<重大災害処罰法>重大災害かどうかを判断する捜査審議委を設置 2022年1月24日 韓国の労災・安全衛生

資料写真/チョン・ギフン記者

産業災害が「重大災害処罰等に関する法律」(重大災害処罰法)に規定する重大災害に該当するかどうかを判断する捜査審議委員会が設置される。重大災害処罰法は、死亡者が一人以上発生したり、同じ事故で6カ月以上の治療が必要な負傷者が二人以上発生した場合、同一要因による職業性疾病者が一年以内に三人以上発生した場合、「重大災害」と看做している。この時、負傷や疾病が重大災害処罰法の適用対象なのかについて医学的な判断を示す諮問団も新たに構成される。

雇用労働部は23日、こうした内容の「重大産業災害捜査審議委員会および諮問団の構成・運営に関する規則」を公表した。10~15人で構成される審議委は、三人の労働部内部委員を除いた外部委員で構成される。委員は弁護士や医師・教授などの専門家の資格を備えていなければならない。

審議申請権は地方雇用労働官署長にある。管轄の事業場で死亡事故が発生した場合、該当事件が重大災害処罰法上の重大災害に該当するかどうかの審議を地方官庁長が申請すれば、労働部の重大産業災害監督課長を経て、捜査審議委に付託される。委員の過半数の出席、過半数の賛成によって重大災害に当たるかどうかを議決する。

諮問団も構成する。従事者の負傷や疾病が重大災害処罰法に該当するかどうかの医学的判断をすることになる。諮問団は30人以内で構成される。

労働部は重大災害に該当するかどうかが不明な場合、外部の専門家の意見と判断を反映し、「専門性」を高めるという考え方だ。しかし、重大災害処罰法の適用において初の関門となる重大災害に当たるかどうかについての判断を、政府ではなく外部の人間が担当するようになったことを受け、委員の委嘱から公正性を巡る議論が起きる可能性もある。委員の委嘱権は労働部長官にあり、労使の推薦といった別途の手続きはない。

一方、労働部と大検察庁、警察庁は21日、捜査協力体制を整備した。最高検察庁公共捜査部長と刑事3課長、労働捜査支援課長、公共捜査部と刑事部検察研究官が出席し、労働部の産業安全保健本部長と重大産業災害監督課長、警察庁刑事局長、強力犯罪捜査課暴力犯罪捜査係長、捜査研究官らが参加した。これらは重大災害事故の発生初期から、捜査、裁判まで、各機関が協力できる「重大災害捜査体系」を確立し、現場中心の初動捜査への協力を強化することで、事故原因を明らかにする方針だ。また、事故発生から捜査開始・立件・送検・公訴維持などのすべての過程で、担当検事と司法警察官・労働監督官が争点や法理を共有し、罪に見合った刑が宣告されるよう協力することにした。最高検察庁は労災事故専門家の中から労働部と警察庁からの推薦を受けて、「安全事故専門委員会」を設置し、常設運営することにした。重大災害事件の捜査・公訴の維持に必要な専門性を強化するためだ。

2022年1月24日 毎日労働ニュース キム・ミヨン記者

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