遺族の合意を重大災害の軽減要素にしてはいけない/韓国の労災・安全衛生2026年01月26日

▲ 民主労総と産業災害被害者家族ネットワークが主催し、26日に国会で開催された重大災害処罰法施行4年目の討論会。 <ジョン・ギフン記者>

「企業家は(遺族と合意した)他の企業家が寛大に扱われることの学習効果で、利益の最大化にのみ没頭する。悪循環を根絶しない限り、労災発生率は減少しないでしょう。」

最悪の重大災害として記録されたアリセル事故の第一審裁判所は、予防よりも和解に没頭した使用者の誤った行為を指摘した判決で、注目を集めた。重大災害がなかなか減少しない中、重大災害処罰法の実効性を強化する手段として、不適切な減刑事項を除いた最高裁の量刑基準の策定が挙げられた。

民主労総と産業災害被害者家族ネットワーク『二度とは』は、26日午前に国会議員会館で基本所得党・共に民主党・社会民主党・祖国革新党・進歩党と一緒に、重大災害処罰法施行4年国会討論会を開催した。

重大災害が毎年500件累積、捜査のスピードが出ない

この日、専門家たちは、重大災害処罰法施行以降、死亡事故が有意に減少しておらず、期待に反して判決も甘かったと指摘した。ソン・イクチャン弁護士は、重大災害処罰法の施行と事故死者数の関連性が明らかになっていないと指摘した。実際、2022年1月27日以降の2022年の産業災害調査対象の中で、事故死亡者は596人で、2024年は589人である。僅かに下落した。昨年9月までの推計は457人で、昨年の全期間の推定値は609人に、逆に増えた。

重大災害事件は積み重なっている。2024年時点で事故死亡事件は全部で827件で、そのうち適用除外となった5人未満の事業所の事故、309件を除くと、2024年に新たに発生した事件は518件になる。捜査が適切に進展していないということだ。

労災責任を厳しく問うという法律改正の趣旨に反する甘い処罰も問題視された。最高裁判所の量刑委員会の資料によると、昨年9月30日までに起訴され、有罪判決を受けた重大災害事件65件の被告(自然人および法人を含む)の判決内容は、実刑が6名、執行猶予が61名、罰金刑が71名となっている。 実刑期間は46.67か月だったが、執行猶予は平均で12.8か月である。ハ・テスン弁護士は「一人以上の死亡者が発生した事件にも拘わらず、判決がほとんど執行猶予であり、重大災害処罰法施行後も依然として量刑水準が低い」と説明した。

重大災害の深刻性・労働関係法違反時の加重

最高裁判所の量刑委員会は、来年4月までに、重大災害処罰法の量刑基準を整備する方針だ。 ハ・テスン弁護士はこの過程において、△安全と健康確保義務の違反の程度が重大な場合、△被害者の死亡、多数の負傷など、被害の結果が顕著な場合、△事業所内で多数の労災事故が発生した前例が存在する場合、△事故を隠蔽しようとした場合や労災に関する隠蔽の前例がある場合、△その他の労働関係法令違反が存在する場合、△事故後に是正措置が行われていない場合、△事業所の労働者が厳しい処罰を望む場合、△事業主と経営責任者が責任を転嫁する場合、を加重要素として検討すべきだと主張した。

続いて、減軽要素として、特に被害者との合意の有無に警戒すべきだと主張した。ハ・テスン弁護士は「最高裁の量刑委員会の関係者によれば、人命被害にも拘わらず、実刑率が低いのは、刑事合意に基づく遺族の処罰不願を機械的に受け容れたためだ。」「この傾向は批判的に見るべきだ」と主張した。更に、被害者への経済的補償も厳格に評価し、被害者の過失を減軽要素として扱ってはならないと強調した。

2026年1月26日 毎日労働ニュース イ・ジェ記者

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