『勧告』に止まる猛暑での作業中止・・・熱中症の労災が4年で3.3倍に増加/韓国の労災・安全衛生2026年08月04日

昨年、猛暑による熱中症の産業災害認定件数は77件で、2022年(23件)と比べて3.3倍に増加したことが判った。2022年から昨年までに熱中症による労災で亡くなった人は20人に達し、猛暑による『作業中止権』が現場で適切に実施されているかを確認できる管理体制が必要だという指摘が出ている。
勤労福祉公団の『熱中症(熱射病・日射病)年別承認労災状況』(2022〜2026年6月末)の資料によると、2022年に23件だった熱中症労災承認件数は、昨年は77件となり、3.3倍に増加した。年別に見ると、2022年は23件、2023年は31件、2024年は51件、2025年は77件と、年々増加する傾向にあった。今年の上半期には13件が承認された。
労災認定の詳細な内容が確認された2025年~2026年6月の資料を見ると、この期間に熱中症による産業災害が認められた労働者は、ほとんどが小規模事業所で働いていた。この期間、熱中症の労災認定者90人のうち、半数以上に当たる47人が30人未満の事業所で働いていた。30人から50人未満の事業所で働く労働者が7人、50人から100人未満の事業所で働く労働者も7人いた。100人以上の事業所で働く労働者は29人だった。
小さな事業所ほど、猛暑時にはより綿密な熱中症予防策が必要だが、現在は労働者が休める休憩施設を整備しない場合に罰金が課される法的対象は、従業員20人以上の事業所と、建設業で工事金額が20億ウォン以上の事業所である。ソウルサイバー大学のカン・テソン教授(安全管理学)は、「政府は50人未満の小規模事業所に、優先的に移動式エアコンなどを支援しているが、すべての事業所に支援が行き渡るのは難しい」とし、「5人未満の建設現場などでも猛暑時には作業が中止され、熱中症予防装置が支給されるように、業種別に緻密な対策が設計されなければならない」と話した。
雇用労働部は現在、『猛暑の段階別作業中止措置』に基づき、体感温度に応じた段階的な作業中止を推奨している。猛暑注意報(体感温度33度以上)では、作業時間を調整したり屋外作業を減らし、猛暑警報(体感温度35度以上)の際は、暑さが厳しい時間帯(14時~17時)の屋外作業を中止するようにしている。猛暑重大警報(体感温度38度以上)では、緊急措置が必要な作業を除いたすべての屋外作業の中止を勧告している。
このような措置が現場で適切に実施されているかの管理が必要だという指摘も出ている。パク・ヘチョル民主党議員は「労働現場で当該措置が適切に実施されているかを確認できる管理体制が不十分だ」と指摘した。実際、欧州連合(EU)諸国の中では、イタリアは猛暑警報に基づいて、正午から午後4時までの昼間の時間帯に、建設・農業などの屋外労働を全面的に禁止している。ギリシャでも、気温が40度を超えると、建設労働者はもちろん、宅配などの移動労働者の作業も中止され、スペインでも特定の作業を止めたり労働時間を短縮したりしている。使用者がこの義務に違反した場合、最低2000ユーロ(約300万ウォン)から、死亡者が発生した場合には10万ユーロ(約1億5000万ウォン)程度の罰金を支払わなければならない。
パク・ヘチョル議員は「勧告に止まっている猛暑対策を超えて、実施状況を確認・点検できるように指針や手続きを具体化するなど、労働者の生命と安全を守る実効性のある対策を整えるべきだ」と話した。
2026年8月4日 ハンギョレ新聞 クォン・ヒョジュン記者


