「労災予防措置違反」723カ所を公表 2022年12月28日 韓国の労災・安全衛生
雇用労働部が、産業安全保健法によって、労災を隠蔽したり、重大災害が発生して刑が確定するなど、労災予防措置義務に違反した事業場723ヶ所の名簿を公表した。この内「死亡万人率」が規模別に同業種の平均より高い事業場は439ヶ所で、その半分以上が建設業だった。
今回の公表対象は、2021年とそれ以前に死亡災害などが発生して、裁判所で刑が確定したり、重大産業事故が発生したところと、労災を隠蔽したり、労働庁に労災発生の事実を適時に報告しなかった事業場などだ。公表数は昨年の1243ヵ所から520ヵ所(42%)に減少した。これは産業安全保健法施行令が改正され、公表対象から「重大災害が発生した事業場で、該当重大災害の発生年度の年間労働災害率が、規模別に、同業種の平均災害率以上の事業場」が抜けたためだ。今年に死亡災害などが発生した事業場は、2023年以降に公表される予定だ。
細部公表基準別に見れば、「年間二人以上の労災死亡事故が発生した事業場」は17ヶ所だった。死亡事故が最も多かった事業場は建設会社のゴンウで、2020年に利川物流センター火災で13人が死亡した。セジン企業(3人死亡、2019年)、ユア建設(3人死亡、2019年)などが後に続いた。
死亡万人率が規模別で同業種の平均より高い事業所は439ヵ所では、建設業が62%(272ヵ所)を占めた。特に、規模が「50人未満」の場合が84.7%(372ヵ所)に達した。
重大産業事故が発生して名前が挙がった事業所は15ヵ所で、大部分(10ヵ所)が火災・爆発事故だった。2020年ロッテケミカルの大山工場で5人、高麗ノーベル火薬で4人が負傷し、昨年はバーシウム・マテリアルズPMコリアで3人が火災・爆発事故で負傷した。
大成エネルギー、レオ開発、ジョンミン建設など5ヶ所は、労災を隠蔽して処罰されて公表対象になった。ロッテネスレ・コリア、斗山エナビリティ、東レ先端素材など37ヶ所は、労災発生後一ヶ月以内に地方雇用労働官署に申告せず、過料の処分を受けた。
723社とは別に、これらの事業場に下請けを出し、労働者に対する安全保健措置を果たさず(産業安全保健法第63条違反)に処罰された現代建設とGS建設、現代製鉄など、元請け業者224社の名簿もこの日、一緒に公開された。
イ・ジョンシク労働部長官は「今回の名簿公表は、重大災害発生事業場に対する警戒心を高めるようにする一方、すべての企業が危険性評価に基づいた自己規律予防体系を確立する契機になることを期待する」と話した。労働部は公表対象になった事業場と役員に対しては、今後三年間、各種の政府褒賞を制限し、管轄地方雇用労働庁が最高経営者の安全意識向上のための教育も実施する予定だ。
2022年12月28日 ハンギョレ新聞 チャン・ヒョンウン記者