38万工事現場の内、労働部の安全点検は1% 2023年09月12日 韓国の労災・安全衛生

労災が多発する建設現場の1%にしか雇用労働部の安全点検が行われていないことが明らかになった。点検が不十分なのも問題だが、点検後も死亡事故が発生する割合が0.2%を超え、実効性が低いという指摘だ。

国会・環境労働委員会のイ・ジュファン「国民の力」議員が雇用労働部から受け取った資料によれば、今年の7月現在、全国の工事現場は37万5997ヶ所だが、労働部の安全監督・点検が行われたのは4604ヶ所と集計された。安全監督・点検が全工事現場の1.2%に過ぎないということだ。

点検を行った事業場の割合が年々減っている。年度別の建設現場に対する労働部の監督点検現場の比率を見ると、2021年は40万0990ヶ所の内、1万7014ヶ所で4.2%、昨年は3.2%(39万6622ヶ所の内、1万2799ヶ所)だ。

点検の後に死亡事故が発生したケースが多かった。2021年から今年7月までに監督・点検が行われた3万4417ヶ所で、監督・点検の後、90日以内に発生した労災で亡くなった労働者が56人に達した。年度別に見ると、2021年には、1万7014ヵ所で19人(0.11%)、2022年には、1万2799ヵ所で27人(0.21%)、2023年7月まででは、4604ヵ所で10人(0.22%)だ。

今年労働部が点検した後、死亡事故が発生した事業場としてはDLE&Cが注目されている。釜山地方労働庁が7月24日、釜山蓮堤区の建設現場を点検したが、まもない8月11日に同じ現場で労働者が墜落して死亡する事故が発生した。「重大災害処罰などに関する法律」(重大災害処罰法)が施行された昨年1月27日以後、DLE&Cの事業場で重大災害が7件発生し、労働者8人が死亡した。単一メーカーでは最大規模だ。

イ・ジュファン議員は「建設現場に対する点検自体も足りないが、労働部の点検直後でも死亡事故が発生しているということは大きな問題」とし、「繰り返される事故を防ぐために、実質的で根本的な安全対策を準備しなければならない」と話した。

2023年9月12日 毎日労働ニュース イム・セウン記者

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