物流会社クパンの訴訟の脅し、労働・人権報道で塞ごう 2021年3月18日 韓国の労災・安全衛生

言論労組と韓国記者協会などメディア・社会団体が17日、クパンの本社前で記者会見を行い、記者と報道機関に訴訟を濫発するクパンを批判し、クパンの産災問題に対する積極的な報道を確認した。

クパンは、翌日配送サービスの『ロケット配送』で、物流産業の恐竜になった。眩しい成長の裏には、物流労働者・チャン・トクチュンさんを過労死にまで追い詰めた劣悪な労働環境があるという指摘が激しい。非正規労働者が97%にもなった富川物流センターのコロナ19集団感染も、クパンの影だ。コロナ19で物流量が急激に増えた昨年からは、クパンの労働者の死亡の便りが続いて報道された。

クパンは絶えず起きる産業災害に責任を負うより、メディア対応に集中して批判を受けている。メディア・社会団体は「クパンの問題を13回にわたって深層報道した大田MBCの記者は、クパンの提訴以後は圧迫を感じて、後続の報道ができていない。」「クパンの訴訟の脅しは労働・人権報道を妨害する現実的な危険」と批判した。

クパンは昨年、忠南の物流センターの調理室の下請け業者の労働者の死亡事件を報道した大田MBCの記者に、1億ウォンの損害賠償請求訴訟を起こした。言論仲裁委員会を通して訂正報道の請求をしたり、放送会社を相手にした訴訟は行わず、個別の記者に『轡をはめる』と批判された。その後、クパンは日曜新聞『プレシアン』などにも訴訟を追加して提起した。

メディア・社会団体は「クパンは過労死した労働者に謝罪と再発防止対策を用意せよ」と要求し、「メディアも労働者の過労死を看過せず、クパンの無責任な処置を積極的に報道しよう」と確認した。

2021年3月18日 毎日労働ニュース チョン・ソヒ記者

http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=201860