労働部、「Sオイル爆発事故」に重大災害法で捜査着手 2022年5月20日 韓国の労災・安全衛生
雇用労働部は19日夜、Sオイル蔚山工場で発生した爆発事故に関して、重大災害処罰法違反の疑惑で捜査に着手した。
20日、労働部はSオイル蔚山工場の安全保健管理責任者が産業安全保健法に違反していたか、経営責任者は重大災害処罰法に違反していたかについて捜査に着手したと明らかにした。
19日午後8時51分、Sオイル蔚山工場でガソリン添加剤(アルキレーション)工程の圧縮機の後端バルブの整備作業後に試運転をしていたところ、爆発による火災が起きた。この火災によって下請け業者所属の労働者1人が死亡し、4人が負傷した。Sオイルの労働者5人も負傷した。Sオイルは常時勤労者50人以上の事業場で重大災害法適用対象で、外資系の企業だ。
労働部は労働災害収拾本部を構成した。『重大災害状況報告および対応指針』によれば、同じ事業場で3人以上が死亡したり5人以上が死傷した場合や大型火災・爆発・崩壊事故などの重大事故の場合、労災収拾本部を構成しなければならない。
釜山地方雇用労働庁と蔚山雇用労働支庁の勤労監督官が事故現場に緊急出動し、作業中止を命令して、事故の収拾と災害原因の調査を始めた。
イ・ジョンシク労働部長官は迅速な収拾を指示し、死亡した労働者に対して哀悼の意を表わした。イ長官は「負傷者の回復支援、迅速な事故原因究明と収拾に最善を尽くして欲しい」と要請した。労働部が正義党のカン・ウンミ議員室に提出した資料によれば、最近5年間にSオイルでは1件の死亡事故が発生していた。2018年9月に蔚山工場で、触媒剤の除去作業中に、窒息で下請け業者の労働者1人が死亡した事件だ。
労働界は、「現在の石油化学団地は火薬庫に他ならない」とし、「徹底した安全措置と老朽設備の改善が必要だ」と指摘した。仕事と健康、健康と生命を守る人々、民主労総化学繊維食品産業労組は声明を出し、「産業団地では毎年平均80件余りの事故が発生しており、事故原因も施設管理の不十分が最も高い41%を占めている。」「Sオイルは今回の事故の元請け責任者として事故調査に協力し、死亡者の遺族と死傷者に公開謝罪し、治療・補償に最善を尽くさなければならない」とした。これら団体は、「政府は事故の真相を明らかにし、重大災害法により責任者を処罰しなければならない。」「化学事故の根本の予防法である産業団地老朽設備特別法の制定に積極的に取り組むべきだ」とした。
2022年5月20日 民衆の声 イ・ヘリ記者
https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202205201114001