2019年1月以降の安全センター情報「世界から」のコーナーに掲載してきた韓国関連ニュースを当サイトにまとめてアップし、現在、逐次更新中です。
当サイトの「韓国ニュース」に掲載されている記事は、韓国で発行されている「日刊毎日労働ニュース」、「民衆の声」、「京郷新聞」、「労働と世界」などから安全衛生・労災・職業病に関連した記事を選んで日本語に翻訳したものです。
記事のセレクトと翻訳はすべて中村猛氏が担当しています。
中村猛氏は日韓民主労働者連帯代表、関西労働者安全センター事務局次長として、長年にわたり日韓労働交流に力を尽くし、いまも現役です。
「日刊毎日労働ニュース」とは、
1993年創刊された労働専門のメディアで、現在はオン・オフラインで発行されている。民主と進歩、福祉と平和を主として主張し、進歩的な主張、労働運動の発展と社会進歩を支持している。保守的な経済紙の観点に対して、労働と進歩に基盤を置いた見解と論調を維持し、特定の利害関係によって偏向しない正論を追求し、労働と進歩の全てのものを盛り込んだオン・オフラインの統合媒体の構築を目標にしている。主な事業は、日刊毎日労働ニュースの発行、インターネット・レイバートゥデイの運営、出版編集業・サービス事業など。日刊毎日労働ニュースは、日本の写真週刊誌を連想させる雑誌で、これが日刊紙であることに、すなわち、それだけ労働関係の題材があることと、その取材力量は驚くばかりである。会長のパク・スンウプさんは元々は学習塾の経営者で、その収益のすべてをこの事業につぎ込んでいると言われている。
by中村猛
「日刊毎日労働ニュース」サイトは、http://www.labortoday.co.kr/
「民衆の声」とは
民衆の声は、2000年5月15日に創刊された韓国のインターネットメディア。進歩的な論調を堅持し、資本と権力に対抗し、労働者をはじめとする民衆の闘争を報告するために力を注いでいる。特にSNSで広く流通している。韓国のメディア環境は、いわゆる「記者クラブ」的なシステムだが、2008年に警察庁担当記者の資格を、その後国会と政府省庁に正式取材許可を得た。2006年から2009年まで、軍事独裁時代の1985年に創刊された韓国初の抵抗メディア「月刊マル」の編集を代行していた。既成メディアがアクセスすることを好まない進歩的議題と現場の高い密着性を示している。
by中村猛
「民衆の声」サイトは、https://www.vop.co.kr/
「京郷新聞」とは
『京郷新聞』は、カトリック財団の新聞として、1946年10月6日に創刊された。創刊当初は反共的・保守的な性格だったが、1959年、李承晩・自由党政権に対する不満から、政権に対する野党性と反独裁路線を明確に打ち出すようになった。1959年4月には強制的に廃刊させられたが、四月革命によって1960年4月に復刊する。その後、何度かの深刻な経営難を経験し、1998年に韓国初の社員株主会社となった。政治的には中道左派だが「中道メディア」に分類される。フェミニズムに好意的で人権問題に関心を持ち、人権に関するテーマを多く扱う。全泰壱が訴えた平和市場の縫製工の労働問題を取り上げたことでも知られる。民主労総の事務所は、京鄕新聞本社ビルの中に所在する。
by中村猛
「京郷新聞」サイトは、 http://www.khan.co.kr/
「労働と世界」は、全国民主労働組合総連盟(民主労総)の機関紙。

目次
- 李大統領の『12時間交代』批判に食品業界『戦々恐々』/韓国の労災・安全衛生2025年8月30日
- 警察、労災捜査専門担当人員100人配置・・・『労災との戦争』速度戦/韓国の労災・安全衛生2025年8月29日
- 労災隠蔽を申告すれば500万ウォンの褒賞金・・・2026年予算案/韓国の労災・安全衛生2025年8月29日
- 国会立法調査処「重大災害法三年、死者数はそのまま・・・処罰は軽い」/韓国の労災・安全衛生2025年8月28日
- 学校給食労働者の肺がん労災「死亡者を含む」初の政府統計/韓国の労災・安全衛生2025年8月27日
- 建設労災遺家族「社会的協議体構成」を訴え/韓国の労災・安全衛生2025年8月27日
- 33年溶接工の白内障、再審査の末に労災認定/韓国の労災・安全衛生2025年8月27日
- 「厳しい予算」に安全後回し・・・三年間に伐採現場だけで22人死亡/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日
- クパン物流センター労働者たち「六ヶ月間で二人死亡・・・特別勤労を監督を要求」/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日
- 「重大災害法」施行後、公共部門で三年間に少なくとも75人が死亡/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日
李大統領の『12時間交代』批判に食品業界『戦々恐々』/韓国の労災・安全衛生2025年8月30日
食品業界が『生産職の労働時間短縮』問題に戦々恐々としています。 新政府が連日労働安全を強調し、顔色を伺わざるを得ない状況に置かれたのです。 SPCループと三養食品は、労働時間を減らすと公式に宣言までしました。 実際に食品 […]

警察、労災捜査専門担当人員100人配置・・・『労災との戦争』速度戦/韓国の労災・安全衛生2025年8月29日
警察が全国18市・道警察庁に『労災捜査チーム』を新たに設ける。先立って李在明大統領は先月29日、ユ・ジェソン警察庁長職務代行に「労働災害事件に対する専門的な捜査が必要ならば、専門担当チームの構成を検討せよ」と話した。 警 […]

労災隠蔽を申告すれば500万ウォンの褒賞金・・・2026年予算案/韓国の労災・安全衛生2025年8月29日
企業の労災隠蔽の事実を申告した人に、褒賞金500万ウォンが支給される。産業安全・勤労監督官も、来年2千人増員される。 29日に国務会議を通過した2026年の政府予算案には、李在明大統領が就任直後から強調してきた労働災害予 […]

国会立法調査処「重大災害法三年、死者数はそのまま・・・処罰は軽い」/韓国の労災・安全衛生2025年8月28日
重大災害処罰法が施行三年目を迎えたが、労災予防にこれと言った効果を出せていないことが判った。遅い捜査と軽い処罰が原因だという指摘が出ている。 28日、国会立法調査処が出した『重大災害処罰などに関する法律の立 […]

学校給食労働者の肺がん労災「死亡者を含む」初の政府統計/韓国の労災・安全衛生2025年8月27日
最近の5年間に学校給食労働者213人が肺がんで労災を申請し、14人が死亡した。学校給食労働者の労災状況が死亡者を別途に分類し、政府資料として確認されたのは今回が初めてだ。 勤労福祉公団が11日、進 […]

建設労災遺家族「社会的協議体構成」を訴え/韓国の労災・安全衛生2025年8月27日
「父は一生黙々と働いた。痛くても痛いとは言わない人だった。そんな父親がそんなに虚しく、寂しく去ったということが未だ信じられない。そのような死の前で、会社がたった一度の心からの謝罪も、遺族に説明さえしなかったという事実を […]

33年溶接工の白内障、再審査の末に労災認定/韓国の労災・安全衛生2025年8月27日
HD現代重工業で30年以上溶接工として働いた労働者の白内障が、再審査の末、業務上の疾病として認められた。勤労福祉公団は被災者が14年間生産班長として勤め、溶接光ばく露が減り、65才で診断を受け、老人性疾患である可能性が大 […]

「厳しい予算」に安全後回し・・・三年間に伐採現場だけで22人死亡/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日
20年目の伐木工のコ・某さん(51)は五年前に同僚を失った。故人は慶北地域のある伐採現場で会い、焼酎一杯をやりながら親しくなった『兄貴』だった。別の木に引っ掛かっていた別の作業者が「切り倒した木」(伐倒木)が […]

クパン物流センター労働者たち「六ヶ月間で二人死亡・・・特別勤労を監督を要求」/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日
クパン物流センターで働く労働者たちが、雇用労働部にクパン物流子会社のクパンフルフィルメントサービスに対する特別勤労監督を要求した。最近六ヵ月間で二人が夜間作業中に倒れるなど、過労死と推定される死が続いているからだ。 &n […]

「重大災害法」施行後、公共部門で三年間に少なくとも75人が死亡/韓国の労災・安全衛生2025年8月22日
重大災害処罰法(重処法)施行以後の三年間に、中央行政機関・地方自治体・公共機関などの公共部門で、少なくとも75人(5人以上事業場基準)が重大災害で命を失ったことが確認された。重処法違反の疑いで起訴されたのは、大韓石炭公社 […]