小規模事業場のいじめ被害者、半分が「退社」 2023年1月3日 韓国の労災・安全衛生

資料写真/チョン・ギフン記者

今年7月、職場内いじめ禁止法(勤労基準法)が施行されて丁度4年になる。法施行直後の2019年9月と比較した時、いじめの経験自体は減ったが、いじめの水準はむしろ激しくなったという調査結果が出た。特に、5人未満の事業場の場合、いじめられた後に「会社を辞めた」という回答者が半分に近いことが分かった。5人未満の事業場には職場内いじめ禁止法が適用されないため、法を改正して法の枠内に包括すべきだと指摘されている。

「いじめを我慢したり知らないふり」が、法施行直後より13.5%増加

職場の甲質119は世論調査機関と、先月7日から14日まで、全国の満19歳以上の会社員1千人を対象に、職場内いじめ関連の調査を実施し、2日に発表した。回答者の28%が、この1年間で職場内いじめの経験が「ある」と答えた。職場の甲質119が2019年9月に発表したアンケート調査では44.5%が「ある」と答えたのと比較すると、16.5%減少した。

しかし、いじめの水準は激しくなった。いじめ経験のある回答者を対象にいじめの程度を尋ねると、44.6%が「深刻だ」と答えた。2019年9月の調査で38.2%が「深刻だ」と答えたのと比べると、6.4%増えた。

いじめられた時、73.2%は「我慢したり知らないふりをした」と答えた。2019年9月の調査(59.7%)より13.5%上昇した。「会社を辞めた」という答えも、同時期に20%から22.1%に小幅ながら増加した。会社や労組、雇用労働部などに「申告した」という回答者は同期間に5.8%から6.8%に1%増加したが、事実上大きな変化はなかった。

5人未満の事業場でのいじめ退社、大企業の「4倍」

事業場の規模が小さいほどいじめを経験した後で会社を辞めるケースが多いことが分かった。5人未満の事業場で働く会社員では、いじめを経験した回答者の半分に近い47.4%が「会社を辞めた」と答えた。5人以上~30人未満では25%、30人以上~300人未満は18.9%、300人以上の事業場は11.3%だった。いじめによって極端な選択をするか悩んだことがあるかを尋ねたところ、5人未満の事業場では15.8%が「ある」と答えた。300人以上の事業場の場合、この回答の比率は3.2%で、約5倍の差が出た。

職場の甲質119は「非正規職(34.5%)、20代(32.0%)、女性(30.6%)が、正規職(13.4%)、50代(15.9%)、男性(15.4%)に比べ、いじめられた後に退社したという回答が2倍以上高かった」とし、「労働市場の二重構造の被害者である非正規職、5人未満、20代、女性労働者が職場内いじめに遭うと、申告ではなく退社を選択しているという意味だ」と指摘した。

職場の甲質119のクォン・トゥソプ弁護士は「会社員の61.2%が『法施行以後、職場内いじめが減った』と答えた。これは実際の制裁に繋がらなくても、法があるということ自体で改善効果があるという意味」で、「未だ法の死角地帯として残されている5人未満の事業場、元請けのパワハラ、特殊雇用労働者にも法が適用されるよう、法改正がされなければならない」と強調した。

2023年1月3日 毎日労働ニュース オ・ゴウン記者

http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=212788