労災予防の責任、依然として労働者に転嫁する企業 2023年2月13日 韓国の労災・安全衛生
企業が労働災害予防のための投資の拡大や安全保健管理の強化よりも、労働者の安全意識の向上に重点を置いていることが確認された。労災の責任を労働者に押し付ける認識が依然として残っているという証しだ。政府が重大災害削減ロードマップで強調している自己規律による予防体系と危険性評価の強化計画には、高い期待を示した。
経総が172社を対象に行った『2023年産業安全保健展望調査』の結果を発表した。
企業は今年の労災予防活動の核心推進方向として『勤労者の安全意識の向上と安全文化の拡充』を最も多く(61.4%)挙げた。『危険性評価体系の検討と活性化』(30.4%)と重大災害処罰法などのコンプライアンス強化(15.8%)がその後に続いた。一方、△人材・組織と予算投資の拡大(3.5%)、△スマート安全保健技術の開発・適用(2.9%)、△職業性疾患の予防などの保健管理体系の強化(1.2%)、を挙げた企業の比率は少なかった。
安全保健強化の責任が事業主に対する処罰に偏っているという認識が依然として残っているものと分析される。現政権が処罰と規制よりも自己規律を強調して進めている危険性評価の義務化などに対する企業の期待が高いという事実を示している。
実際、政府が昨年11月に発表した『重大災害削減ロードマップ』について、69.6%が「適正だ」と評価した。「労災予防に効果的」という企業は64.6%に達した。重大災害企業に免罪符を与えかねないと憂慮する労働界の反応とは対照的だ。
今後ロードマップを推進する補完事項としては「監督・処罰などの規制強化よりも、予防・支援事項に集中」を選択した企業が70.0%で最も多かった。
昨年の政府の産業安全保健政策に関しては、「不満足」(37.2%)が「満足」(19.2%)より多かった。「普通」は43.6%だった。不満な理由としては「予防よりも処罰基調が維持されている」(51.9%)を最も多く挙げた。
経総のイム・ウテク安全保健本部長は「政府が明らかにした『自己規律予防体制への転換』が実効性を持つためには、政府の積極的な支援と協力、勤労者の高い安全認識など、労使政共同の努力が伴わなければならない」と話した。
2023年2月13日 毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=213448