最近5年間の労災隠し=産災隠蔽摘発、4583件 2020年10月8日 韓国の労災・安全衛生

事業主が労働災害を隠して摘発された件数が、最近5年間で4583件に達するとわかった。今年はコロナ19の影響で『勤労監督の空白』が現実化し、『安全死角地帯』が広範囲に発生するものと予想される。環境美化員など、清掃業従事者の産業災害件数も毎年急激に増加していて、コロナ19に伴う使い捨てゴミの増加による災害の心配が一層高まっている。

共に民主党のイム・ジョンソン議員が8日に雇用労働部から受け取った資料によると、2016年から2010年6月までの産業災害不報告の摘発件数は4583件に達した。これらの事業場に賦課された過怠金の総額は、159億8900万ウォンと集計された。

勤労監督によって摘発された件数が1598件と最も多く、産業災害補償保険の代わりに健康保険給付で処理して摘発された事例が、1512件だった。2017年の産業安全保健法の改正によって処罰規定が強化されたが、隠蔽は2018年に801件、2019年に991件で、相変わらずの状況だ。しかし、産災の隠蔽で起訴された事業場はこの3年間にせいぜい11ヶ所に過ぎず、『温情的な懲戒処分』もこのような慣行に一役買ったと見られる。

今年上半期の摘発件数は218件と大幅に減ったが、これはコロナ19で労働部の勤労監督自体が減ったためと分析される。実際に、隠蔽件数の中で勤労監督で摘発された事例だけを見れば、昨年459件で、今年は8月までに24件と大巾に減少した。イム議員は「むしろ勤労監督の空白の方が憂慮される状況」と話した。

コロナ19事態の渦中で『必須の労働者』である清掃業従事者の産災の危険も高まっている。イム議員によれば、地方自治体の環境美化員、民間施設の清掃員などの産災承認件数は、最近5年間は合計1万7831件で、2016年の2983件から2019年の4624件に急激に増加した。今年は8月までに2979件と集計された。この5年間で167人が死亡している。地方自治体の民間委託環境美化員が、ゴミ回収のための内部装置に挟まれたり、交通事故で亡くなった事例がそのほとんどを占めた。実際に6月、京畿道の安山市のある民間委託業者の清掃員が、回収用の回転盤に挟まれて亡くなる事故も発生した。

イム議員は「今年はコロナ19によって増えた使い捨てゴミの排出量の増大によって、被害は少なくないものと予想される。」「私たちの社会で必須の労働者の安全と処遇の改善を、政府が保障するべきだ」と話した。

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=202010082132005&code=940702

2020年10月8日 京鄕新聞 キム・サンボム記者