8月14日は『宅配のない日』に。韓国・宅配労働者の『休む権利保障』要求実る 2020.07.20/韓国の労災・安全衛生

主な宅配会社の労働者が来月14日を公式に休む。㈱韓進が1992年に韓国で初めて宅配ブランド事業を始めて以降、初めて『宅配のない日』が指定された。ただし、荷主業者の同意が残っている上に、小規模の宅配業者は関連の議論に参加しておらず、業界全体に拡大するかは未知数だ。

宅配業・物流業の関連会社が加入した韓国統合物流協会は、「8月14日を『宅配のない日』に指定する」という決定を7月17日に業界に通知した。『宅配のない日』の14日は無給休暇で、15日土曜日の光復節を入れると、休暇は3日にまで増える。協会の役員会社であるCJ大韓通運の関係者は「統合物流協会の宅配委員会が、この日を幹線・請負会社・代理店・宅配運転手のすべてが休む『宅配人リフレッシュデー』として議論した」として、「各社別の事情に合わせて参加し、顧客に了解を求める予定」と話した。

労働界が昨年から宅配労働者の『休む権利』を要求した結果だ。国内宅配業界の市場占有率上位を占めるCJ大韓通運、ロッテグローバルロジス、韓進宅配、ロージェン宅配が今回の決定に参加した。

週6日働く宅配労働者は、特殊雇用労働者で、勤労基準法の保護を受けることができず、年次有給休暇がない。これらが休暇を取ろうとすると、替わりの人を自分で雇ったり、代理店に1件当たり手数料の3倍にもなる代替配送料を出さなければならず、事実上休むことができない。今年はコロナ19によって非対面ショッピングが増加し、業務量が急激に増えた。過労死と推定される宅配労働者の死亡も次々と発生した。

昨年から宅配会社に『宅配のない日』を要求してきた宅配連帯労組と全国宅配労組は、今年は市民キャンペーンを行った。宅配連帯労組は協会の決定に対して、「コロナ19以後の6ヶ月間に、増えた物量で苦しむ労働者のための最小限の措置」とし、「9日の記者会見以後、多くの市民・国会議員・市民社会団体が一緒に力を結集してきた」と歓迎の立場を明らかにした。

課題もある。(実施まで)一月余りしか残っていない『宅配のない日』が、業界全体に拡大されるかどうかだ。統合物流協会によれば、主な4つの宅配会社と郵便局の宅配で業界の占有率90%を占める。しかし、国土交通部が今年告示した宅配会社は合計18社だ。これらの会社所属の労働者にまで『休む権利』が保障されるかは未知数だ。郵便局の宅配は協会所属ではないが、昨年、労使が団体協約を結んで夏期休暇を確保した。

宅配会社が顧客・荷主と協議しなければならないという問題も残っている。今年だけでなく、毎年『宅配のない日』ができるのかも注目される。

CJ大韓通運代理店連合会の関係者は<毎日労働ニュース>に、「数年間、連合会も会社に休日を要求してきた」とし、「これからは年初など、あらかじめ休日を定めて、宅配運転手ももう少しゆっくり休めると良いだろう」と話した。

2020年7月20日 毎日労働ニュース チョン・ソヒ記者