夜間労働規制「金銭的補償から健康保護へ」/韓国の労災・安全衛生2026年01月28日

過労死などの夜間労働問題が続く中、夜間労働の規制を『金銭的補償』ではなく、『健康保護』に焦点を当て、労働基準法上の労働者でない者にまで保護を拡大すべきだという声が上がった。
サービス連盟は28日に国会議員会館で『夜間労働規制案促進討論会』を開催し、「いくら増やすか」ではなく「どこまで許容できるか」を基準に、夜間労働を再議論すべきだと提案した。
加算賃金、夜間労働を逆に助長
労働基準法上の『労働者』に阻まれた保護
夜間労働の規律が、健康保護よりも金銭的報酬に止まっているという指摘がされた。 現行の労働基準法における夜間労働の規律は、主に賃金を加算する方式で機能している。 労働基準法第56条は、夜10時から翌朝6時までの夜間労働について、通常賃金の50%以上を上乗せして支払うことを規定している。しかし、この規定は、夜間労働を減らす方向に働くのではなく、「追加で補償すれば許可される労働」と認識させたということだ。
パク・ジョンシク韓国労働研究院研究員は「特に低賃金構造で設計されたサービス業の夜間労働の場合、労働者がむしろ夜間労働を好むようになる」「企業はコストを最小化するために、固定人員よりも短時間・不安定雇用やプラットフォーム労働を活用し、結果的に、労働者の時間のコントロール権が弱まり、健康や安全、社会関係全般が脆弱になる」と指摘した。パク・ジョンシク研究員は代案として、加算賃金ではなく休暇(時間)で補償することを提案した。
労働基準法のもう一つの限界は、『労働者』のみを対象に労働時間を制限するという点である。プラットフォームや特別雇用労働者といった、労働者性を認められない人たちは、時間と場所の選択の自由が大きいという論理の中にあるが、実際には、需要が集中する時間帯や地域に接続していなければ、十分な所得を確保することが難しく、保護の空白に置かれている。
夜間労働の規律、産安法を中心に
『夜間労働従事者』の概念提案も
これに対し、労働基準法ではなく、産業安全衛生法を夜間労働規律の新たな柱とすべきだという主張が出ている。産業安全衛生法は、労働時間を安全と健康の問題として捉え、労働基準法上の労働者でなくても、労務提供者を保護対象として規定しているからである。
イ・ガリン・ソウル大学職業環境健康研究室研究員は、「産業安全衛生法には労務提供者を定義する規定がなく、法律の基本的な枠組みは、依然として『労働者』を前提としている」とし、「プラットフォーム・特別雇用労働者のような、構造的に夜間労働の危険に曝されているすべての労務提供者を保護対象として明示すべきだ」と話した。
また「産業安全衛生法上のリスク評価に、夜間・交代労働、連続労働時間などの労働時間要素を必ず含め、アルゴリズムが夜間労働を誘発するケースもリスク要因として判断する根拠を整備すべきだ」と強調した。
労働基準法の観点からの補完も必要だという声も上がっている。イ・ドンヨン国会立法調査処の立法調査官は、「労働基準法上の労働者という枠組みだけでは、夜間労働の特性を十分に反映することは難しいため、『夜間労働従事者』という概念を導入し、労働基準法と産業安全衛生法の両方から保護策を議論する必要がある」と述べた。
政府は総労働時間の短縮を中心に夜間労働問題に取り組みつつ、固定夜間労働に対する別個の規律の必要性を認めた。労働部のハン・ジンソン賃金・労働時間政策課長は、「夜間に固定的に働く労働者が十分な休息を保障されているか、先ず実態を把握する」と述べた。
毎日労働ニュース イ・スヨン記者 2026年1月28日
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