欧州議会は労働者をアスベストから保護! -欧州建設林業労連(EFBWW) 2021.10.20

欧州建設林業労連(EFBWW)は、昨日、欧州議会本会議が、反対2票、棄権23票に対して賛成675票の大多数で、アスベストからの労働者の保護に関する立法報告書(ヴィルムセン報告)を採択し、具体的なアスベスト職業曝露限界を1,000繊維/m3とすることを求めたことを歓迎する。これは、欧州委員会(EC)に対する力強いシグナルになる。EFBWWはECに対して、欧州議会の要求に沿った立法案をただちに作成するよう求める。

EFBWW書記長トム・デリューは言う。「これは、アスベストに定期的に曝露させられている建設労働者、消防士、鉱山労働者、清掃や廃棄物処理で働く労働者すべてにとって画期的な勝利である。われわれは、欧州議会の手順に従い、それに応じた法制化をECに求める。これ以下のことは許されず、労働者や市民のEUに対する信頼を損なうことになる」。

欧州議会は、野心的な報告書-国のアスベスト除去計画と公的なアスベスト登録、住宅所有者への支援を備えたすべてのアスベスト除去のための欧州戦略(ESRAA)、EU労働におけるアスベスト指令(AMD)の改訂、よりよい認定とアスベスト被害者への支援、及びアスベスト廃棄物の安全な廃棄のための規定-に合意した。このすべてが、よりよいEUアスベスト規制のためのEFBWWの要求に沿ったものである。

これらの問題の重要性は、建設労働者や消防士、数か国の労働組合が集まり、今日、ストラスブール(フランス)の欧州議会議事堂前でEFBWWが主催したデモでも確認された。

アスベストはEUの推定3,500万棟の建物にいまなお存在しており、それらの建物は、気候変動目標を達成するためのEUの建物改修計画(ウェーブ)に沿って改修または解体されるだろう。EU28か国では、アスベストを吸入した結果として、過去40年間に317万の人々が亡くなっている。いまこそ、この数字の増加をくいとめるときである。

欧州建設林業労連(EFBWW)は、建設、木工、林業及び関連業種・職業の欧州産業別労働組合であり、傘下組合は35か国の76組織、合計150万人の組合員を代表している。

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