プーチンの戦争:経済制裁とアスベストの輸出-2022.3.22 ローリー・カザンアレン(アスベスト禁止国際書記局(IBAS))
2022年3月19日、スイスの首都ベルンで開かれた反戦集会で、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領はライブ配信の演説で、「われわれの子供たちが死に、われわれの都市が都市が破壊されても、ロシアでのビジネスはうまくいっている」と述べた。
欧米諸国によるプーチン政権への経済制裁について、多くの企業がロシア市場から撤退していることがメディアで報じられている。ウクライナの街や市民への爆撃が続くなか、ジョンソン・エンド・ジョンソンやネスレなど、残された企業への消費者ボイコットを求める声が日に日に高まっている。
ウクライナの苦しみや国際社会の怒りが、スベルドロフスクのアスベスト鉱山地域の住民に影響を与えるとは思えず、すでにウクライナに対する戦争への支持を表明している住民もいる。
ロシアのアスベスト輸出は、ますます必要とされる外貨をロシアにもたらす。2019年と2020年に、その販売額はそれぞれ1億9100万ドルと1億7500万ドルと推定され-最大の輸入国はインド、インドネシア、中国とスリランカであった。インド、中国、スリランカ政府は侵略について中立を保っているが、致命的なアスベストの出荷が一方的に流れ、支払いが一方的に進むことは変わらないだろう。しかし、インドネシア政府は、ロシアの「ウクライナに対する侵略」を非難し、市民団体活動家や労働組合員は、政府の立場を利用して、ロシア産アスベストの輸入をきっぱりとやめさせるための行動を検討している。他の輸入大国の労働者と運動団体も、ロシア産アスベストの荷揚げ、取り扱いや販売をする行動を起こすことが望まれる。
長年アスベスト産業を観察してきた者として、プーチンの軍事的駆け引きは驚きではない。アスベストを世界中の罪のない人々に押し付けてきた無慈悲な商業的熱意は、決して人間の幸福に関係したものではなく、すべてはアスベストの利益と結びついたものである。すべての人類は、紛争のない生活を営む権利がある。われわれは、プーチンとその政権による行為を全面的に非難する。
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