職業がんをなくす患者と家族の会 | 全国労働安全衛生センター連絡会議

職業がんをなくす患者と家族の会のご紹介
- 職業がんをなくそう！
- 職業がんをなくす患者と家族の会へのご入会のご案内
三星化学工業膀胱がん判決その後、大手アパレル膀胱がん労災裁判、職業性上顎がん　など　職業がんをなくそう通信31(2022.1.10)
アスベスト被害者の全国連携に学ぶ－マンチェスターでの日英＋国際交流会と5都市でのアクション・メゾテリオーマ・デー（AMD）イベントに参加（2017年）
三星化学工業職業性膀胱がん損害賠償請求裁判、勝訴！福井地裁・職業がんをなくそう通信30(2021.6.7)
三星化学工業職業性膀胱がん損害賠償裁判結審。5月11日判決へ／職業性膀胱がん労災認定訴訟の動きなど・職業がんをなくそう通信29(2021.4.7)
三星化学工業職業性膀胱がん損害賠償裁判／職業性膀胱がん労災認定訴訟の動きなど・職業がんをなくそう通信28(2021.2.28)
MOCA膀胱がん業務上外検討会報告／特定芳香族アミン職業性膀胱がん裁判・職業がんをなくそう通信27(2021.1.10)
MOCAによる職業性膀胱がんの業務上外に関する検討会の進行状況など／職業がんをなくそう通信26(2020.9.26)
特定芳香族アミンばく露による膀胱がん労災行政裁判東京地裁提訴。三星化学オルトトルイジン裁判(８回)／職業がんをなくそう通信25(2020.8.31)
職業がんをなくそう通信24／三星化学職業がん損賠訴訟（７回）など
職業がんをなくそう通信23／第11回なくそう集会・膀胱がん不支給取消訴訟提訴・MOCA膀胱がん業務上外検討会
職業がんをなくそう通信22／特定芳香族アミンとは・化学物質関連2月公表厚労省資料
職業がんをなくそう通信21／大久野島の歴史展・ビスクロロメチルエーテル（ビスクロ）
職業がんをなくそう通信20／第10回なくそう集会・三星化学裁判・繊維産業の膀胱がん労災支援
職業がんをなくそう通信19／第10回職業がんをなくそう集会 in 大阪のご案内
職業がんをなくそう通信18／オルトトルイジン，ＭＯＣＡ健康管理手帳・ＭＯＣＡで労災申請・検討会議事録公開
職業がんをなくそう通信17／職業がん撲滅目指して・第8回なくそう集会
職業がんをなくそう通信16／MOCAによる膀胱がん・京都胆管がん問題その後など
職業がんをなくそう通信15／MOCAによる膀胱がん・35条専門検討会・京都胆管がん会見ほか
職業がんをなくそう通信14／MOCA事案を厚労省に問う・特定芳香族アミン膀胱がん審査請求不当棄却
職業がんをなくそう通信13／オルトトルイジンによる膀胱がん労災認定、新日本理化徳島退職者など
職業がんをなくそう通信12／第７回職業がんをなくそう集会 in 大阪＆総会
職業がんをなくそう通信 11／京都印刷胆管がん労災認定・ジクロロメタン急性中毒相談
職業がんをなくそう通信 10／三星化学工業事件(膀胱がん）・ナノマテリアル
職業がんをなくそう通信 9／三星化学工業事件(膀胱がん）職業がんと闘うオルトトルイジンの会
職業がんをなくそう通信 8／三星化学職業（膀胱）がん損害賠償裁判提訴・結節性多発動脈炎など
職業がんをなくそう通信 7／第６回なくそう集会・山野優子、毛利一平記念講演・三星化学、新日本日本理化・化学物質管理
職業がんをなくそう通信 6／新年のご挨拶・京都印刷職場胆管がん・電通過労自殺問題と化学物質労災予防協約
職業がんをなくそう通信 5／なくそう労災職業病交流会・海外出張中に特定芳香族アミンばく露と膀胱がんなど
職業がんをなくそう通信 4／福井集会アンケートから・結節性多発性動脈炎と化学物質・FRP職場組合結成など
職業がんをなくそう通信 3／第5回職業がんをなくそう集会 in 福井・記念講演・三星化学、新日本理化OT膀胱がん報告など
職業がんをなくそう通信 2／東京の膀胱がん労災申請に不支給決定など
職業がんをなくそう通信 1／第4回職業がんをなくそう集会・記念講演・三星化学、新日本理化職場報告

職業がんをなくす患者と家族の会のご紹介

職業がんをなくそう！

三星化学工業福井工場で2014年から2015年にかけて膀胱がんを発症する労働者が相次ぎ、被災労働者が化学一般関西地方本部に相談したことから、労災申請、労組結成へと進展しました。
そして、会社との交渉、厚生労働省への要請などを積み重ねるなかで、「職業がんになるのは私たちで最後にしたい」という強い思いから結成されたのが「職業がんをなくす患者と家族の会」（以下、患者と家族の会）です。
今回、三星化学工業に対する闘いや職業がん問題の現状を随時報告されている「職業がんをなくそう通信」（職業がんをなくす患者と家族の会発行）を全文転載させていただくことになりました。
これまで私たちは、アスベスト関連がんをはじめ、胆管がん、多発性骨髄腫など職業がんに対して取り組んできました。そして膀胱がん問題では、当該労働組合や患者と家族の会と協力しています。今後も現場を大切にした、幅広い協力が重要だと考えています。
安全センター情報では、三ツ星化学工業におけるオルトトルイジン（OT）による膀胱がん被害、3,3′-ジクロロ 4,4′- ジアミノジフェニルメタン（MOCA）による膀胱がん被害などを伝えてきました。今後も内外の職業がん関連情報を紹介しながら、職業がん問題改善に取組んでいきます。

職業がんをなくす患者と家族の会へのご入会のご案内を以下に掲載しますので、ご協力をいただければ幸いです。

職業がんをなくす患者と家族の会へのご入会のご案内

職業がんをなくす患者と家族の会の歩み　2016年 6月～2020年 5月現在

1.「職業がんをなくす患者と家族の会」結成への思い

2015 年 12 月芳香族アミンへの曝露によると思われる膀胱がんが多発していることを厚労省が報道発表し、当該事業場（三星化学工業）で働き膀胱がんを発症した田中康博氏と高山健司氏がこれまでの劣悪な労働環境や繰り返されてきた健康障害の様子を記者会見で伝えました。
当該事業場で就労した労働者に 2014 年から膀胱がんの発症が続き 2015 年 8 月に 3人目（高山氏）の発がんが確認されると 9 月田中氏が化学一般関西地本に「職場で膀胱がんが多発している。何とかして欲しい」と訴え関西地本が調査を進めたところ、発がん物質であるオルトトルイジンを始めとする芳香族アミン類の取扱いがありかつガス・粉塵が充満する労働環境の中で働き、実際に吐き気・食欲不振・チアノーゼ・メトヘモグロビン血症など様々な健康障害が続いていたことが判明しました。労働組合の結成と労災申請の準備をしていたところ更に 2 名田中氏も発がんし、それまで労災申請しないよう圧力をかけていた会社はようやく福井労働局に膀胱がん多発を伝え報道発表につながりました。
2016 年 1 月田中・高山氏らは労組を結成し本社交渉にて謝意を示させ厚労省要請では早期の労災認定を求めました。その後「業務上外検討委員会」が開催され同年 12 月 7名（更に 2 名が発がん）全員が労災認定されることとなったのです。
6 月には大阪にて「職業がんをなくす患者と家族の会」の結成集会が開催され田中氏が代表あいさつとして「職業がんになるのは私達で最後にしたい」と強い思いを宣言しました。

2．職業がんをなくそう集会

職業がんを予防するための啓発活動として、「職業がんをなくそう集会」を大阪、福井、東京にて 11 回開催しました。現在新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から東京集会が延期状態となっています。専門家による講演と労働者による現場報告などで専門家と労働者が双方学べる貴重な場となっており、これまで日本における職業がん年間死亡数は 2 万件弱あり殆どが私病扱いされていることやがんの発生機構、日本産業衛生学会における発がん分類の紹介、職業がんをなくすためのポイント、三星化学裁判の意義などを講演いただき、職場からは三星化学の劣悪な労働環境、印刷職場での有機溶剤曝露の実態、適切な化学物質管理方法の紹介など様々な報告がされてきました。

3．支援活動

京都大日本印刷で印刷業務に従事した元労働者が 40 年もの潜伏期間を経て胆管がんを発症した事案の支援をし一昨年 4 月労災認定がされ 10 月記者会見をしました。
徳島新日本理化にてオルトトルイジン製造に従事した元労働者が膀胱がんに罹患し退職者らが「職業がんと闘うオルトトルイジンの会」を結成。当初より支援を続け一昨年 8 月労災認定されました。現在健康手帳の発行が進められています
その他建設業での上顎がん審査請求、塗料業での結節性多発動脈炎、繊維業の膀胱がん労災認定裁判などを支援しています。