50人未満の事業場で初の「重大災害」 2024年01月31日 韓国の労災・安全衛生

雇用労働部長官が31日、事故現場を訪れ、事故の収拾を指揮している。/雇用労働部

「重大災害処罰などに関する法律」(重大災害処罰法)が5~50人未満の事業場に拡大適用されてから五日目に、該当する規模の事業場で重大災害が発生した。該当の業者は常時勤労者が10人で、重大災害処罰法の適用対象だ。

雇用労働部によれば、31日午前9時頃、釜山の廃アルミニウム回収・処理業者で、労働者(37歳)がトング車から廃棄物を下ろす途中にトングスマートと貨物積載箱に挟まれ、病院に移送されたが亡くなった。

釜山地方雇用労働庁と釜山東部支庁が重大災害処罰法違反の有無を捜査している。事業主や経営責任者が重大災害処罰法上の安全保健管理体系の構築など、事故予防のための義務を履行していないことが確認されれば、一年以上の懲役または10億ウォン以下の罰金に処される。

今回の事故は、50人未満の事業場に重大災害処罰法が適用された後に発生した初めての事故だ。イ・ジョンシク労働部長官が直接事故現場を訪ねて事故の収拾を指揮した。

長官は「50人未満の企業で起きた今回の事故も、重大災害処罰法が適用される以上、法と原則によって速かに処理する」とした。「重大災害処罰法の拡大適用による現場の混乱と副作用を最小化するためには、50人未満の企業でも、事前に安全保健管理体系を構築・履行し、重大災害を『予防』することが何よりも急がれる」と強調した。

労働部は、50人未満の企業83万7000事業場を対象に、自主安全保健診断の『産業安全大診断』を追求し、安全保健管理体系構築のためのコンサルティング・教育・技術指導をするなど、労災予防支援対策に集中する計画だ。しかし、労働部の政策を巡る実効性の論争は続いている。

釜山地域の場合、最近三週間に重大災害10件が次々と発生し、24日に釜山労働庁、安全保健公団などの関係部署が、重大災害発生の可能性がある現場70ヶ所余りを点検したが、この事故を防ぐことができなかった。

一方、2022年の災害調査対象の事故死亡発生現況によると、重大災害事故死亡者644人の内、60%(388人)が50人未満(工事金額50億ウォン未満の建設現場)の事業場で発生している。

2024年1月31日 毎日労働ニュース カン・イェスル記者

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