全国安全センターの厚生労働省交渉(2021.7.20):A.5. じん肺管理区分の審査について

※全国安全センターの厚生労働省交渉の全体-「労働安全衛生・労災職業病に関する要望書」の全文はココで確認できます。

A.5. じん肺管理区分の審査について

【要望事項】

A.5.(1) 芦澤研究班による「じん肺の審査規準および手法に関する調査研究」2018年度報告書に、デジタル撮影によるじん肺標準エックス線写真集の検討結果が報告されている。研究班の検討では、標準写真の0/1が1/0、1/1、1/1が1/2と読影されている。12分の1ずつ重い読影になっている。これまでじん肺管理2である被災者が、標準写真では管理1と判定されていたことは大問題である。この報告についてどう総括し、以後のじん肺管理区分診査にどう反映されているのか明らかにすること。

【厚生労働省回答(労働基準局安全衛生部労働衛生課)】

1 今回の研究報告は、報告書にある「じん肺標準エックス線写真集」についての考察も含め、今後のじん肺診断の精度向上に向けた取り組みを検討するための参考とさせていただきます。
2 重要な知見を含む研究成果ではありますが、あくまで一研究の結果という認識であり、直ちにじん肺管理区分審査へ反映させる等の対応は行っていません。今後、専門家の方々から情報やご意見を集めながら、じん肺部会での審議することを含めて検討してまいります。

【厚生労働省交渉でのやりとり】

※おつて追加する予定です。

【要望事項】

A.5.(2) 芦澤研究班による「じん肺エックス線写真による診断制度向上に関する研究」2019年度報告書によれば、じん肺標準エックス線写真の新たな写真の追加を含めた改訂が検討され、追加の症例の写真も掲載されている。2011年度版の標準写真の大きな誤りを考えると、改訂にあたっては研究班だけではなく、日本産業衛生学会などにおいても専門家と協議すること。

【厚生労働省回答(労働基準局安全衛生部労働衛生課)】

1 公正な審査のために、じん肺の診断精度の向上は継続的に取り組む必要のある重要な課題であり、引き続き、広く専門家の意見を聞いてまいります。
2 写真集の改訂については、前回(H23年)の「じん肺標準エックス線写真集」電子媒体版の改訂時の経過も参考としつつ、じん肺部会での審議を諮ります。

【厚生労働省交渉でのやりとり】

※おつて追加する予定です。