先月重大災害で63人死亡、下請け労働者が35% 2021年6月15日 韓国の労災・安全衛生
先月25日、華城市の幾千貯水池で安全点検をしていた下請け業者の労働者二人が貯水池に落ち、一人は救助され、一人が溺死する事故が発生した。業者の安全管理計画書にはライフジャケットなど安全装備を備えて作業するようになっていたが、守られていなかった。
5月一ヶ月間に発生した重大災害は61件で、死亡者は63人に達することが明らかになった。
国会・環境労働委員会のカン・ウンミ正義党議員が14日、雇用労働部から受け取った重大災害現況資料を分析した結果を発表した。カン議員は毎月重大災害の分析結果を公開している。
先月の死亡者63人の内、22人(34.9%)は下請け業者の労働者だった。
業種別では建設業が29ヶ所(47.5%)で半分を占めた。製造業が20ヶ所(32.8%)、その他業種は12ヶ所(19.7%)だった。災害類型別には、落下が29件(47.5%)で最も多く、続いて挟まれる13件(21.3%)、敷かれる5件(8.2%)、ぶつかる3件(4.9%)、溺死3件(4.9%)の順だった。重大災害死亡者のうち移住労働者は7人で、全体の11.1%を占めた。
今年1~5月の累積重大災害は292件で、290人が死亡し、55名が負傷した。月別には、1月49件、2月47件、3月63件、4月72件、5月61件だった。
今月入っても重大災害が絶えることなく続いている。9日には光州の再開発整備事業場で、撤去中の建物の崩壊惨事で9人が亡くなり、8人が重傷を負う事故が発生した。
カン・ウンミ議員は「建設工事の不法下請け慣行と行政の形式的な管理が今回の惨事の原因」とし、「罪のない光州市民が17人も死んだり怪我をしたのに、来年施行される「重大災害処罰などに関する法律」(重大災害処罰法)の適用を受けない死角地帯があるのは、重大災害処罰法をつぎはぎに作った政権与党の責任」と批判した。
2021年6月15日 毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
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