特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の調査等の実施について(基安労発0622第1号、基安化発0622第1号)2017年6月22日~架橋型アクリル酸系水溶性高分子化合物~

特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の調査等の実施について(基安労発0622第1号、基安化発0622第1号)2017年6月22日

都道府県労働局労働基準部長殿

厚生労働省労働基準局安全衛生部
労働衛生課長
化学物質対策課長

平成 29 年4月 28 日付け基安発 0428 第2号「特定の吸入性有機粉じん等による肺疾患の防止について」において、関係事業者に対する指導等の指示がなされたところあるが、その具体的な方法を下記の通り示すので、対応をお願いする。

1 製造事業場等に対して行った要請内容

別添(※後掲)の平成 29 年4月 28 日付け基安労発 0428 第1号、基安化発 0428 第1号「特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の防止の要請に当たって留意すべき事項について」(以下「関係局通知」という。)のとおり、関係労働局あて通知し、所轄署から吸入性ポリマーメーカー(関係局通知の4社をいう。以下同じ。)を通じて流通先事業場への要請を行っているので了知すること。

2 吸入性ポリマー取扱事業場への対応

架橋型アクリル酸系水溶性高分子化合物の吸入性粉じん(以下「吸入性ポリマー」という。)を製造し、又は取り扱う事業場(過去に製造し、又は取り扱っていた事業場を含む。以下「吸入性ポリマー取扱事業場」という。)について、次の(1)から(4)までの通り、報告のとりまとめや調査等を行うこと。

(1)事業場からの報告のとりまとめ

関係局通知の要請に基づき、各都道府県労働局(以下「局」という。)又
は各労働基準監督署(以下「署」という。)に提出された関係局通知の別添様式(以下「事業場報告様式」という。)については、局ごとに別紙様式(以下「本省報告様式」という。)にとりまとめの上、当課担当官あてに7月 14日(金)までにメールで送付すること。
その他、吸入性ポリマー取扱事業場を局署独自等により把握した場合も、所轄署から、関係局通知と同様に要請を行い、その後、提出のあった事業場報告様式については上記とあわせてとりまとめて本省に報告すること。
7月 14 日までの当初とりまとめ以降に、事業場から報告様式が提出された場合は、その都度遅滞なく、前回の本省報告様式にその内容を加筆し、同様に担当官あて報告を行うこと。

(2)事業場に対する報告の勧奨

吸入性ポリマーメーカー等から流通先事業場の一覧が得られた場合は、各局に共有するので、当該情報を活用し、流通先事業場への督促等を行うこと。

(3)吸入性ポリマー取扱経験者に対する肺に関する検査の実施

吸入性ポリマー取扱事業場について、次のア及びイについて指導を行うこと。指導は、署長名の文書要請(参考例:別紙1※後掲)のほか、署担当官による安全衛生指導書の交付その他の方法により行うことでも差し支えない。

ア 肺に関する精密検査

関係局通知の要請書例の記の2に基づく「②肺に関する精密検査の結果」の報告については、精密検査の実施後遅滞なく報告するよう、要精密検査候補者等がいると報告のあった事業場に対して、改めて説明すること。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■精密検査の結果、 肺疾患が認められなかった場合の報告は、事業場報告様式の欄外にその旨を記入させる等により対応すること(様式自由)。精密検査の医師診断が、一定期間後の「再検査」である場合は、再検査の報告を行うよう指導し、再検査の結果の報告を受けること。
なお、関係局通知の要請書例の記の2の「CTなどの精密検査」の内容については、健康診断結果や産業医の意見等を踏まえ事業者が決定すべきものであるが、一般的には、胸部エックス線特殊撮影による検査(CT)、所見等に応じて胸部高分解能エックス線特殊撮影による検査(HRCT)が考えられること。

イ 若年齢労働者に対する胸部エックス線検査

一般健康診断における胸部エックス線検査の項目は、若年齢労働者( 40歳未満で、25 歳、30 歳又は 35 歳のいずれにも該当しない者をいう。)については、自覚症状及び他覚症状、既往歴等を勘案し、医師が総合的に判断して必要が無いと認める場合は、省略できることとされている。
吸入性ポリマーの取扱歴のある若年齢労働者については、次回の一般健康診断において必要な検査が実施されるよう、健康診断の実施医師が勘案する情報として、当該取扱歴を医師に伝えることについて、吸入性ポリマー取扱事業場に対して指導を行うこと。
なお、常時使用する労働者以外の労働者が吸入性ポリマーを取り扱ったことのある場合には、その労働者についても、胸部エックス線検査等必要な健康診断の実施を指導すること。

(4)■■■■■■■■■■■■■への調査

ア 対象事業場

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イ ばく露状況の調査等

事業場における吸入性ポリマーへのばく露状況等の調査を実施すること。報告の内容には、少なくとも別紙2に掲げる事項を含めること。なお、労働者本人への聞き取りは必ずしも行う必要は無いこと。
また、吸入性ポリマーのばく露防止について必要な指導を行うこと。

ウ 調査の報告期限

6月末までの報告で把握した事業場については遅くとも7月末までを目途に、それ以降に把握したときは把握後遅滞なく、本省担当官あて調査結果を報告すること。

3 その他

吸入性ポリマーの国内の最も先次の譲渡・提供元として、関係局通知に記載の4社以外を把握した場合は、メールや電話で本省担当官あて遅滞なく連絡すること。

担当:
労働基準局安全衛生部/化学物質対策課
中央労働衛生専門官 小林弦太
(電 話)03(5253)1111(内線 5515)
(E-メール)■■■

労働衛生課
中央じん肺審査医 小林沙織
(電 話)03(5253)1111(内線 5491)
(E-メール)■■■
※本省報告は2名両方にメールすること

別添 平成 29 年4月 28 日付け基安労発 0428 第1号、基安化発 0428 第1号「特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の防止の要請に当たって留意すべき事項について」(※前掲にある「関係局通知」)

■■■労働局労働基準部長殿

厚生労働省労働基準局安全衛生部
労働衛生課長
化学物質対策課長

平成 29 年4月 28 日付け基安発 0428 第1号「特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の防止の要請について」(以下「部長通知」という。)において、関係製造事業者等に対する要請の指示がなされたところですが、その実施に当たって留意すべき事項を下記の通り示しますので、ご対応をお願いします。

1 対象事業場

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2 報告の徴収

上記1の対象事業場への要請については、別添(※後掲)を参考に要請書の交付によ
り行うこと。

上記1の対象事業場から要請を受けた流通先事業場による報告の提出先は、部長通知において、それぞれ、当該流通先事業場の所轄の労働基準監督署(以下「署」という。)(又は都道府県労働局(以下「局」という。)としていること。

「流通先」には、直接の譲渡・提供先だけでなく、吸入性粉じんの形でさらに譲渡・提供されていれば、当該譲渡・提供先も含まれること。なお、液状化して提供されるなど、吸入性粉じんとして取り扱わない譲渡・提供先は対象外であること。流通先事業場が、事業場名を明かしたくないとの理由により、所轄署(又は所轄局)への報告を拒む場合は、上記1の対象事業場を通じて流通先事業場名を伏した上で、上記1の対象事業場の所轄署へ報告するようお願いすること。その際、流通先事業場の所在都道府県名を把握するよう努めること。
上記1の対象事業場から、
・流通先事業場数
・流通先事業場ごとの所在都道府県名
・流通先事業場名
を把握するよう努めること。

3 本省への報告

各流通先からの報告の提出状況を集計に活用するため、上記1の対象事業場の
・流通先事業場数
・流通先事業場ごとの所在都道府県名
・流通先事業場名
を5月末目途に当課担当官あてメール等で報告すること。
協力が得られなかった場合は、その旨報告すること。
なお、流通先事業場から所轄署又は所轄局に報告があった際の対応は、別途、各都道府県労働局あて指示するところによること。

担当:
労働基準局安全衛生部化学物質対策課
中央労働衛生専門官 小林弦太(本省 内線 5515)
(E-メール)■■■
労働衛生課
中央じん肺診査医 小林沙織(本省 内線 5495)
(E-メール)■■■

別添 (メーカーへの要請 書式)

(文書番号)
平成 29 年●月●日

●●株式会社
代表取締役 ●● 殿

●●労働基準監督署長

特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の防止について(要請)

国内の製造事業場において、複数の労働者に肺組織の繊維化、間質性肺炎、肺気腫、気胸等の肺疾患が発症している事案が明らかになりました(別紙※後掲)。

独立行政法人労働者健康安全機構の協力も得て作業実態等について調査を行ったところ、これまでに、肺疾患を発症した労働者に共通する状況として、同工場内で製造している架橋型アクリル酸系水溶性高分子化合物を主成分とする吸入性粉じんに日常的に高濃度でばく露し、多くがばく露開始から2年前後の短期間の間に肺疾患を発症していたことが判明しています。
厚生労働省では、引き続き原因究明のための調査を実施していますが、同種事案を防止するため、貴社の製造事業場(関係請負人を含む。)における下記措置を徹底するとともに、貴社製品(吸入性粉じん)の流通先に対して下記措置を周知・徹底するようお願い申し上げます。
あわせて、下記のうち2及び3の報告については、添付の様式により、6月 30 日までに、それぞれの事業場の所轄の労働局又は労働基準監督署あて、ご報告いただくようお願い申し上げます。

1 ばく露防止措置等の徹底

架橋型アクリル酸系水溶性高分子化合物の吸入性粉じんを扱う事業場においては、同粉じんの発散防止抑制措置や呼吸用保護具の着用など、ばく露防止措置を講じること。

2 労働者等に対する健康管理の実施等

一般健康診断の胸部X線の検査の結果、肺組織の繊維化、間質性肺炎、肺気腫、気胸等に関する所見があった場合は、CTなどの精密検査を実施することが望ましいこと。また、この物質を取り扱ったことのある労働者であって既に退職している者に対して、同検査の受検を勧奨することが望ましいこと。
これらの労働者及び退職者について、①一般健康診断における胸部エックス線検査の所見の有無、②肺に関する精密検査の結果等については、所轄の労働局又は労働基準監督署にご報告いただきたいこと。

3 肺疾患の発生状況の把握と報告

事業場の労働者又は退職者に、肺組織の繊維化、間質性肺炎、肺気腫、気胸等の肺疾患が見られた場合は、所轄の労働局又は労働基準監督署にご報告いただきたいこと。

連絡先:
○○労働基準監督署 △△課
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TEL ▽▽-▽▽

特定の吸入性有機粉じんによる肺疾患の防止について(要請)の別紙、別添