フランス:喉頭・卵巣の石綿関連がんを職業病と認める/Eurogip, 2023.10.27

2023年10月14日の政令は、「一般的な社会保障制度のために、石綿粉じんの吸入によって引き起こされる喉頭及び卵巣のがんに関する職業病の表を作成する」。この認定により、労働者は「補償及び支援の改善の恩恵を受ける」ことができるようになる。

この認定は、1年前に国立環境・栄養・労働衛生機関(Anses)が作成した科学的専門知識に基づき、労働条件方向委員会(COCT)の職業病理専門委員会が行った作業の結果である。これによると、喉頭及び卵巣のがんは、アスベストへの職業的曝露に関連する場合、「過少報告され、過少認識されている」ことが明らかになった。国連に関連した国際がん研究機関は、数年前からそのような曝露と喉頭及び卵巣がんとの関連を認めており、EUの数か国も同様である。

アスベストは依然として職業病の2番目に多い原因であり、労働関連がんの主な原因である。保健当局によると、1997年に禁止されたアスベストの吸入により、フランスでは2009年から2050年の間に6万8000人から10万人が呼吸器がんで死亡する可能性がある。欧州連合(EU)では2005年以降、あらゆる種類のアスベストが禁止されているが、アスベスト繊維はいまだに何百万もの建物やインフラに存在しており、欧州では年間7万人が死亡している。EU加盟国で確認されている職業性がんの78%は、アスベストへの曝露に関連している。

https://eurogip.fr/en/france-asbestos-related-cancers-of-the-larynx-and-ovary-recognised-as-occupational-diseases/

安全センター情報2024年1・2月号