食料配達員に事業主は「『速く運べ』と言ってはいけない」 2020年12月27日 韓国の労災・安全衛生

食べ物配達従事者の保護ガイドラインの重要内容 資料:国土交通部

法的遵守事項・配達ウェブ登録時に、二輪車の免許、安全帽保有の確認(配達中継事業者)
・安全事故を誘発するほどの、過度な迅速配達要求を禁止(配達中継事業者)
・配達員と産業災害補償保険料を分担(直接雇用事業者)
・故障した二輪車への搭乗制限と保護具着用の指示(直接雇用事業者)
勧告事項・4時間働くと30分、8時間働けば1時間以上の休憩を案内(配達中継事業者)
・保護具の未着用、交通法規違反時に配達ウェブ使用の制限(配達中継事業者)
・配達ウェブ機能に『非対面安全配達』の項目を追加(配達中継事業者)
・天候別の運行注意事項の案内と必要な時の運行制限(直接雇用事業者)

政府が、食べ物の配達員を利用する事業主が守るべき法的遵守事項のガイドラインを作製した。今年、コロナ19拡散に伴う非対面の活性化で食べ物の配達が急激に増え、過重な業務負担で、安全事故の心配が大きくなった配達従事者の保護を強めるという趣旨だ。

国土交通部と雇用労働部、警察庁は「『二輪車食べ物配達従事者保護ガイドライン』を、今月28日に関連業界に配布し、国土部のホームページに公告した」と明らかにした。ガイドラインには、配達アプリのような配達仲介事業者、配達員を直接雇用した事業者が、配達員の安全保護のために、それぞれ守るべき法的遵守事項と勧告事項が記載された。

ガイドラインの法的遵守事項によれば、配達仲介事業者は、配達アプリに登録する配達員が、二輪車運行免許と安全帽を保有しているかを確認しなければならない。安全事故が起きる程『速く』配達を要求してはならない。

配達員と雇用関係にある事業者は、配達員と産業災害補償保険料を分担しなければならない。配達員に勤労者健康診断と定期安全保健教育を実施しなければならない。故障した二輪車への搭乗を制限して、保護具の着用を指示する義務がある。

利用者が急激に増えた配達仲介サービス事業者には、配達員の保護方案が多数勧告された。配達業務時間が4時間になれば30分、8時間になれば1時間以上の休息をとるように、配達員に案内メッセージを送らなければならない。配達員が安全教育を履修したかを周期的に確認しなければならない。

各種配達アプリ機能の設定も勧告された。交通事故多発地域に接近するとそれを知らせ、保護具を着用しなかったり交通法規違反時には、配達アプリの使用を制限しなければならない。

先払いした消費者と配達員が対面しないように、配達アプリに『非対面安全配達』の選択項目を作らなければならない。

配達員の直接雇用事業者には、配達地域の安全運行教育、二輪車の日常点検の実施などが勧告された。天候別に運行時の注意事項と減速基準などを案内し、必要な場合には運行を制限しなければならない。安全事故を誘発するほどに速すぎる配達を要求しないようにすることも勧告された。

国土部のキム・ペソン物流政策課長は、「主要な配達仲介事業者とは別に、中小・新生の配達代行業者の多数は、安全関連法令の理解度が高くないものと把握される。」「配達従事者の保護のために、ガイドラインを徹底的に遵守して欲しい」と話した。

2020年12月27日 京鄕新聞 パク・クァンヨン記者

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=202012271358001&code=940702