『労災申請妨害疑惑』に対して、サムソン電子が「調査する」2020年8月3日/韓国の労災・安全衛生

7月31日サムソン電子労働組合が光州事業場の前で配布した産災(労災)申請案内文(サムソン電子労働組合提供)

サムソン電子の光州事業場で、会社が労働者の産災申請を妨害したという<ハンギョレ>の報道に関して、サムソン電子は3日、「事実関係を調査して改善措置をとる」とした。労組は事実関係を正しく明らかにするには、労組が主体にならなければならないと要求してきた。

サムソン電子光州事業場の関係者は、この日<ハンギョレ>に「報道された内容は事実関係を調査する。また事業場内の不合理な慣行をなくすように、役職員が公募によって参加する『組織文化革新委員会』を構成する」と話した。光州事業場の経営陣は、報道直後の先月31日に社内説明会を開いて「光州事業場の後進的な文化に責任を痛感する」とし、同じ内容の計画を明らかにしたと話した。

サムソン電子の本社は『サムソン電子ニュースルーム』で報道内容を否認しながら、「もしも不合理な慣行が残っているとすれば、必ず正す」とした。

韓国労総サムソン電子労組光州事業場の支部長は「入社以後今までに、設備による事故、長時間反復作業による疾患を数多く見てきたが、産災(労災)で処理されることは殆どなかった」と、会社の否認に反論した。更に、「会社が願うやり方で革新委が構成されれば、第二労使協議会になるだけ」とし、「見せかけにならないようにするなら、革新委は労組が主導すべきだ」と主張した。

労使協議会は労組とは違い、団結権・団体交渉権・団体行動権がなく、『無労組経営』のサムソンで広く活用されている。

2020年8月3日 ハンギョレ新聞 キム・ヤンジン記者

http://www.hani.co.kr/arti/society/labor/956299.html