労働安全衛生に関する大きな進展-ITUC(国際労働組合総連合)プレスリリース, 2022.6.11
労働安全衛生を5番目の労働における基本的原則・権利として承認した、国際労働総会(ILC)における今日の決定から、世界の働く人々が直接的な利益を受けることになる。
職場の問題についての国連の議会である-ILCによるこの変更は、労働者の基本的人権をこの四半世紀で初めて拡張するものである。
年間300万以上の労働者が仕事が原因で死亡し、数千万人がけがや病気に苦しめられている。労働組合、専門家や実務家、被害者の家族による3年間の持続的キャンペーンによるこの勝利は、この致命的な流れを変えるだろう。
それは、国際労働機関(ILO)によって1998年に採択された4つの権利に、健康的で安全な労働環境に対する権利を追加する。
- 結社の自由と団体交渉権の効果的な承認
- 強制労働の禁止
- 児童労働の実効的な廃止
- 雇用及び職業における差別の排除
加盟国の労働組合、使用者の代表と政府が参加するILCはまた、すべてのILO加盟国が守ることを義務づけられる「基本条約」として、労働安全衛生に関する第155号条約と安全衛生の促進に関する第187号条約を採択した。これらの条約は、貿易協定、国際金融ルールやグローバルサプライチェーン基準に含まれることも多い。
ITUC事務局長のシャラン・バロウは、「COVID-19パンデミックは、健康と生活のどちらかを選ぶことを強いられることがあまりにも多い労働者を保護するための行動が必要であることを疑う余地もなく示した。誰も生計を立てるために死ぬべきではない」と述べた。
「世界中の労働者と労働組合は、毎年4月28日の国際労働者記念日に、死者を悼み、生きるために闘ってきた。いまわれわれは、この勝利を祝い、これらの権利を実効あるものにすることに取り掛かるべきである」。
労働組合はいま、労働者にリスクアセスメントに対する協議の権利を、有害化学物質や長時間労働を含め有害な労働組織の根絶、無料の保護具や訓練、危険な作業を拒否する権利を与える、ILOのすべての安全衛生条約を批准・実施する国の数を増やすキャンペーンを展開しつつある。
労働組合はまた、労働衛生サービスへのアクセスを世界の労働者の20%以上がもっているように拡大し、また、初日からのユニバーサルな病気休暇、労働組合の職場安全代表により大きな権限を与え、労使合同安全委員会を拡大するキャンペーンも展開している。