「10年待った胎児の労災補償」は目前、過去の被害にも遡及適用を~韓国国会で労災(産災)保険法改正の動き 2021年6月21日 韓国の労災・安全衛生
精密超音波をしながら先生がしきりと首を傾げて、腎臓一つがないと言いました・・・・。子供は病んでいますが、大きな心配なく、したいことをしながら過ごせれば良いです。一日も早く子供の職業病を認める産災保険法が通過するように願います。
私は妊娠二ヶ月で退社しましたが、産まれた子供に異常がありました。大きな病院に行って『先天性巨大結腸』と診断され、結腸全部を切り取る手術を受けました。うちの子が産災を認められて、これから病院に気軽にゆっくり通えたら良いです。国会は二世の疾患産災法をはやく作って、通過させてください。
会社が良かったのです。誰もが羨やむ大企業でした。危険な仕事だとは想像もできませんでした。その化学物質がどんな影響を与えるのか、全く想像もできませんでした。子供が産まれた喜びは少しの間でした。今でも考えます。なぜ私たちにこんなことが起こったのだろうか? そこで働かなかったとすれば、今どうだったのか?
サムソン半導体の工場で働いた労働者が、先月、産災申請を行ったときの発言だ。これらは自分の子供が疾患を持って生まれた理由を、半導体工場で使われた有害物質のせいだと主張しているが、今でも産業災害と認められず、高価な薬を私費で払っている。
公共輸送労組、医療連帯本部、半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)が21日、国会の前で共同記者会見を行い、現在論議中の産災保険法の改正について、法改正以前に被害を受けた被害者にも遡及適用せよと主張した。
これらは「明日、国会・環境労働委員会は子供の健康損傷に関する産災保険法の改正について議論する予定だ。今回の議論は、昨年大法院が済州医療院の看護師の胎児の健康損傷も産災で保護するべきだという趣旨の判決を行ったことに対する、後続作業だ」とした。
これに「今回の議論は、胎児の健康損傷を業務上災害として明示し、保険給付をするように規定するもので、被害者は産災保険法の改正を本当に永らく待ち望んだ」とし、「現在発議されている改正案には重要な内容が抜けている。改正法がどのように通過するかによって、子供の健康損傷の産災認否による給付も、支給・不支給も分かれる」と説明した。
参加者は明日議論される改正法には、△過去の被害者にも遡及適用、△子供の健康損傷保険・休業・遺族・両親が世話する休業給付を含ませる、△父親の有害要因への曝露による子供の健康損傷も業務上災害と認定、△人間工学的な要因など、多様な有害要因から子供の健康損傷発生の可能性を考慮する内容、が盛り込まれるべきだと主張した。
2009年に済州医療院の看護師15人がほぼ同時期に妊娠して、5人が流産する事態が発生した。産まれた赤ん坊の10人中4人は、先天性の心臓疾患を持っていることが分かった。看護師はほとんど下血と腹痛など、流産症候群に苦しめられた。これらの看護師は、過度な労働強度と同時に、錠剤を挽く時に有害薬品を吸引したことを、流産と(生まれた赤ん坊の)心臓疾患の原因だと主張した。
結局、大法院は昨年4月、済州医療院の看護師4人が勤労福祉公団に提起した療養給付申請返還処分の取り消し訴訟の上告審で、看護師の手を挙げる判決を行った。
2021年6月21日 労働と世界 ソン・スンヒョン記者
http://worknworld.kctu.org/news/articleView.html?idxno=403537