学校給食室従事者の肺がん、21人を追加確認 2023年09月08日 韓国の労災・安全衛生

公共運輸労組教育公務職本部

今年3月、教育部は学校給食室従事者の肺がん検診結果を発表し、肺がん感染者数を31人と発表したが、21人が追加で確認された。当時、検診が完了せず、発表から外されたソウル・京畿・忠清北道地域の検診結果を含むものだ。当初の教育部の発表よりも二倍近く肺がん感染者の数が増えた。

肺がんの「疑い」または「可成り疑われる」139人→379人
「労災承認94件と感染者の差、検診書が抜けているのか」

共に民主党のカン・トック議員が、17の市・道教育庁から受け取った「給食従事者健康診断結果」資料によると、肺がん罹患者数は52人だった。教育部が発表した罹患者数から21人増えた。全検診者数対比の肺がんの「疑い」、または「可成り疑われる」の割合も、従来の0.58%(139人)から0.85%(379人)と高くなった。

教育部は3月14日、ソウル・京畿・忠北教育庁を除く14の市・道教育庁の「学校給食室従事者の肺がん健康診断」の中間結果を発表した。受診者2万4065人の内、肺がんの「疑い」または「可成り疑われる」という診断を受けた受診者は139人(0.58%)で、この内、31人(0.13%)が肺がんの確定診断を受けた。

カン・トック議員は当時抜けていたソウル・京畿・忠北教育庁から肺がん検診の結果を受け取り、市・道教育庁の全体の結果を収集してこの日発表した。ソウル・京畿・忠北教育庁の管轄で、肺がんの「疑い」または「可成り疑われる」という診断を受けた給食従事者は、99人、129人、12人だ。彼らの内、肺がんが確定した従事者はそれぞれ8人、12人、1人だ。

カン・トック議員はこの日、公共運輸労組・教育公務職本部と共同主催した記者会見で、「教育部は三地域の結果が抜けていることについて『(検診が)進行中』としたが、9月まで公式の結果を発表しなかった。」「追加のデータが出てきていたにも拘わらず、現場からの非難を心配して発表を先送りしたのではないかと疑わざるを得ない」と指摘した。

教育部の肺がん検診の結果が現実を正しく反映できていないという指摘も出た。教育公務職本部によると、学校給食従事者の内、肺がんで労災の承認を受けたケースは94件(7月31日現在)なのに、各教育庁の検診結果は、抜けていた三つの教育庁の結果まで合わせても52人に止まるからだ。教育公務職本部のキム・ミギョン労働安全委員長は、「多分、今までに肺がんの感染者または疑われる者が中途退社することになり、検診から漏れたようだ。」「教育部の検診が現実を十分に把握しているのか、疑問に思う部分だ」と指摘した。

換気設備の改善に一校当たり1億ウォンを支援しても・・・ 地域格差は『深刻』

このような状況でも、学校給食室の換気設備の改善事業は依然として遅れていると指摘されている。給食室での肺がん労災の最も大きな原因として、天ぷらや炒め物・焼き物といった料理をする時に発生する、調理ヒュームが名指しされてきた。雇用労働部は換気設備設置ガイドラインを作ったが、この基準に達しないケースがほとんどだ。カン・トック議員が17の市・道教育庁から受け取った「学校給食施設の換気設備点検状況」を見ると、昨年4833ヶ所の換気設備を点検した結果、換気設備基準に未達の学校は4702ヶ所で、未達率は97.3%に達した。昨年点検しなかった光州・釜山・全羅北道の三地域の389校を今年新規に点検したが、未達率が97.7%(7月現在)であることが判った。

学校給食室の換気設備改善事業を進めてはいるが、地域別の偏差が大きい。カン・トック議員が17の市・道教育庁から受け取った「換気設備改善事業予算に関する今年の現況」によれば、一校当りの投入予算は、江原は520万ウォン余りだが、釜山は3億2700万ウォンといったように差が大きい。教育部は3月に「学校給食調理室の換気設備改善と支援方案」の一環として、改善予定の一校当りに1億ウォンずつ、計1799億ウォンを支援し、速かに換気設備の改善を行うと言ってきた経緯がある。ところが、今年7月現在、改善対象校への改善完了率が「0%」のところが六ヶ所(ソウル・仁川・光州・全南・釜山・蔚山)にもなる。

キム・ハンオル教育公務職本部政策局長は、「(推進率の低い地域の場合)学期中には工事が難しく、夏休みは期間が短いため、大半が冬休みに改善事業を行うとしたが、このような事情を考慮しても推進率が低すぎる」と指摘した。

2023年9月8日 毎日労働ニュース オ・ゴウン記者

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