ウーバーイーツユニオンが配達員の事故調査に関する報告書を公表、政府とウーバーに提言 2020.07.21-調査協力:東京労働安全衛生センター

調査結果を踏まえ提言・要請

ウーバーイーツユニオンは2020年7月21日、「ウーバーイーツユニオン 事故調査プロジェクト報告書」とを公表した。調査に回答した28名(31件)から寄せられた情報とその背景を詳細に分析し提言を行った。調査には、東京労働安全衛生センターが協力した。記者会見が厚生労働省で行われた

報告書は、ウーバーが意図的に事業主体をあいまいにしながらウーバーイーツユニオンに対する団交拒否を継続してきている現状、配達員に多発する事故の実情、ウーバーが配達員に「提供」している「傷害見舞金契約」の問題、労災保険制度との比較など、詳細な分析を踏まえて、次の、2点を提言している。

ウーバーイーツユニオンの真剣な提言と要請に政府と会社側ウーバーは誠実に対応すべきだ。

日本政府に対する提言

現在の労働者災害補償保険法を改正し、その対象範囲を拡大すること。具体的には、同法に労災保険の対象となる「労働者」を定めた条文を新設し、「労務を提供し、その対価を得ている者」など、現行のフリーランスの労働実態に即した対象の定義を行い、適用対象の拡大を行うこと。
なお、私たち配達員は、今の一定の自由がある働き方の下で、安心安全に働きたいと考えている。そのため、日本政府に対して、現在のプラットフォームワーカーやフリーランスの労働実態に適した形で、労災保険の対象を拡大する法改正を行うよう求める。

ウーバーに対する要請

  • 傷害見舞金制度の対象範囲について、「配達中」(on-trip)に限定せず、アプリをオンラインにしている状態(off-trip)も(いつでも配達依頼を受けることができる)業務中の状態であるので、off-tripの際の事故も対象とすること。
  • 医療見舞金や入院見舞金の拡充(金額や期間の改善)を行うこと。

ウーバーイーツユニオン 事故調査プロジェクト報告書の概要と報告書全文

ウーバーイーツユニオン事故調査プロジェクト関連報道

ウーバーイーツ労組が会見 事故実態調査へ(全文1)傷害見舞金制度の妥当性を検証1/7(火) 18:19配信 yahooニュース

UberEats配達員事故、2割が補償対象外 被害者にもメッセージのみ
毎日新聞 2020年7月21日 21時26分

ウーバーイーツ 3カ月で事故32件 国内 FNNプライムオンライン 2020年7月21日 火曜 午後5:49