被ばく労働の現状と課題-放射線被ばく、労災、過労死 。外国人労働者導入は見送り

被ばく労働問題省庁交渉、労災認定・裁判支援等 2019/07 飯田勝泰(東京労働安全衛生センター事務局長) 目次はじめに1 廃炉・汚染水対策の現状2 福島第一の被ばく労働の実状3 第18回被ばく労働問題省庁交渉○福島第一 […]

技能実習生の除染業務調査 法務省等:実態調査はきわめて不十分

2018年10月号で岩手・福島等における除染作業にベトナム人技能実習生が従事させられている問題を報告した。私たちは2018年3月14日に、全統一労組、移住者と連帯する全国ネットワークとともに参議院議員会館で記者会見を開き […]

技能実習生が除染労働 ベトナム人Aさんの事例から発覚/岩手・福島

目次「建設機械・解体・土木」で「除染」避難地域での被ばく労働も緊急報告会を開催さらなる発覚 実態解明を 「建設機械・解体・土木」で「除染」 技能実習生が除染労働など被ばく労働に従事させられていた事実が明らかになり、大きな […]

白血病・原発被ばく労災「あらかぶさん裁判」はじまる/福島原発事故から7年 被ばく労働問題の現状と課題

飯田勝泰(東京労働安全衛生センター事務局長) 目次はじめに1 福島原発における被ばく状況2 容器へのロボット投入で高線量被ばく3 相次ぐ白血病、甲状腺がんの労災4 被ばく労災の責任を問う、あらかぶさんの裁判5 死亡重症災 […]

職業病リスト見直し:7疾病(多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)等)追加 、対象業務の追加等も2疾病

労働基準法施行規則第35条専門検討会報告書(2009年12月21日) 厚生労働省は2009年12月21日付けで、「労働基準法施行規則第35条専門検討会報告書」を公表した。わが国の「職業病リスト」(労働基準法施行規則(別表 […]

原発被ばくで悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫) 初めての労災認定

片岡明彦(関西労働者安全センター) 目次自庁取消しで業務上決定白血病認定基準の3倍以上被ばく厚生労働省申し入れ 自庁取消しで業務上決定 本誌既報(2008年3月号、6月号)の悪性リンパ腫で亡くなった故喜友名正さんのご遺族 […]

悪性リンパ腫労災認定を求める 厚生生労働省と交渉、署名提出

川本浩之(神奈川労災職業病センター) 2008年3月6日、「喜友名正さんの労災認定を支援する会」主催で、厚生労働省との交渉が行われた。沖縄から喜友名さんのお連れ合いの末子さんと、代理人の金高弁護士も参加し、直接、厚生労働 […]

原発の定期検査で働き、悪性リンパ腫で死亡:喜友名正さんの労災認定を勝ち取ろう/大阪

渡辺美紀子(原子力資料情報室) 目次ご支援を被曝労働が健康を奪った喜友名さんの過酷な労働ずさんな労基署の対応欠かせない労働現場と被曝実態の調査置き去りにされた日本の被曝労働者に救済の道すじを ご支援を 全国の原子力発電所 […]

初の放射線被曝による「多発性骨髄腫」の業務上認定:原子力発電所での補修作業

片岡明彦(関西労働者安全センター事務局) 目次富岡労基署が支給決定因果関係認めた厚労省検討会因果関係認めたくない東京電力東京電力、東芝などの無責任姿勢無視されるアルファ核種汚染と内部被曝企業責任追及と健康管理対策改善放射 […]

多発性骨髄腫で初の労災請求 原子力発電所での被曝が原因 /厚生労働省は検討会開始

片岡明彦(関西労働者安全センター事務局次長) 目次富岡労基署に労災請求4年3か月で総線量70ミリシーベルト記録にない重大被曝の疑い一日も早い労災認定を東京電力、東芝、石川島、IPCの責任追及厚労省検討会開始 富岡労基署に […]