「労災隠し」排除に災防委員活用: 懇談会はわずか3回で終了/厚労省ウェブに特設コーナー

特集/「労災隠し」と労災職業病の記録・届出

古谷杉郎(全国安全センター事務局長)

検討の場、アッという間の終了

安全センター情報2001年4月号で「労災隠し」の問題を特集した。
私たちのキャンペーンに加え、国会やマスコミでも取り上げられるなかで、厚生労働省が、「行政と労使がともに検討を行う場」を「2001年度内にも設置する」、としていたことも紹介した。この「検討の場」は、「労災報告の適正化に関する懇談会」として、2001年12月14日に参集されたが、その後2002年2月20日、3月29日とわずか3回の会合を持っただけで終了。この間、現在に至るも、厚労省からは、これに関して何の発表もなされていない。

業界専門誌が伝えた懇談会動向

マスコミ関係では、毎日新聞(大阪本社版)が2002年3月16日付け朝刊で懇談会の設置を伝えたのみで、専門誌でもほとんどその動向は伝えられていないわけだが、『安全スタッフ』(労働新聞社)の記事で、この間の動きを追ってみよう。

「厚生労働省が平成13年度施策の柱のひとっに掲げている『労災かくし対策』の件で、昨年12月14日、第1回目の懇談会(労災報告の適正化に関する懇談会)が開催された。日経連と連合の担当者それぞれ1名ずっと、労災かくしがとくに多いとされる建設業界からは、全建総連と個別企業(ゼネコン) の双方からそれぞれ担当者1名ずっが出席した。
この懇談会が設置された理由は、二次健診給付制度を創設するために労災保険法の改正が行われたおととし(2000年)の国会にさかのぼる。当時、国が同時に行った建設業のメリット率変更措置(30%を35%に)について衆議院労働委員会は『•••いわゆる労災かくしの増加につながることのないように、…制度運用に万全を尽ぐすこと』と附帯決議を付けたため、厚生労働省は今年度の行政施策のなかに対策を盛り込んだ。
対策を具体的行動に移したのが今回の懇談会で、同省の担当課長補佐によると、『初回はおもに現状認識について話し合ってもらった』としている。
しかし、労使の認識は真っ二っに割れたという。『少なくともゼネコンに限っては労災かくしなんてない。防止マニュアルまで作って対策を行っている』とする使用者側に対し、労働側は『災害の多寡が金銭面に跳ね返るメリット制が労災かくしの温床になっており、使用者主導の労災かくしがないとは言わせない』と訴え、互いの主張は平行線をたどった。
安衛法第100条に基づく安衛則第97条は、労働災害が発生した場合に所轄労働基準監督署長への報告を義務づけているが、『労災かくし』はこの報告の際に災害の発生場所や責任の所在を偽る『虚偽報告』と、災害の事実それ自体をなかったことにする『報告せず』の双方を指していう。ある土木会社の担当者は行為の背景について『どの現場でも目にする“〇〇時間無災害継続中”のプラカードが与える心理的圧迫感があるかもしれない』とも指摘する。厚労省は『年間におよそ80件ほどそうした事実を摘発している』というが、『氷山の一角に過ぎない』とも半ば公然と語られているのが現実だ。
懇談会は、同省労災管理課長の私的研究会の位置づけで、今後、一定期間常設する。メンバー間のスケジュールを調整しながら不定期に開催する方針。『フリーに話し合ってもらう中で一定の方向性を明らかにし、必要な措置について検討していただく』(厚労省)としている。」

『安全スタッフ』(労働新聞社) 2002.1.25、No.1879

「(…)第2回目が2月20日に開催かれた。
かくし行為の存否を含め原状認識を述べ合うにとどまった初回会合時にくらべ、“労災かくしは犯罪” との認識を協力に普及させる必要性について、労使双方が意識を共有し合えた点で一歩前進がみられたようだ。そのうえで周知.啓発のあり方を検討した中、啓発活動だけでは効果が薄いとの視点で『労災防止指導員』の効果的な活用に関する提言が労働サイドからあったという。
労災防止指導員は、中小事業場における安全衛生管理の向上を目的に、厚生労働大臣が全国の都道府県労働局に任命する産業安全や労働衛生に詳しい者のこと。現在、使用者側から約1,000人、労働側から約500人が選ばれている。準公務員の位置付けで相応の権限がある反面、現実的にみた活動は鈍い。指導員らに事業場への立ち入り検査を行わせるなど、従来より活動を活発化させることで “かくし行為”を未然に防ぐことが検討された。」

『安全スタッフ』(労働新聞社) 2002.3.25. N0.1885

「(•••懇談会は)3月29日の第3回会合で一定の結論を出した。同省担当課長補佐によると、『当面、同行為の違法性に関する周知活動に重点を置く』としている。
具体的には、関係ポスターやリーフレットを多数用意したり、労災保険更新月にそれらを含む関係資料を配布することのほか都道府県など各地方自治体が発行している『〜便り』などの広報媒体の活用、さらに同省のホームページ上に関係法令を掲げるとしながら『労災をかくすとこうなる』的にスキーム図を示した『労災かくし排除コーナー(仮称)』を設けるなどの方向性を確認。『準備が整い次第稼働させる』 としている。
また、第2回懇談会で労働側か提案があった全国の労災防止指導員の効果的な活用については、パトロール時の付加的な口頭指導を促すことにした。
そもそも、労災防止指導員は中小事業場での労災の発生自体をなぐすために活動するのが本来の業務。使用者側と労働者側から選ばれている同指導員はいま現在全国に約1,500人ほどいるが、彼らに『かくし行為の違法性』についての周知活動も行ってもらう。『せっかく事業者に会うのだから』と、機会を有効に活用する方向で意見がまとまったという。」

『安全スタッフ』(労働新聞社) 2002.4.25、No.1888

懇談会資料として、稿末に「労災報告の適正化に関する懇談会設置要綱」、 懇談会のまとめである「当面の労災かくしの排除に係る対策について」、「労災かくし事例」および「労働安全衛生法100条及び第120条違反による送検件数」を掲載した。

労働側からは、この他の対策として、

  1. 労災職業病と労災保険制度の労使への周知として、学校や職安を通じ就職時の労働者への周知、また、特に組合のない事業場や請け負労働者への周知
  2. 労基署で労災110番を実施し労働者の電話相談をすること
  3. 労災かくしと労災未加入事業場の点検のため集中臨検の実施検討
  4. 産業保健推進センターや労災病院などによる職業病に関する医師への研修や情報提供
  5. 労災発生で下請け発注の打ち切りをする元請け事業者への制度の見直し検討

などが提起されている。

また、『安全スタッフ』No.1879記事中の使用者側発言の「ゼネコンの防止マニュアル」とは、ゼネコン各社からの委員からなる「建設労務安全研究会労務管理部会労働災害等報告に関する小委員会」が、昨年10月31日付けで作成した「いわゆる『労災かくし』の排除のために」という小冊子のことと思われるが、ここでは、「労災かくしを意図する動機」おびび「防止対策(こうすれば防げる労災かくし)」として、各々本稿末記載の内容が示されている。
こうしたことも手がかりにして、まだまだ有効な「労災隠し」防止対策の検討はできたはずだと考えられるのだが、わずか3回の会合で懇談会を終えてしまう厚労省の対応は消極的にすぎると言うか、対策に本腰を入れていないと言われても仕方ないであろう。

懇談会後の対策注視

4月1日付けで、厚労省の「平成14年度地方労働行政運営方針」が発表されているが、「1 労働基準行政の重点対策」の「(1)厳しい経済情勢下での労働条件の確保・改善等」の一項目として、「労災隠し]の問題が取り上げられている。

ヌ いわゆる労災かくしの排除
労災かくしの排除を期すため、引き続き、的確な監督指導を実施し、その存在が明らかになった場合には、司法処分を含め厳正に対処する。さらに、医師会及び医療機関と情報収集等を通じて連携を図り、被災労働者に対する労災保険制度の周知に努めるほか、安全パトロール等を活用した事業者等への啓発を行う。

「平成14年度地方労働行政運営方針」 厚生労働省2002年4月1日

実は、これは、前年「平成13年度地方労働行政運営方針」に記載されていた内容と、一字一句変わらない文章である。
懇談会を開催したことを踏まえて、厚労省が具体的にどう行動してい注意深く監視するだけでなく、さらに一層、「労災隠し」問題の深刻さと具体的かつ有効な対策の必要性を認識させていかなければならない。

【資料 】

労災報告の適正化に関する懇談会設置要綱

1 開催の趣旨

労働者の業務上の負傷等が発生した場合、労働基準行政として被災労働者に対する迅速・適正な労災補償を行うことにより被災労働者の保護を図るとともに、その発生原因等を把握することによって、当該事業場に対し同種災害の再発防止対策を確立させ、さらに、以後における労働災害防止対策の推進に資することとしているところである。
しかしながら、労働災害の発生に関し、その発生事実を隠蔽するため故意に労働者死傷病報告書を提出しないもの及び虚偽の内容を記載して提出するもの(以下「労災かくし」という。)がみられるところであり、このような労災かくしが横行することとなれば、被災労働者に対して適正な保護が行われないおそれがあるほか、事業主に対して適正なメリット制が適用されなくなるおそれもある。また、労働災害防止対策を重点とする労働基準行政の的確な推進をゆるがすこととなりかねない。このため、労災かくし事案の発生防止に徹底を期してきたど!ろであるが、依然とじて、このような事案がみられるところである。
第150回臨時国会における労働者災害補償保険法等の改正法の採択に当たり、参議院労働・社会政策委員会及び衆議院労働委員会のいずれにおいても、「建設業等の有期事業におけるメリッ卜制の改正にあたっては、いわゆる労災かくしの増加につながることのないように、災害発生率の確実な把握に努めるとともに、建設業の元請けの安全管理体制の強化•徹底等の措置を図るなど、制度運用に万全を尽ぐすこと。」との附帯決議がなされたことにかんがみ、今般、労災かくしの排除についてさらなる対策の強化を図るため、労使及び行政による労災報告の適正化に関する懇談会を開催することとする。

2 参集者

(使用者側)
日本経営者団体連盟環境社会部長・髙梨昇三
西松建設株式会社労務安全部長・森邦彦
(労働者側)
日本労働組合総連合会雇用労働局次長・中桐孝郎
全国建設労働組合総連合労働対策部長・老田靖雄
(行政)
労災補償部労災管理課長、労災補償部補償課長、監督課長、安全衛生部計画課長
必要に応じ、関係者の出席を求めることができることとする。

3 その他

懇談会の開催に関する庶務は、労働基準局労災補償部労災管理課において行う。

当面の労災かくしの排除に係る対策について

「労災報告の適正化に関する懇談会」の議論を踏まえ、いわゆる労災かくしの排除に向け、平成14
年度においては以下の対策を実施することとする。

1 ポスター、リーフレットによる事業者等への周知•啓発

労災かくしの排除に係るポスター(約7万枚)及びリーフレット(約360万枚)を作成し、
•労働保険の年度更新の機会を活用
•集団指導等の機会を活用
•日本医師会の協力を得て労災指定医療機関に掲示
することにより、労災かくしの排除についての事業者等に対する周知•啓発を徹底する。
なお、事業者等における自主的活動を促進する観点から、必要に応じ厚生労働省作成ポスター
に当該事業者等の名称を付して印刷することを可能どすることとする(印刷費用は、事業者等の負担)。

2 厚生労働省ホー厶ページに「労災かくしの排除について」 (仮称)のぺージを設けることによる周知・啓発

厚生労働省ホームページ上に、新たに「労災かくしの排除について」(仮称)のぺージを設け、
•労災かくしが法違反となること、
•労災かくしの排除に係る対策の概要、
•災害発生時に事業者及び労働者が行うべき事項(労働者死傷病報告の記入及び提出、労災
請求手続等)
•労災かくしに関する送検事例等
を掲載し、事業者、労働者等に対して、労災かくしに係る周知•啓発を行う。

3 都道府県、市町村の広報誌の活用による周知•啓発

都道府県、市町村に対し、広報誌に労災かくしの排除についての広報掲載を依頼することにより、 事業者のみならず労働者等広く一般に対し労災かくしの排除への周知•啓発のための広報活動を行う。

4 労災防止指導員の活用による労災かくしの排除

労災防止指導員は、中小規模事業場等における安全管理及び衛生管理の向上を図り、もって労働災害の防止に資するために都道府県労働局長が任命しているものであるが、労働災害防止指導員が事業場に対して具体的指導を行う際に併せて労災かくしの排除について、啓発指導を行うこととする。

労災かくし事例

1 関係者からの聴取により発覚した事例

事例その1
造船会社Aに係る労働災害に関し、同社は虚偽の内容を記載した労働者死傷病報告を労働基準監督署に提出したものである。
同労働基準監督署が同社に係る別件について捜査している際、本災害に係る記録を発見したため、同社に事情聴取を行ったところ、同社は虚偽の報告を行ったことを認めたもの。

事例その2
発電所の工事現場における建設会社Bの労働者3名に係る労働災害に関し、同社は元請に迷惑をかけたくないとの理由から、虚偽の内容を記載した労働者死傷病報告書を労働基準監督署に提出したものである。
同死傷病報告書に基づいて労働基準監督署が災害調査を実施した際、同社の代表取締役に災害発生状況の詳細について説明を求めたところ、説明することができず、さらに追及したところ本報告は虚偽のものである旨自白したもの。

事例その3
土地改良工事現場における土木会社Cの労働者に係る労働災害について、同社は虚偽の内容を記載した労働者死傷病報告書提出したものである。
事業場からの労働者死傷病報告書の内容について、労働基準監督署が疑問を抱き関係者を追及したところ、元請の労務管理課長が同社を教唆して虚偽報告を行わせたことを認めたもの。

2 労炎の給付請求により発覚したもの

事例その4
道路舗装補修工事現場における土木会社Dの労働者に係る労働災害について、同社は虚偽の労働者死傷病報告書の提出を行ったもの。
労働基準監督署において主治医に症状等の照会を行ったところ、その回答に休業補償給付支給請求書と異なる発生状況の説明があり、同社の担当者から事情聴取したところ虚偽報告の事実を認めたもの。

事例その5
プラント解体工事現場における土木会社Eの労働者に係る労働災害について、同社は元請に迷惑をかけないため、被災労働者に見舞金10万円の支払い等を約束し事故が表沙汰にならないよう示談し、さらに、本件災害を隠すことを目的として労働者死傷病報告書を提出しなかったものである。
被災者が同社の労災保険番号を使用して行った休業補償給付支給請求書に被災場所の記載がないので、被災者に確認したところ元請会社がどこであるかが判明し、関係者から事情聴取を行ったところ事実が判明したもの。

3 労働者等からの相談、情報提供により発覚したもの

事例その6
製材会社Fの労働者に係る労働災害に関し、同社は労働基準監督署の調査が入ることを嫌悪し、労働者死傷病報告書の提出義務があることを知りながら、これを提出しなかったもの。
本件災害は、被災者の親が労働基準監督署に相談したことにより発覚したもの。

事例その7
溶接会社Fの労働者に係る労働災害について、同社は負傷の程度を軽度であると決めつけ、手続きが面倒であるという理由で故意に労働者死傷病報告を提出しなかったものである。
本件災害は、被災者が労働基準監督署に相談したことにより発覚したもの。

事例その8
下水道工事現場における建設会社Gの労働者に係る労働災害について、同社は、元請に迷惑をかけたくないとの理由から、故意に労働者死傷病報告書の提出を行わなかったものである。
本件災害は、被災者が労働基準監督署に相談したことにより発覚したもの。

事例その9
スチール製造会Hの労働者に係る災害に関し、同社は作業内容が法違反の状態で行われていたものであるため労働基準監督署の調査を嫌悪し、虚偽の内容を記載した労働者死傷病報告書を労働基準監督署に提出したものである。
本件災害は、被災者が労働基準監督署に相談したことにより発覚したものである。

4 労働墓準監督署の臨検監督により発覚したもの

事例その10
工場の新築工事現場におけるI製作所の労働者に係る労働災害について、H製作所は無災害記録の更新のため、故意に労働者死傷病報告書を提出しなかったもの。
労働基準監督署が同社に対する臨検監督を行った際に、「安全日誌」の中に当該事故に関する記載(検討結果)を発見したことにより、発覚したものである。

労働安全衛生法第100条及び第120条違反による送検件数

労災かくしを意図する動機

1 営業上の理由
(1)下請にとって今後の取引に影響すると考えた。
(2)下請が将来ともに当該元請と取引を継続したいことを察知した被災者が、労働基準監督署に報告していないことをネタに下請社長を脅したため、後日になって報告した。

2 無災害記録更新のため(メリット還付金のため)
(1)元請けの支店が数年間無災害継続中であることを知っていたので、当該現場からの事故報告により記録が中断することを懸念したため、自社で処理した。
(2)労働基準監督署からモデル現場と紹介された関係から、報告できず下請の労働保険番号を使い、下請の資材置場で事故があったように報告した。
(3)日頃から、元請所長から絶対に事故は起こさないよう厳しく、また繰返し指示されていた。(元請の厳しい安全管理)
(4)2~3日の打撲が1ヶ月の治療を要する症状になったが、家族から労災保険の適用を強く要請され、やむを得ず下請の労働保険番号を使って報告した。それまでは下請で治療費、休補費を賄っていた。

3 元請所長、職員への配慮(迷惑をかけられない)
(1)事故により所長の評価にかかわることと聞いていたので、元請け特に所長に迷惑がかかるといけないので事故報告をしなかった。
(2)元請職員の勤務評定に影響すると思ったので自社で処理した。

4 発注者との関係
(1)建設業法で禁止されている一括請負に抵触することをおそれ報告しなかった。
(2)経営事項審査の「工事の安全成績」(社会性)のランクアップのため、他所で発生したように報告した。
(3)発注者に対する配慮。

5 外国人労働者
(1)外国人労働者がケガしたが、不法就労であったため入管法違反として罰金を科せられることをおそれ元請に報告しなかった。

6 その他
(1)災害発生現場が労災保険に加入していなかったため、事業主から社会保険等を強要され使用したが、将来に不安が生じ労働基準監督署に相談した。

防止対策(こうすれば防げる労災かくし)

1 店社で実施
(1)労災かくしは犯罪であることの啓発を行う。
(2)経営首脳の防止のための決意と至達を行う。
(3)下請契約時、事業者に厳しく指導し、不休災害であっても必ず報告すべきことを指示する(後日の申し出では現認できないこともある)。
(4)故意に、下請と共謀し、教唆しまたは蒲助した者に対する社内懲罰規定を定め、昇格・昇進・賞与等に影響するなど厳しく処罰すること。
(5)店社安全衛生パトロール時に必ず指導する。
(6)元請の現場から当該店社に、直ちに報告させるルールを徹底する(報告するかどうか思考する時間を与えないために)。
(7)店社の安全衛生委員会、幹部会議、安全祈願祭、安全管理者研修等で指示伝達し、また教育する.
(8)現業部門での意識を高揚させる。

2 現場で実施
(1)災害防止協議会、工程打合せ等の機会に災害の発生状況を問う。
どんな小さなケガでも報告しやすい雰囲気をつくる。また、統括安全衛生責任者から報告の義務を厳しく指導する。
(2)万一、災害が発生したとき「当社(協力会社)で処理します」という申し出にはハッキリと断ること。
(3)新規入場者教育に、当人に対してどんな小さいケガでも報告することを義務づける。また、遵守事項に記載する。
(4)朝礼時の作業指示に入れる。
(5)不休災害については追跡調査を実施する。
(6)災害が発生した場合は、必ず店社の安全担当者が現場へ行き再発防止のための指導を行うことを定例とする。

3 その他
(1)メリット還付金は当初より原価に算入しない。
(2)施工者は発注者とともに労働災害防止のために充実した安全管理を実施することは当然であり、努力しているが、それでも災害が発生すると発注者から元請に、元請から下請に対する企業責任の追及となりやすい。再発防止に眼を向けるべきである。

安全センター情報2002年6月号