重大災害処罰法があってもなくても…今年、建設現場で99人死亡 2022年7月22日 韓国の労災・安全衛生

光州の新築マンション崩壊事故現場の様子。/連合ニュース

今年1月の重大災害処罰法の施行以後も、建設現場の死亡事故の発生件数が減っていないことが分かった。今年第2四半期だけで、全国の建設現場で44人の労働者が死亡した。

22日、国土交通部が建設公社安全管理総合情報網(CSI)の統計を分析した結果、第2四半期中の建設現場での事故による死亡者は計44人と集計された。44人の内、35人が民間建設現場で、9人が公共発注の現場で死亡した。第1四半期(55人)に比べて減少したが、昨年の第2四半期(38人)に比べると、6人増えた。今年の第1四半期の場合、現代産業開発の光州アイパーク新築現場の崩壊事故だけで6人が死亡した。

国内100大建設会社の現場で発生した死亡事故も減らなかった。第2四半期の100大建設の現場での死亡者は9人で、第1四半期より5人減少した。昨年の第2四半期(20人)に比べても11人減り、大幅に減少したように見えるが、当時の現代産業開発の光州での崩壊惨事(9人死亡)を勘案すれば、あまり差はない。

第2四半期に死亡事故が発生した100大建設会社は8社だ。SKエコプラントが2人で最も多かった。続いて大宇建設、ロッテ建設、DLENC(旧・大林建設)、斗山建設、漢拏、CJ大韓通運、江山建設でそれぞれ1人ずつの死亡者が発生した。DLENCでは、3四半期連続して死亡事故が発生した。公共発注で死亡事故が発生した発注庁は9機関で、このうちSGレールが発注した工事現場では2四半期連続して死亡事故が発生した。

建設会社各社の安全意識のレベルも改善されていない。国土部が今年の第1四半期に死亡事故が発生した大型建設会社(7社)と関連下請け会社(6社)の133の現場を対象に、第2四半期の三ヵ月間に抜き打ち点検を実施した結果、計245件の不良事項が摘発された。重大災害処罰法施行以前の昨年第2四半期の抜き打ち点検(163の現場対象、157件摘発)よりも摘発事項が増えた。今年は特に、現代事業開発など、精密点検を実施した9つの現場で、罰点3件、過料5件など、69件の不良事項が大量に摘発された。

大型建設会社は、利益団体等を通して、政府に「重大災害処罰法を廃止して欲しい」という嘆願を持続的に提起している。第2四半期まで、今年に入って99人の労働者が建設現場で死亡したが、未だ重大災害処罰法で処罰を受けた建設会社はない。国土部は「安全規則の不遵守や管理不良などで事故死亡者が発生した施工会社に対しては、特別点検時に安全管理計画の履行の可否などを集中確認する」と明らかにした。

2022年7月22日 京郷新聞 ソン・ジンシク記者

https://www.khan.co.kr/economy/economy-general/article/202207221108021