吹付石綿を使用していた団地一覧(国交省・総務省発表よりNHKと中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会による共同調査) : 判明した団地のみ(2017年6月現在)

神奈川県営千丸台団地の居室他の吹付アスベストばく露により中皮腫発症の相談が寄せられた。国土交通省の公営団地の吹付石綿の調査『公共賃貸住宅におけるアスベスト調査結果について』(2011年8月公表)によれば、全国の調査対象団地33,655団地197,832棟のうち277団地761棟(=団地の0.8%、棟数の0.4%)に、吹付アスベストが施工されてきた。しかし団地名や対策状況は公表されず不明であったので、中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会とNHKで共同調査を実施し公表した(2017年6月)。

吹付石綿を使用していた団地一覧(国交省・総務省発表よりNHKと中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会による共同調査)

ひる石吹付を使用していた団地一覧(都営住宅・UR)NHKと中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会による共同調査

NHKと共同調査を実施 団地アスベスト被害を公表

本誌17年2月号で報告した神奈川県営千丸台団地におけるアスベスト被害につき、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」とNHKによる共同調査を実施した。NHKクローズアップ現代プラスが6月12日に『新たなアスベスト被害~調査報告・公営住宅2万戸超~』としてテレビ放送して大きな反響を呼び、翌日から建物アスベスト被害相談ホットラインを実施した。ホットラインでは、いま住んでいる(過去に住んでいた)団地は大丈夫なのか? という相談が全国から寄せられ、延べ3万数件コール、相談件数1300件という非常に多くの相談が殺到した。その後の一連の報道、国や地方自治体の対応、それを受けての患者と家族の会による「声明」発表について報告する。

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県営団地でアスベスト健康被害が発生

2016年4月、中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会「神奈川支部」主催で、外科医の岡部和倫医師を招き、胸膜中皮腫についての講演会を行った。横須賀共済病院の医師から紹介され、その講演会にKさん(女性)も参加した。Kさんは、1歳から22歳までに住んでいた県営団地の居室、台所、浴室、便所の天井にあった吹き付け石綿が原因で胸膜中皮腫を発症し、現在も療養中である。

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