サムソン電子で放射能被ばくした労働者、指7本切断の危機/韓国の労災・安全衛生2024年08月16日

5月27日、サムソン電子器興工場で、作業中に放射能に被爆した労働者が自分の手の様子だとした写真。/全国サムソン電子労働組合のホームページ

三ヶ月ほど前、サムソン電子器興工場で作業中に放射能被爆事故に遭った労働者が、指を切断する危機にあると知らされた。

5月27日、器興工場で発生した被爆事故に遭った労働者のA氏は、自分の体の状態などに関する文章を、全国サムソン電子労働組合(全サム労)の掲示板に載せたことが、16日に確認された。ハンギョレが確保した文章を見ると、A氏は「現在、指7本切断を保留待機中で、皮膚は壊死し、日常生活が不可能な状態」で、「壊死した皮膚は全て剥がして治療中で、被爆時に関節も被爆し、指は正常に機能しない状態」と明らかにした。A氏は、自分の文章を偽の文章と誤解されてはと考えて、壊死した手の写真も一緒に掲示板に掲載した。A氏は続けて「労災は承認された。過失の有無は原子力安全委員会が9月中に判定する予定」だと伝えた。

A氏は特に、今回の事故は、自分がインターロックを勝手に解除したものではないと強調した。彼は「(私が)インターロックを勝手に解除して事故に遭ったわけではない。会社のEHS(環境安全保健)と設備環境安全チームがきちんと管理をしなかったために起きた被爆被害者」で、「私がインターロックを勝手に解除した後に作業をして被爆したと知っている人が多くて、あきれたので書く」とした。

被害労働者2人は5月27日、サムソン電子器興工場で、半導体の原材料であるウェハーの厚さと表面などがきちんと作られたかを検査する装備(XRF)の故障を確認していて被爆した。事故を調査中の原子力安全委員会は、当時、放射線自動遮断機能を備えたインターロックが正常に作動していなかったと把握し、正確な原因を究明している。全国サムソン労働組合はハンギョレに「組合は6月から会社と原子力安全委員会の担当者と会議を進めており、被害者の方にも援助が必要な時に援助を与えることを約束した状態で、会社が今回の事態に対する深刻性を持って解決できるように監視する一方、解決方案を提示するように要求している」と明らかにした。

これに対してサムソン電子の関係者は「原子力安全委員会の調査に協力しており、該当職員の治療と回復のために最善の努力を尽くす」と話した。

2024年8月16日 ハンギョレ新聞 チョン・ジョンフィ記者

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/1154013.html