ハナオーシャンで下請け労働者が墜落死、今年造船所で「少なくとも15人」死亡/韓国の労災・安全衛生2024年09月10日

イラスト/ソン・ドクファン記者

巨済のハナオーシャン(旧:大宇造船海洋)の造船所で、夜間作業中だった労働者が墜落事故で死亡した。今年、造船所での重大災害が後を絶たない。

労働界などの説明を総合すれば、9日の午後9時、造船所のフローティングドックで搭載作業中だった下請け労働者のAさん(41)が、約32m墜落した。Aさんは近くの病院に運ばれたが、結局死亡した。

雇用労働部は作業中止の措置をし、産業安全保健法と重大災害処罰法の違反について調査を始めた。警察も正確な事故経緯を調べている。

ハナオーシャンは謝罪文を出し、「今年に入って残念な事故が続いて発生した以後、安全な事業場を作るために渾身の力を尽くす中で、再び大切な生命を失った事故が発生し、惨憺で悲痛な心情で重い責任感を痛感している。」「事故原因調査のための関係機関の調査に積極的に臨み、最大限早期に事故原因が明らかになるように協力する」と話した。

今年、造船所で死亡事故が増えている。労働部が集計した資料によれば、今年上半期だけで、造船所で10件の事故で14人の死亡者が出た。「造船業ビッグ3」に挙げられるハナオーシャンとサムスン重工業、蔚山HD現代重工業のいずれでも死亡者が出た。

巨済の礎石HD(3人)と高城の金剛重工業(2人)、釜山の大鮮造船(2人)では、複数の死亡者が発生する事故が起きた。生産の大部分を担当する下請け・移住労働者が主として被災した。

重大災害が続き、政府は5月に中小造船会社の事業主と安全保健業務担当者を対象に緊急安全保健教育を行ったが、事故は再び起きた。労働界は急ぐ作業を強要する多段階下請け構造の解決、下請け労働者の安全保健管理への参加保障などが優先だと指摘する。

民主労総金属労組は、「いつまで死の仕事場を、下請け労働者は耐えなければならないのか。」「政府と造船資本は今までに起きた重大災害に謝罪し、労組の要求に従って、崩れた安全体系を立て直さなければならない」と話した。

2024年9月10日 京郷新聞 チョ・ヘラム記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202409101439001