塗装作業で有機溶剤中毒,労災認定するも休業補期間限定する労基署/広島

車の塗装作業で有機溶剤中毒になったOさんの労災申請に対し、広島中央労働基準監督署は2001年12月末、業務上と認定した。
しかし.この認定は、療養の継続は認めるが、休業補償に関しては、局医の意見書などから、軽作業ができるまでに回復してきているという理由で、2001年8月までに限定し、それ以降は社会保険事務所と相談をしてほしいという理解に苦しむものだった。
広島労働安全衛生センターで社会保険事務所に問い合わせたところ、いままでにないケースであるので、即答できないということだった。その後、労災認定されたものについては、一切支払いはできないという回答があった。

Oさんは、1966年から2000年まで、塗装作業、溶接作業等に従事してきた。1985年から勤務している(途中約2年間休業)現在の会社では、塗装作業専門だった。1日の労働時間の80%は、有機溶剤を取り扱っていた。
夏期には.汗が出て.塗装面に落ちるのを防ぐため.防毒マスクをしないで作業をしていた。また.残業は毎日のようにあり、とくに
2000年には、塗装の作業が集中し、午後9時から11時頃までの残業は度々であった。

1997、1998年頃から.左手中指、環指のひきつけを感じ、2000年9月中旬から頭痛がひどく.倦怠感、朝起きられない状態となり、9月末より休業していた。「労災職業病110番」で、センターに相談に来られた。センターの紹介で、広島市内の友和クリニックを受診し、有機溶剤中毒と診断された。

センターでは、会社に、作業場の化学物質の濃度測定を申し入れたり、労基署との交渉を行ってきた。Oさんは、まだ仕事のできる状態ではなく休業補償の認定が限定されたものであるということには納得できない。休業補償支払いの継続を求めていくことにしている。

広島労働安全衛生センター

安全センター情報2002年3月号