ソウル交通公社、三回目の「血液がん死亡」/韓国の労災・安全衛生2025年10月20日

▲ 資料写真 チョン・・ギフン記者

ソウル交通公社で、血液癌で労働者がまた亡くなった。 今回で三回目だ。

ソウル交通公社労組によれば、血液癌に罹って労災を認められた公社職員(56)が、18日に病状が悪化して死亡した。

労組によれば、彼は1995年から機械・設備職として11年間勤め、2006年頃に機関士に転職した。2013年に血液がんの一種である多発性骨髄腫の判定を受け、2021年には労災の判定を受けた。当時、勤労福祉公団の業務上疾病判定委員会は、「設備業務をしながら、密閉空間でベンゼンなどの有害物質に長期間ばく露した点」を考慮し、業務上疾病と判定した。

労組によると、昨年6月に血液がんの集団発症が公論化された後、現在まで確認された血液がん発病者は13人だ。ソウル交通公社の依頼で行われた委託研究で、研究陣は、、△血液癌予防監視システムの構築、△化学物質へのばく露監視方案作り、△危険群の健康管理と監視体系構築、△洗浄装備の交換、作業場の換気改善、老朽設備の交換などを勧告した。労組の関係者は「(血液癌の発病原因と指定される)有機溶剤は、現在も現場で堂々と使われている。」「以前よりは危険性を認知することにはなったが、依然として有害物質にばく露されたまま仕事をしているのが実情」と話した。

労組は、ソウル市と公社が急いで予算を確保し、保健環境の管理体系と作業環境の改善を行わなければならないと強調した。作業環境の改善のための予算は208億ウォンほど必要なものと推定される。オ・セフン市長は、昨年、徹底した調査と再発防止対策の樹立を要請したが、一年が過ぎても作業環境の改善は行われていないという指摘だ。労組は「ソウル市と公社は予算負担方案を巡って、日常的に押し付け式の議論だけを行っており、作業環境改善は進展を見せていない。」「オ・セフン市長は予算確保の問題を無視している」と批判した。

労組は続けて「また一人の同僚の労災死亡に、惨憺たる気持ちを禁じえない。」「ソウル市と公社が予算を一日も早く確保し、再発防止対策を履行して欲しい」と注文した。

2025年10月20日 毎日労働ニュース チョン・ソフィ記者

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