石綿(アスベスト)含有珪藻土製品の違法輸入発覚を契機とした石綿障害予防規則の改正-厚生労働省発表/省令/告示/通達(2021.4.23~5.18)

石綿を含有するおそれのある製品の輸入時に石綿非含有の確認が必要になります

◎厚生労働省発表 令和3年4月23日(金)

厚生労働大臣は、本日、労働政策審議会(会長:鎌田耕一東洋大学法学部名誉教授)に対して、「石綿障害予防規則及び厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部を改正する省令案要綱」について諮問を行いました。

これを受け、同審議会安全衛生分科会(分科会長:城内博日本大学理工学部特任教授)で審議が行われ、同審議会から、妥当であるとの答申がありました。

厚生労働省は、この答申を踏まえて、令和3年12月1日(以下の2については、令和3年8月1日)の施行に向け、速やかに省令の改正作業を進めます。

省令改正案のポイント

1  石綿をその重量の0.1%を超えて含有するおそれのある製品で、厚生労働大臣が定めるもの※を輸入しようとする者は、当該製品の輸入の際に、厚生労働大臣が定める一定の資格を有する者が作成した石綿の検出の有無等を記載した書面を取得し、当該製品中に石綿がその重量の0.1%を超えて含有しないことを当該書面により確認しなければならないこと。

2  製品を製造し、または輸入した事業者は、当該製品が石綿をその重量の0.1%を超えて含有していることを知った場合には、遅滞なく、製品の名称および型式等の事項について、所轄労働基準監督署長に報告しなければならないこと。

※ 珪藻土を主たる材料とするバスマット、コップ受け、なべ敷き、盆その他これらに類する板状の製品

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18238.html

◎厚生労働省令第96号

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第100条第1項、第113条及び第115条の2並びに民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成16年法律第149号)第3条第1項及び第4条第1項の規定に基づき、石綿障害予防規則及び厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部を改正する省令を次のように定める。

令和3年5月18日   厚生労働大臣 田村憲久

石綿障害予防規則及び厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部を改正する省令

(石綿障害予防規則の一部改正)
第1条 石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)の一部を次のように改正する。
次の表[※改正後のみを紹介]のように改正する。
(傍線部分は改正部分)

目次
第1章~第8章の2(略)
第9章 報告(第49条・第50条
附則
第8章 製造等
(石綿を含有するおそれのある製品の輸入時の措置) [新設]
第46条の2 石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有するおそれのある製品であって厚生労働大臣が定めるものを輸入しようとする者(当該製品を販売の用に供し、又は営業上使用しようとする場合に限る。)は、当該製品の輸入の際に、厚生労働大臣が定める者が作成した次に掲げる事項を記載した書面を取得し、当該製品中に石綿がその重量の0.1パーセントを超えて含有しないことを当該書面により確認しなければならない。
一 書面の発行年月日及び書面番号その他の当該書面を特定することができる情報
二 製品の名称及び型式
三 分析に係る試料を採取した製品のロット(一の製造期間内に一連の製造工程により均質性を有するように製造された製品の一群をいう。以下この号及び次項において同じ。)を特定するための情報(ロットを構成しない製品であって、製造年月日及び製造番号がある場合はその製造年月日及び製造番号)
四 分析の日時
五 分析の方法
六 分析を実施した者の氏名又は名称
七 石綿の検出の有無及び検出された場合にあってはその含有率
2  前項の書面は、当該書面が輸入しようとする製品のロット(ロットを構成しない製品については、輸入しようとする製品)に対応するものであることを明らかにする書面及び同項第6号の分析を実施した者が同項に規定する厚生労働大臣が定める者に該当することを証する書面の写しが添付されたものでなければならない。
3 第1項の輸入しようとする者は、同項の書面(前項の規定により添付すべきこととされている書面及び書面の写しを含む。)を、当該製品を輸入した日から起算して3年間保存しなければならない。

第46条の3 (略)
(石綿関係記録等の報告) [新設]
第49条 (略)
(石綿を含有する製品に係る報告) [新設]
第50条 製品を製造し、又は輸入した事業者(当該製品を販売の用に供し、又は営業上使用する場合に限る。)は、当該製品(令第16条第1項第4号及び第9号に掲げるものに限り、法第55条ただし書の要件に該当するものを除く。)が石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有していることを知った場合には、遅滞なく、次に掲げる事項(当該製品について譲渡又は提供をしていない場合にあっては、第4号に掲げる事項を除く。)について、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。
一 製品の名称及び型式
二 製造した者の氏名又は名称
三 製造し、又は輸入した製品の数量
四 譲渡し、又は提供した製品の数量及び譲渡先又は提供先
五 製品の使用に伴う健康障害の発生及び拡大を防止するために行う措置

様式第3号の2中「第46条の2関係」を「第46条の3関係」に改める。

(厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部改正)
第2条 厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令(平成17年厚生労働省令第44号)の一部を次の表[※改正後のみを紹介]のように改正する。
(傍線部分は改正部分)
別表第1(第3条及び第4条関係)
表1
(略) 石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)-第41条の規定による石綿健康診断個人票の保存/第46条の2第3項の規定による書面の保存 [新設] (略)
表2~表4(略)
別表第2(第5条、第6条及び第7条関係)
(略) 石綿障害予防規則-第41条の規定による石綿健康診断個人票の作成/第46条の2第1項の規定による書面の作成 [新設] (略)

附則

(施行期日)
第1条 この省令は、令和3年12月1日から施行する。ただし、第1条中石綿障害予防規則目次の改正規定、同令第49条及び第50条の改正規定並びに次条の規定は、令和3年8月1日から施行する。

(石綿を含有する製品に係る報告に関する経過措置)
第2条 第1条の規定による改正後の石綿障害予防規則(以下この条において「新石綿則」という。)第50条に規定する事業者は、前条ただし書に規定する規定の施行の日前に、製造し、又は輸入した製品(労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第3百18号)第16条第1項第4号及び第9号に掲げるものに限り、労働安全衛生法第55条ただし書の要件に該当するものを除く。)が石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有していることを知っている場合には、新石綿則第50条の規定にかかわらず、その旨が公知の事実であるときを除き、遅滞なく、同条各号に掲げる事項(当該製品について譲渡又は提供をしていない場合にあっては、同条第4号に掲げる事項を除く。)について、所轄労働基準監督署長に報告するよう努めなければならない。
2 新石綿則第50条及び前項の規定は、次の各号に掲げる規定により労働安全衛生法第55条の規定が適用されない物については、適用しない。
一 労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成18年政令第257号)附則第2条
二 労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の一部を改正する政令(平成19年政令第281号)附則第2条
三 労働安全衛生法施行令等の一部を改正する政令(平成20年政令第349号)附則第5条
四 労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の一部を改正する政令(平成21年政令第295号)附則第2条
五 労働安全衛生法施行令等の一部を改正する政令(平成23年政令第4号)附則第5条
六 労働安全衛生法施行令等の一部を改正する政令(平成24年政令第13号)附則第2条第1項

(様式に関する経過措置)
第3条 この省令の施行の際現にあるこの省令による改正前の様式(次項において「旧様式」という。)により使用されている書類は、この省令による改正後の様式によるものとみなす。
2 この省令の施行の際現にある旧様式による様式については、当分の間、これを取り繕って使用することができる。

◎厚生労働省告示第201号

石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)第46条の2題1項の規定に基づき、石綿障害予防規則第46条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める製品及び厚生労働大臣が定める者を次のように定める。

令和3年5月18日   厚生労働大臣 田村憲久

石綿障害予防規則第46条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める製品及び厚生労働大臣が定める者

(石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有するおそれのある製品として厚生労働大臣が定めるもの)
第1条 石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号。次条において「石綿則」という。)第46条の2第1項の規定に基づき石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有するおそれのある製品で会って厚生労働大臣が定めるものは、珪藻土を主たる材料とするバスマット、コップ受け、なべ敷き、盆その他これらに類似する板状の製品とする。

(石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有しないことを明らかにする書面を作成する者として厚生労働大臣が定める者)
第2条 石綿則第46条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
一 石綿障害予防規則第3条第6項の規定に基づき厚生労働大臣が定める者等(令和2年厚生労働省告示第277号)第1条第1号に該当する者
二 前号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認められる者
三 国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた試験所に関する基準に適合している旨の認定(試験方法の区分が製品中の石綿に係る試験に係るものに限る。)を受けている者

附則
この告示は、令和3年12月1日から施行する。

◎施行通達(令和3年5月18日付け基発第6号)

基発0518第6号
令和3年5月18日

都道府県労働局長殿

厚生労働省労働基準局長通達

石綿障害予防規則及び厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部を改正する省令等の施行について

石綿障害予防規則及び厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部を改正する省令(令和3年厚生労働省令第96号。以下「改正省令」という。)及び石綿障害予防規則第416条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める製品及び厚生労働大臣が定める者(令和3年厚生労働省告示第201号。以下「告示」という。)が、令和3年5月18日に公布及び告示され、令和3年8月1日から順次施行することとされたところである。その改正及び制定の趣旨、内容等については、下記のとおりであるので、関係者への周知徹底を図るとともに、その運用に遺漏なきを期されたい。

第1 趣旨等

1 趣旨

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)第55条並びに労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号。以下「令」という。)第16条第1項第4号及び第9号の規定に基づき、石綿及び石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他の物(以下「石綿等」という。)は、試験研究の用に供するもの等を除き、製造し、輸入し、譲渡し、提供し、又は使用してはならないこととされている。

しかしながら、昨年12月以降、一部の事業者が輸入し、国内において販売されていた珪藻土を主たる材料とするバスマット等の製品に、石綿がその重量の0.1%を超えて含有されていた事案が複数確認されている。

このため、法第55条で規定する石綿等の製造等の禁止の履行確保を図るため、石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)及び関連する法令について、所要の改正等を行ったものである。

2 改正省令の概要
(1) 石綿を含有するおそれのある製品の輸入時の措置(改正省令による改正後の石綿障害予防規則(以下「石綿則」という。)第46条の2関係)

ア 石綿をその重量の0.1%を超えて含有するおそれのある製品であって厚生労働大臣が定めるものを輸入しようとする者(当該製品を販売の用に供し、又は営業上使用しようとする場合に限る。)に対して、当該製品の輸入の際に、厚生労働大臣が定める者が作成した石綿の検出の有無及び検出された場合の含有率等の事項を記載した書面を取得し、当該製品中に石綿がその重量の0.1%を超えて含有しないことを当該書面により確認することを義務付けたこと。

イ アの書面には、当該書面が輸入しようとする製品のロット(ロットを構成しない製品については、輸入しようとする製品)に対応するものであることを明らかにする書面及び石綿の分析を実施した者が厚生労働大臣が定める者に該当することを証する書面の写しを添付することを義務付けたこと。

ウ アの輸入しようとする者に対して、アの書面(イで添付すべきこととされている書面及び書面の写しを含む。)を当該製品を輸入した日から起算して3年間保存することを義務付けたこと。あわせて、厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令(平成17年厚生労働省令第44号)別表第1の表1及び別表第2を改正し、この書面の作成及び書面の保存を電磁的記録により行うことができることとしたこと。

(2) 石綿を含有する製品に係る報告(石綿則第50条関係)

製品を製造し、又は輸入した事業者(当該製品を販売の用に供し、又は営業上使用する場合に限る。)に対して、当該製品(令第16条第1項第4号及び第9号に掲げるものに限り、法第55条ただし書の要件に該当するものを除く。)が石綿をその重量の0.1%を超えて含有していることを知った場合には、遅滞なく、製品の名称及び型式等について、所轄労働基準監督署長に報告することを義務付けたこと。

3 告示の概要
(1) 製品の指定(告示第1条関係)

石綿をその重量の0.1%を超えて含有するおそれのある製品であって厚生労働大臣が定めるものは、珪藻土を主たる材料とするバスマット、コップ受け、なべ敷き、盆その他これらに類似する板状の製品としたこと。

(2) 書面作成者の要件(告示第2条関係)

製品中に石綿がその重量の0.1%を超えて含有しないことを明らかにする書面を作成する者として厚生労働大臣が定める者は、次のいずれかに該当する者としたこと。

ア 石綿障害予防規則第3条第6項の規定に基づき厚生労働大臣が定める者等(令和2年厚生労働省告示第277号。以下「分析調査者告示」という。)第1条第1号に該当する者

イ アに掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認められる者

ウ 国際標準化機構(ISO)及び国際電気標準会議(IEC)が定めた試験所に関する基準に適合している旨の認定(試験方法の区分が製品中の石綿に係る試験に係るものに限る。)を受けている者

4 施行日及び経過措置
(1) 施行日

改正省令及び告示は、令和3年12月1日から施行することとしたこと。ただし、2(2)に係る規定及び当該規定に係る経過措置については、令和3年8月1日から施行することとしたこと。

(2) 経過措置

ア 2(2)の事業者に対して、令和3年8月1日前に、製造し、又は輸入した製品(令第16条第1項第4号及び第9号に掲げるものに限り、法第55条ただし書の要件に該当するものを除く。)が石綿をその重量の0.1%を超えて含有していることを知っている場合には、2(1)にかかわらず、その旨が公知の事実であるときを除き、遅滞なく、製品の名称及び型式等について、所轄労働基準監督署長に報告するよう努めなければならないこととしたこと。

イ (2)及びアは、過去の令の改正における附則の規定により法第55条の規定が適用されない物については、適用しないこととしたこと。

第2 細部事項

1 改正省令関係
(1) 石綿則第46条の2第1項関係

ア 「当該製品を販売の用に供し、又は営業上使用しようとする場合」には、当該製品一品目ごとの価格の合計額が1万円以下である場合は含まれないこと。

イ 「書面」は、日本語により作成されたものとし、外国語により書面が作成されている場合は、当該書面及び当該書面の日本語の正確な翻訳を一体のものとして本項の「書面」として取り扱うこと。

ウ 第2号の「製品の名称」は、輸入後に販売の用に供し、又は営業上使用する場合における名称をいうこと。

エ 第3号の「ロット」及び「一の製造期間内に一連の製造工程により均質性を有するように製造された製品の一群」は、いわゆる「製造ロット」、「原料ロット」等と称されることがあること。また、「ロットを特定するための情報」は、ロット番号及びこれに類する記号番号等をいうこと。

オ 第5号の「分析の方法」は、分析方法を定めた日本産業規格、国際標準化機構(ISO)の規格又は我が国若しくは外国の政府機関が定めた分析方法をいうこと。なお、石綿の分析方法には、「建材中の石綿含有率の分析方法について」(平成18年8月21日付け基発第0821002号)に定める分析方法、国際標準化機構(ISO)の規格22262に定める分析方法又はこれらと同等以上の外国の政府機関が定めた分析方法があること。

(2) 石綿則第46条の2第2項関係

ア 「輸入しようとする製品のロット」は、第1項第3号のロットのうち輸入しようとするロットをいい、いわゆる「輸入ロット」等と称されることがあること。また、「当該書面が輸入しようとする製品のロットに対応するものであることを明らかにする書面」は、当該ロットの仕入れ書(インボイス)又はこれに類する書類に第1項第3号の情報を記載したものをいうこと。

イ 「厚生労働大臣が定める者に該当することを証する書面」は、次の書面をいうこと。

① 告示第2条第1号に定める者の場合
分析調査者告示第2条の分析調査講習を受講し、同条第4号及び第5号の修了考査に合格したことを証する書面。なお、当該書面には、分析調査者告示第2条第3号に掲げる分析の実施方法に係る実技講習のうち、修了したものが明記されている必要があること。

② 告示第2条第2号に定める者の場合
3(2)イの①から⑤までに定める資格に係る認定、修了、登録等を受けたことを証する書面

③ 告示第2条第3号に定める者の場合
国際標準化機構(ISO)及び国際電気標準会議(IEC)が定めた規格17025に適合している旨の認定(試験方法の区分が製品(バルク)中の石綿に係る試験に係るものに限る。)を受けたことを証する書面

(3) 石綿則第50条関係

ア 「当該製品を販売の用に供し、又は営業上使用する場合」には、製造し、又は輸入した製品1品目ごとの価格の合計額が1万円以下である場合は含まれないこと。

イ 第1号の「製品の名称」は、販売の用に供し、又は営業上使用する場合における名称をいうこと。

ウ 第5号の「製品の使用に伴う健康障害の発生及び拡大を防止するために行う措置」は、製品の使用停止の呼びかけ、製品の安全な保管方法の提示及び製品の回収その他これに類する措置をいうこと。

(4) 附則第2条第1項関係

「公知の事実」は、令和3年8月1日前に、厚生労働省その他の行政機関が公表した事実又は事業者が厚生労働省、都道府県労働局若しくは労働基準監督署に報告した事実をいうこと。

3 告示関係
(1) 第1条関係

ア 本条は、近年、石綿をその重量の0.1%を超えて含有することが明らかとなった輸入製品を指定する趣旨であること。なお、「バスマット、コップ受け、鍋敷き、盆その他これらに類似する板状の製品」(以下「バスマット等」という。)は、いわゆるバスマット、コースター、トレイ及びこれらに類似する製品をいい、板状の建築材料や布製の製品は含まないこと。

イ 「珪藻土を主たる材料とする」バスマット等は、当該バスマット等を販売の用に供し、又は営業上使用する場合に、当該バスマット等が珪藻土を含有することにより有益な機能を有することが製品の名称等により明らかであるものをいうこと。

(2) 第2条関係

ア 第1号に該当する者については、分析調査者告示第2条第3号に掲げる分析の実施方法のうち、当該者が修了した実技講習に係る分析の実施方法により分析を実施する必要があること。

イ 第2号の「同等以上の知識及び技能を有すると認められる者」は、次の①から⑤までに掲げる者であること。

① 公益社団法人日本作業環境測定協会が実施する「石綿分析技術評価事業」により認定されるAランク若しくはBランクの認定分析技術者又は定性分析に係る合格者

② 一般社団法人日本環境測定分析協会が実施する「アスベスト偏光顕微鏡実技研修(建材定性分析エキスパートコース)」の修了者

③ 一般社団法人日本環境測定分析協会に登録されている「建材中のアスベスト定性分析技能試験(技術者対象)合格者」

④ 一般社団法人日本環境測定分析協会に登録されている「アスベスト分析法委員会認定JEMCAインストラクター」

⑤ 一般社団法人日本繊維状物質研究協会が実施する「石綿の分析精度確保に係るクロスチェック事業」により認定される「建築物及び工作物等の建材中の石綿含有の有無及び程度を判定する分析技術」の合格者

※上記の症例・告示・通達のPDF版は以下で入手できる。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/sekimen/other/pamph/index_00005.html