事故が起きれば夫人の傍に別の男-繰り返す『下劣な文面』「建設労働者を無視した処置」 2021年4月22日 韓国の労災・安全衛生

「事故が起きれば、あなたの夫人の傍に別の男が横になって、あなたの補償金を使っているでしょう。」

2016年に大邱の現代建設のマンション工事現場、2019年に京畿道の中興建設のマンション現場、先月、釜山のテヨン建設の工事現場に架けられた掲示物だ。建設労働者に安全に留意せよというとの趣旨で掲示されたものだ。

民主労総建設労組は、今月初めに20~30代の組合員783人を対象にアンケート調査を行った結果を22日発表した。『このような文面を見て、どんな気がするか』という質問に、「建設労働者を無視する気がする」という回答が半分近く(49.6%)占めた。「自己恥辱感が沸く」(9.3%)、「女性差別の問題がある」(5.2%)という回答を加えると、10人中6人以上(64.1%)が批判的な認識を示した。「はっと心に響く」という回答は19.7%だった。

建設労組は国家人権委員会の前での記者会見で、「該当の文面は、建設労働者を卑下、女性を卑下、安全責任を労働者個人に転嫁、などといった問題がある」とし、「社会的な公憤にも拘わらず、このようなこの文面が繰り返し登場する理由は、建設会社の浅はかな労働観、レベルの低い女性観、破廉恥な安全に対する認識がその背景」と批判した。労組は「建設労働者に対する社会的な認識を改善しなければならない」とし、「事故予防のためには、低質な文面でなく、労働者の作業中止権の保障が必要だ」と主調した。

労組は記者会見を終えた後、建設会社が加入する大韓建設協会に是正勧告を出すように要請し、人権委に陳情書を提出した。

2021年4月22日 京郷新聞 チョン・テヨン記者

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=202104221400001&code=940702