死の職場でなく、子供たちに健康な給食を作る職場になるように/給食労働者の肺がん検診結果出る 2023年3月14日 韓国の労災・安全衛生
全国学校非正規職労働組合(以下、学非労)が14日、給食従事者の肺がんの検診結果について、当事者の意見表明記者会見を行った。
この日教育部は、『学校給食室の調理環境改善方案』を発表し、政府が昨年から実施している『学校給食従事者の肺がん健康検診』の結果、14市・道で、31人が肺がんの確定診断を受けたと明らかにした。これとは別に、2018年から昨年まで、肺がんで労災を申請した給食従事者は29人(承認23人、不承認3人、審査中3人)で、それを加えると60人に達する。今回の政府発表には、ソウル・京畿・忠清北道地域の検診結果が抜けていて、これらの地域の統計が加われば、肺がんに罹った給食従事者の数はさらに増えるものと見られる。
ソウルの中学校の給食室で8年間働き、肺がん1期の診断を受けたある給食労働者は、「私が働く給食室は、700人余りの食べ物を揚げたり炒めたりしている。換気扇が回っているから、当然換気されていると思っていた。調理中は、曇った水蒸気と煙が充満して息苦しかったが、生徒たちの給食時間に間に合わせるために働いた。」「学校の給食室の換気施設を早く直して、給食従事者たちに、死の職場ではなく、子供たちに健康な食べ物を作ってくれる給食室になるようにして欲しい」と話した。同時に、6ヶ月の肺がんの労災承認審査期間も短縮して欲しい」と要請した。当事者たちは発言の間、涙を流しながら、政府の早い労災処理と給食室の環境改善を要求した。
労組は記者会見文で、「無償給食が施行されて12年。みなさんの努力で、私たちは世界最高水準の無償給食という恩恵を享受している。しかし、その恩恵は、数年間にわたって給食を作った学校給食労働者の曲がった指と、火傷で汚れた皮膚と、肺の中で育ったがん細胞によってできあがったものだ」と、学校給食室の人員補充、換気施設の改善、調理ヒュームへのばく露頻度の最小化などを要求した。
2023年3月14日 ハンギョレ新聞 キム・ミョンジン記者