脳出血で倒れた仁川空港の子会社の労働者たち、労災申請/韓国の労災・安全衛生2025年11月26日

仁川国際空港公社の子会社で働いていて、3月に続いて脳出血で倒れた労働者二人が『連続夜間労働にともなう過労が原因』として労災を申請した。
公共運輸労組仁川空港地域支部は、公社の子会社の労働者二人に対する労災補償を、勤労福祉公団京仁地域本部に提出したと26日に明らかにした。二人は仁川空港施設管理の所属で、それぞれ50歳と57歳だ。同年に入社して15年間、二日連続で夜間労働をする交代勤務をし、空港のシャトルトレインの維持・補修業務を行った。二人は3月に一日おきに続いて倒れ、脳出血の手術を受けた後、現在業務に復帰している状態だ。
支部はシャトルトレインの維持・補修業務が、精神的・肉体的な負担が相当な高強度の業務だと主張した。シャトルトレインは、空港ターミナルと搭乗棟を連結する唯一の正規の運送手段で、運行が10分以上中断すると、非常運行体制が稼動する。
支部は「誤作動と非常状況が発生すれば、空港利用客の人身事故に繋がりかねず、被災者は、深刻な精神的な負担を持って仕事をした。」「勤労福祉公団の脳心血管系の業務処理判定指針上でも、整備・設置・修理業務は、肉体的な業務強度は五段階で二番目に高い四段階に区分され、肉体的な労働強度も相当だ」とした。続けて「睡眠の剥奪と生体リズムの撹乱が累積する、連続夜間労働の交代勤務が加わり、過労で倒れた。」「同じ時期に同じ事業所で働いた労働者二人が続いて倒れたことは、連続夜間労働と過労が、相当な因果関係を持っていることを示している」と付け加えた。
支部は9月から、連続夜間労働を強制する交代制の廃止を要求してストライキを行った。現行の三組二交代は『昼間-昼間-夜間-夜間-非番-休業』の形態で、二日連続で夜間労働が続き、労働者の健康に致命的だと批判した。 支部はこれを『昼間-夜間-非番-休業』形態の四組二交代に転換し、夜間労働の負担を減らすべきだと主張している。
労災を代理するパク・ソヨン公認労務士(公共運輸労組法律院)は、「交代制と夜間勤務は、労働者に脳心血管系疾患を誘発し得る危険要因」で、「雇用労働部の告示も、交代制を脳心血管系疾患と業務の間の関連性を増加する、業務負担加重要因と定めている」と説明した。続けてパク・ソヨン労務士は、「危険要素が混合された現行の三組二交代制は、仁川空港の労働者の健康に、致命的にならざるを得ない。」「このような方式の勤務を15年以上して倒れた二人の労働者の事例は、業務上疾病に該当する可能性が非常に高い」と明らかにした。
2025年11月26日 毎日労働ニュース チョン・ソフィ記者
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