バイザッグ(インド)ガス漏えい災害タイムテーブル(2020年6月25日時点)

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バイザッグ・ガス漏えいはボパール災害ときわめて類似。インドは労働者を非難する前に証明しなければならない。-2020年5月8日 The Print

インドにおけるLGポリマーズ工場ガス 漏えい惨事に関するANROEV声明 2020/5/8

インド化学工場ガス漏洩事故で国連特別報告者「人権の強化」求める

韓国親会社・LG化学にバイザッグ災害に対し全面的な責任をとるよう要求-住民・公益擁護活動家ら 2020年5月15日/ANROEV

「事故警報もない、健康な人でも倒れた」LG化学インド惨事被害:韓国内報道まとめサイト

タイムテーブル

2020.6.25 アーンドラ・プラデシュ高等裁判所が、韓国LG[化学]スタッフはインドから退去できると判決。LGの法的代理人ムクル・ロハッジは、「規制されてもいないし、実現可能でもない」と言って、彼らはいかなる将来の調査においてもインドに現れることを求められるべきではないと主張した。裁判所は同意せずに、彼らがあらゆる調査上の問い合わせに回答するとともに、裁判所に求められたときにはインドに現われることに同意すると言明した宣誓供述書を提出する場合に鍵って、韓国スタッフの出発を認めた。

2020.6.23 LG本社から来た韓国人らが、インドから離れることを許されないと苦情を言って、アーンドラ・プラデシュ高等裁判所に請願書を提出。州は、彼らからの情報は調査にとって重要であり、彼らがインドを離れるのであれば、調査の目的のために求められたときにはインドに戻ると言明した宣誓供述書を提出すべきであると主張している。高等裁判所はこの問題に対する判決を遅らせた。皮肉なことに、6月中旬にLGの法的代理人ムクル・ロハッジは最高裁判所に対して、「われわれは逃げようとしている犯罪者ではない」のだから、韓国の代表は戻ってくるべきだと話した。

2020.6.20 LG惨事における金融部門のずさんな監視が果たした役割に関する記事が現われる。LG化学の長期借入先には、スタンダードチャータード銀行、BNPパリバ、ING、みずほ銀行、バンクオブアメリカ、中国銀行、HSBCやIDBI、ICICIなどのインドの銀行が含まれる。これらの多くは、「社会に対する肯定的及び否定的影響」を判定する措置を要求している国連責任銀行原則の署名者である。

2020.6.20 国立環境工学研究所(NEERI)が、LG工場近くに所在するメガドリゲタ貯水池の水に安全信号を与える。しかし、当局者は別の検査を実施する計画を発表。

2020.6.20 ビシャーカパトナム県長官Vヴィネー・チャンドが、LG惨事の結果として、石油・石油化学産業に3か月ごとに安全訓練を実施するよう指示。この措置には、全国環境裁判所がLGの主要な失敗のひとつとして挙げた、地域社会の緊急避難訓練は含まれていない。チャンドはまた、貯蔵、製造工程及び安全管理に関する詳しい情報を提供する、使用者に対する新たな要求事項も発表した。

2020.06.17 LG惨事を調査するためにアーンドラ・プラデシュ州政府によって設置されたハイパワー委員会が、LGはいまだに委員会からの質問に答えていないと発表。州政府は、「われわれ全員がそれは事故でなかったことを知っている。スチレン漏えいは一連の安全対策の失敗の結果だった」と指摘して、本惨事を事故と呼ぶことに反対している。

2020.06.15 LGが最高裁判所に対して、補償と復旧のための5千万ルピー(約660万米ドル)の暫定罰金の支払いを中止するよう請願。LGはまた同裁判所に、同社の安全対策に批判的な全国環境裁判所(NGT)の報告書に異議を申し立てるつもりだと通知した。最高裁判所はLGの罰金の使用を10日間遅らせることを命じたが、NGTの命令に対する「実質的な異議申し立てはなされていない」と指摘した。LGはまた同裁判所に、工場の封鎖を解除し、会社幹部にパスポートを返却するよう求めた。LGは、「われわれは逃げようとしている犯罪者ではない」からパスポートは返却されるべきだと述べた。最高裁判所の対応は「われわれは何も言わない…」であり、これら及びその他の問題をアーンドラ・プラデシュ州高等裁判所に戻すとともに、ガス漏えいはLGの責任だと指摘して、よく週末までの決定を命じた。元インド司法長官Mukul Rohatgiが本件でLGの代理人を務めた。

2020.06.14 住民らが政治指導者やニュースメディアに汚染された地下水を示し、LGは地域社会に有害化学物質の使用についても避難措置についても知らせたことがないと指摘して、中央捜査局によるこの惨事の調査を要求した。

2020.06.13 5月28日の全国環境裁判所の結論を引用した、LGの安全対策に批判的な最初のニュース記事が韓国で現れる。LG化学はこの批判的なインド政府の報告書に反応していないが、そのスチレン漏えいと追加的な支社との因果関係には疑問をもっており、「責任ある態度をとっている」と主張している。同社は住民は会社が操業を続けることを望んでいると示唆するが、地元の住民らは「6月7日に州政府が主催した会議で、すべてのサバイバー、住民、及び政党は満場一致でLG工場が出ていくよう要求することに同意した」。

2020.06.10 LGが環境認可を受けていなかったとしても同社を許可するよう州に勧告した、Vivek Yadavなどをメンバーに含む、調査員会としてのアーンドラ・プラデシュ州ハイパワー委員会に対する批判が現れる。「これではAPPCB[アーンドラ・プラデシュ州公害防止委員会]が自らを調査しているようなものだ。それは調査の客観性に疑問を生じさせる」。

2020.06.09 6月8日Kadali Satyanarayan(58歳)、6月1日Yelamanchili Kanaka Raju(45歳)、5月29日Pala Venkayamma(73歳)を含め、LG惨事と関係しているとされる新たな死亡者に関する報告が現れる

2020.06.08 産業界の専門家らが、ベストプラクティスはガス漏えいを防ぐためにタンクのちゅかんレベルからスチレン重合の化学阻害剤を注入することを義務付けていると指摘。しかし、LGのタンクは2019年に化学部室を底から注入するように変更されて、タンクの上部での反応のリスクとスチレン漏えいの可能性があった。LGは「工場局を含め関係当局からの承認なし」に変更を行った。

2020.06.08 LG惨事を調査している政府のハイパワー委員会が、同社や影響を受けた村の住民及び政治指導者らと面会。委員会議長Neerabh Kumar Prasadは、専門医師による住民の定期的健康チェックが実施されることを約束。

2020.06.05 LGスチレン漏えいによって影響を受けた地域であるバイザッグにおける抗議は、150人以上が[地元警察に]逮捕されて終了。韓国でのイベントにバーチャル参加して話をした地域住民Raoは新聞記者に対して、「多国籍企業の過失のためになぜわれわれが逮捕されなければならないのか」と尋ねた。

2020.06.05 労災・公害被害者の権利のためのアジア・ネットワーク(ANROEV)が、LGが「責任をとる」よう要求して、[世界]環境の日の行動にアジアの諸団体が参加するよう組織

2020.06.05 8団体が、この惨事を「もうひとつのボパール」と呼び、LGが完全な責任をとることを要求して、ソウルのLG本社前で記者会見を開催。

2020.06.03 全国環境裁判所が、LGは惨事に完全な責任があると言明。この法的機関は、復旧計画の策定を命じ、その暫定的罰金に対するLGの見直し[要求]を却下し、必要な許可なしに同社が操業することを許可したことに責任のある者を特定して、適切な措置をとるよう州政府当局者に命じた。

2020.06.02 IPENが、168頁に及ぶ全国環境裁判所報告書の結果を要約し、それがどのように安全の無責任の過失を確認しているか指摘している。要約はまた、LGに完全に責任をとらせるよりも政府補償を容認、LGが自ら起こした事故のリスクアセスメント調査をすることを信頼、おそらくヒトに発がん性のある物質に高レベル曝露した人々に5年間という短期間だけのがん監視の提案、親企業であるLG化学の責任の無視を含め、欠点も指摘している。

2020.06.01 政府のある調査が、LGスチレン漏えいは作物を消費に適さないようにする損害を与えたことを確認

2020.05.28 全国環境裁判所調査委員会が、「甚だしい人為的失敗」と呼んで、会社の安全軽視を厳しく批判した報告書を発表。報告書の主要な結果は以下のとおり。

  • 警報もなく、800トンのスチレンが老朽タンクから漏えい。周辺住民は会社員ではなく警察に有毒ガスの漏えいを警告。
  • 「過失の明確な事例」を反映して、タンクの内部及び上部に温度センサーが存在していなかった。
  • 「このような事態は予測されたことがなかった」ことから、蒸気損失のための自動スプリンクラーは存在していなかった。
  • 重合阻害及び排出のために用いられる化学物質は、「現場にストックがなかった」ことから、2020年4月1日以降追加されてなかった。
  • いったんスチレン温度が52℃超に上昇したら、通常の化学阻害剤は効果がないが、「LG化学はこの可能性を考慮したことがないようだ」。

2020.05.28 BBCが、工場局による政府監督報告書が「工場内の保守の不十分さの証拠」を示していると報道

2020.05.28 LGポリマーズのある元労働者がBBCに対して、有毒化学物質の漏えいを知らせる緊急警報[サイレン]は長い間機能していなかったと話す。「われわれは監督があったときにこの問題を指摘したが、役員は笑い飛ばした」。

2020.05.27 市警察が、韓国に向けたチャーター便手配の準備をしていたLG役員がインドを離れるのを止める

2020.05.26 LG化学が韓国で、7月末までにその40製造工場(韓国内17、国外23)を査察すると述べた声明を発表。同社は、「環境安全を確保することが困難な場合には継続中の事業を撤退させるだろう」と主張。

2020.05.24 アーンドラ・プラデシュ州高等裁判所が、州政府にLGポリマーズの施設を差し押さえるよう命じるとともに、同社の幹部がインドを離れることを禁じる。同裁判所は、影響を受けやすい区域を工場から6.3kmに拡大するとともに、この区画内にはいくつもの病院、教育機関、礼拝場、鉄道駅や空港があり、ひろい居住地域も含まれることを指摘。

2020.05.19 韓国の環境部と労働部が瑞山のLG化学触媒センターの安全ランクを最低のM-に格下げ

2020.05.19 韓国瑞山のLG化学触媒工場の火災により1人の労働者が死亡、2人が負傷。

2020.05.19 LGが、本惨事の原因を調べる調査委員会の数を減らすようインド最高裁判所に請願するために、元インド司法長官ムクル・ロハッジを雇う。LGは、災害の調査から全国環境裁判所を外すよう、最高裁判所に要求。

2020.05.18 LGが、LGポリマーズ工場に残るすべてのスチレンの除去を完了し、韓国に発送。

2020.05.17 LG惨事を調査している全国環境裁判所が、「工場の責任者と貯蔵タンクの保守要員の甚だしい人為的失敗と過失」を確認した、中間報告を発表。

2020.05.16 ガスの雲と逃げようとしてくずれ落ちる人々を映した、LG惨事のCCTV映像が判明。

2020.05.15 労災・公害被害者の権利のためのアジア・ネットワーク(ANROEV)が、LGが事故について完全な責任をとるよう要求している被害地域の2人の住人を含めた、バーチャル記者会見を開催。
2020.05.15 3人の州政府の調査員が、スチレン漏えいのありそうな原因として、冷却システムが詰まったことによるスチレン貯蔵タンク内の温度の急上昇を確認。

2020.05.14 アーンドラ・プラデシュ州政府がLGポリマーズと、工場に残っている13,000トンのスチレンを韓国に送るために移動することを手配。

2020.05.14 国連の特別報告者バスク・トゥンジャクが、「インドの罪のない労働者と地域社会に恐るべき被害をもたらした、化学産業におけるもうひとつの回避することのできた災害であり、世界中でッミニ・ボパール化学災害が衝撃的な規則性をもって広がり続けていることを思い起こさせるものである」と指摘した声明を発表

2020.05.14 「状況を解決し、リアルタイムの救済・リハビリ措置を支援」するために、韓国のLGから技術チームがインドに到着

2020.05.13 アーンドラ・プラデシュ州公害防止委員会[ポリューション・コントロール・ボード]副委員長Vivek YadavがAP通信に対して、同機関が、LGに対して罰金を科すか、または連邦政府の環境認可を受けるまで許可を認めないことができたのに、しなかったと暴露されたことに対して「問題を詳細に調べている」と話す

2020.05.13 LG化学のスポークスマンChoi Sang-kyuがAP通信に対して、2019年の宣誓供述書は「今後法律を遵守するという誓約であって、いかなる違反を認めたものでもない」と話す。APは、同社は2006年から2018年の間に5回その操業を拡張したが、必要とされる連邦政府の環境認可を受けたことは一度もないと報道。LGの宣誓供述書は、「現在も私たちの業界は、操業継続のための、所轄官庁から発行された、製造品質を立証する有効な環境認可[クリアランス]もっていない」と言明。

2020.05.11 Sagar Dhara(国連環境計画[UNEP]とインド政府のコンサルタント)とK Babu Rao(インド技術研究所)が書いた記事が、タンク内の温度が上昇しはじめてすぐにLGが警報を鳴らし、また住民が緊急時対応の訓練を受けていれば、「12人の死亡は避けることができ、傷害も最小にすることができた」と指摘。

2020.05.11 LGが、同社は「義務的なインド政府による環境認可なしにそのポリスチレン工場を操業していた」とする英ガーディアン紙の記事に対するコメントを拒否。

2020.05.11 アーンドラ・プラデシュ州森林科学研究所が、LGポリマーズのスチレン貯蔵タンクが必要とされる20℃以下に維持されていなかったと断定

2020.05.09 LGポリマーズ周辺住民の間で、会社役員を取り締まり、工場を再開させないことを要求して、抗議が噴出

2020.05.08 LG化学が、その韓国の英語版ウエブサイトに、「状況に対処し、将来の事故を防ぐために最善を尽くす」ことを約束する、謝罪を発表。

2020.05.08 人権フォーラムが、LG経営陣と規制当局者の過失に対する刑事訴追を要求

2020.05.08 労災・公害被害者の権利のためのアジア・ネットワーク(ANROEV)が、企業の説明責任の必要性を強調した、LG惨事に対する声明を発表。

2020.05.08 全国環境裁判所[ナショナル・グリーン・トリビューナル]がLGポリマーズに対して、「生命、公衆衛生及び環境に対する損害」について5千万ルピー(約660万米ドル)供託することを命じるとともに、惨事を調査するための委員会を設置。

2020.05.07 インドの警察がLGポリマーズに対して、不法殺人と過失の申し立てを提出[告訴?]

2020.05.07 アーンドラ・プラデシュ州ヴィシャーカパトナムの、韓国のLG化学が所有するポリスチレン製造工場であるLGポリマーズから近隣住宅地域に有毒なスチレンガスが漏えいし、14人死亡、数百人が病院に運ばれるとともに、数千人の不安な避難を引き起こす事態となった。

2020.01.08 LGポリマーズの環境衛生安全ニュースレターが爆発によるリスクに注意を促すも、同工場の主要な化学物質で爆発性のあるスチレンへの言及はなし。

2019.05.10 インドのLGポリマーズは、「現在も私たちの業界は、操業継続のための、所轄官庁から発行された、製造品質を立証する有効な環境認可[クリアランス]もっていない」とした宣誓供述書を認める。環境認可は創業に必要な連邦政府による許可である。

2019.05.08 韓国環境部がLG化学が環境汚染物質排出データを改ざん、偽造さえしていたことをつかむ。

1997.07 LG化学がヒンドゥスタン・ポリマーズを買収してLGポリマーズに名称変更

LG化学は、世界トップ10の化学企業のひとつである。同社は、韓国内の11製造施設に加えて、中国、インド、ポーランド、アメリカ及びベトナムに工場をもっている。その事業領域には、石油化学製品(ポリスチレン、ポリオレフィン、PVC、可塑剤、ABS、ゴム、アクリレート、SAP、特殊ポリマー)、バッテリー(自動車及びその他)、先端材料(自動車、IT及び工業)及び生活化学製品が含まれる。LG化学は、LGグループ70社のひとつである。2019年にLGグループは従業員25万人、売上高1,372億米ドルであった。

IPEN(国際汚染物質廃絶ネットワーク)
上級科学技術アドバイザー、ジョー・ディガンジ作成
https://ipen.org/news/timeline-lg-tragedy-india