李在明・沈相奵はいたが、尹錫悦と安哲秀はいなかった 2022年2月10日 韓国の労災・安全衛生
「重大災害処罰などに関する法律」(重大災害処罰法)の施行にも、産業災害は後を絶たなかった。法施行二日後の先月29日、サムピョ産業のヤンジュ産業所で労働者三人が採石作業中に土砂崩れで死亡した。今月8日には、京畿道城南市の建築現場のエレベーター落下事故で労働者二人が再び死亡した。
労災と市民災害の遺族が有力な大統領選候補に、災害を止めて、安全な職場と環境を造り、労災を発生させた責任者の処罰を約束して欲しいと要求した。4.16世越号惨事家族協議会、加湿器殺菌剤惨事全国ネットワーク、大邱地下鉄惨事犠牲者対策委員会、労災被害者家族会『次は』、ハンビッ・メディア労働人権センター、金鎔均財団などが参加した生命安全市民ネットワークが9日、ソウル市議会前の世越号の記憶と安全展示の場で、大邱地下鉄惨事19周忌追悼式と生命安全国民約束式を行った。生命安全市民ネットは、約束式に大統領選の候補者を数回にわたって招待した。
産業安全問題に対する大統領候補の間の認識の差は明らかだった。共に民主党のイ・ジェミョン候補と正義党のシム・サンジョン候補が出席して発言したが、国民の力のユン・ソギョル候補と国民の党のアン・チョルス候補は出席しなかった。進歩党のキム・ジェヨン候補をはじめとする進歩政党の候補も発言台に上った。
生命安全国民約束式は『利潤より安全・生命を優先する社会』を大統領候補たちに約束してもらう場だった。建設労働者・故キム・テギュさんの姉のキム・ドヒョンさんは「失敗しても生きていられる現場を作って欲しい。」「重大災害処罰法の改正と建設安全特別法の制定で、惨事が繰り返されないようにして欲しい」と要求した。10年間の法廷闘争の末に、サムソン電子のLCD工場で働いていた時に罹った脳腫瘍を労災と認定されたハン・ヘギョンさんの母親のキム・シニョさんは、「労働者はどの現場で働いても、労災認定を受けるためには、労働者である自分が立証しなければならない。」「会社が関連の資料を出さなければとても難しい。候補者が正して欲しい」と要請した。
シム・サンジョン候補は約束を履行すると明らかにした。シム候補は「今は、約束を守る大統領が必要だ。」「重大災害処罰法は重大災害企業処罰法として再制定し、元請けの責任を問い、市民災害の範囲は拡げて、聖水大橋から光州惨事までのすべての社会的な惨事を正確に包括できるようにする」と話した。続いて「発注先と許・認可権者の公務員の責任も問い、過労死の判定基準を拡大し、過労自殺も労災と認定するよう改正する」と付け加えた。『ワンストップ労災保険』を導入し、複雑な労災申請の手続きなしで労災被害者が治療を受けられるようにするという方策も話した。
イ・ジェミョン候補は原則を強調した。政治を始める契機となった城南医療院設立運動で、『金より生命を』というスローガンを聞いて、生涯忘れることができない。」「民間の、生命を費用の一部と考える、生命より収入が多ければ生命を犠牲にする社会風土を必ず変える。イ・ジェミョン政府は「生命安全の守護者、生命安全の番人になる」と話した。
ユン・ソギョル候補とアン・チョルス候補は、ついに約束式に姿を見せなかった。生命安全市民ネットのパク・スンチョル事務処長は「9回キャンプに連絡したが、ユン候補のキャンプから報告すると言ったが返事はなく、伝わったのかさえ明確でない」と批判した。「アン候補陣営は日程を理由に、代理人を出すと言った。」「別の党から大統領選候補が出席すると言うと、日程があると言って出席しなかった」と話した。金鎔均財団のキム・ミスク理事長は「ユン・ソギョル候補とアン・チョルス候補は、これまでの発言と認識から見て、私たちの要求案を受け入れられなかったはず」で、「労働者の安全と権利を保障しようとする当然の要求を無視する反労働的な認識を見せている」と批判した。
ユン候補は重大災害処罰法を後退させようとしているという疑惑を受けている。昨年12月に忠南北部商工会議所の企業人懇談会で「(重大災害処罰法は)企業家の経営意志を萎縮させるメッセージを強く与える法」で、「大統領令を緻密かつ合理的に設計し、企業をするのに心配がないようにする」と言った。労働者三人がローラーの下敷きになって死亡した事故現場を訪問し、「本人が基本規則に違反して発生した」と話した。安全な職場に対する認識もなく、重大災害処罰法を後退させようとしていると批判されている。
アン候補は生命と安全のための規制を強化し、技術・産業支援関連の規制は革新するという以外は、具体的な公約を出していない。
2022年2月10日 毎日労働ニュース イム・セウン記者
http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=207330