マート労組、日本の核汚染水の放流を止める実践闘争に突入宣言 2023年07月26日 韓国の労災・安全衛生
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マート(大型小売り店舗)の労働者たちが日本の核汚染水の放流時期が近づいている時点で、核汚染水の放流を止めるための実践闘争に取り組むと宣言した。
民主労総サービス連盟マート産業労働組合(以下、マート労組)は26日午前10時にロッテマートソウル駅店前で記者会見を行い、マート労働者たちが「汚染水投棄反対」ピケッティングと署名運動を続けてきたのに続き、今日からは、売り場内で勤務服に汚染水投棄反対のワッペンを着ける闘いを始めると発表した。
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日本の汚染水投棄が可視化し、国民的には日本産の輸入禁止製品の輸入再開にも繋がるだろうという懸念が大きい。マート労組は、消費者だけでなく、マート労働者の家族にも脅威となる放射能汚染製品を販売しなければならないという点で不安が大きいと訴えた。労働者が『放射能汚染商品販売の共犯』に追い込まれる心配と同時に、こういう状況だけは防がなければならないという責任感を感じているということだ。
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サービス連盟のカン・ギュヒョク委員長は「休暇シーズンを迎えた多くの国民が『今は行っても大丈夫だろうか? 日本が放流を始めたらどうする? 今年が海で水遊びを楽しめる最後の年ではないか? と、日本の核汚染水放流に対する懸念を思い浮かべるだろう」とし、国民の多様な憂慮と批判の声を、怪談、デマニュース扱いする政府の責任を追求した。
一方「核汚染水問題は全国民の問題であり、私たち労働者の問題」で、「どうしてマート労働者が核汚染水にばく露した水産物を、国民に召し上がれと言って販売できますか? 国民の生命を脅かす行為はできない」と話した。更に、「必ず日本の核汚染水の放流を止め、国民の生命と安全、主権を守るために先頭に立って闘う」と強調した。
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マート労組のチョン・ミンジョン委員長はかつての加湿器殺菌剤事態に触れて「私たち販売労働者は、オキシ製品がどれほど人体に有害なのか知らなかったが、事件が起きた後、私たちも知らない間に、オキシと有害な物質を販売した共犯になっていた」とし、この事件で「販売労働者は罪悪感、自虐感に苦しんだ」と明らかにした。
続けて「放射能汚染水放流の主犯は日本と尹錫悦大統領、『国民の力』なのに、罪悪感とトラウマはサービス労働者がなぜ抱え込まなければならないのか。」「マート労働者は放射能汚染商品販売の共犯になることを拒否する」と宣言した。
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マート労組のイ・ヒョンスク・ロッテマート支部長は、自身を「労働組合の幹部でもあるが、水産コーナーで働いているマート労働者」と紹介した。「最近、顧客が水産物の原産地をよく訊く。理由を尋ねると、放流の時が近付いてきて、日本の水産物について事前に調べようと質問しているという」と、日本の核汚染水放流に対して顧客が感じている不安感をそのまま伝えた。
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マート労組は大型マート三社(イーマート、ロッテマート、ホームプラス)に、放射能汚染水の放流と該当商品に対する立場の確認を要請する公文書を7月13日発送した。企業の利潤よりも国民の安全を優先して、放射能汚染水にばく露された商品は販売しないという立場を明らかにし、企業の社会的責任を果たすことを要求したが、大型マート三社は何れも立場を明らかにしなかった。
これに対しマート労働者たちは、現在行っている売り場前の「汚染水投棄反対」ピケッティングと署名運動を拡大し、組合員が勤務服に汚染水投棄反対のワッペンを着ける闘いを始めると宣言した。
記者会見の参加者は、尹錫悦と岸田を核汚染水海洋投棄の主犯と表現した横断膜に、実際に汚染水放流が起きれば放射能で汚染される海と、そこから出た各種商品をショッピングした顧客の体に放射性物質が溜まるパフォーマンスを行い、記者会見を終えた。
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2023年7月26日 「労働と世界」 民主労総サービス連盟
http://worknworld.kctu.org/news/articleView.html?idxno=503102