産災(労災)死亡者23%が5人未満の事業場で発生 2021年2月23日 韓国の労災・安全衛生
最近5年間に産業災害で死亡した労働者の4人に1人は、5人未満の事業場で働いていたことが明らかになった。5人未満の事業場は重大災害処罰などに関する法律(重大災害処罰法)の適用除外対象だ。
国会・環境労働委員会のキム・ウン「国民の力」議員は、安全保健公団の『最近5年間の事業場規模別産業災害現況』を分析した結果、2016年から2020年9月までの産災死亡者9467人の内、2176人(23.0%)が5人未満の事業場で発生したことが分かった。5人未満の事業場で発生した死亡者は毎年増加傾向を示した。2016年412人(23.2%)、2017年416人(21.3%)、2018年479人(22.4%)、2019年494人(24.5%)と増え、2020年9月現在では375人(23.9%)だと明らかにした。
5人未満の事業場は、最近制定された重大災害処罰法の適用から除外された。産災死亡者の1/4が発生するが、処罰対象からは抜けたということだ。
重大災害処罰法の適用を3年間猶予される50人未満の事業場の産災死亡者の比率は、2016年60.6%、2017年58.7%、2018年60.0%、2019年61.6%、2020年9月現在で61.5%を記録した。産災死亡者の10人の内6人が、50人未満の事業場で発生するということだ。
キム議員が雇用労働部から受け取った『最近5年間の重大災害発生事業場現況』によれば、5人未満の事業場での重大災害発生件数は、8603件中2337件(27.2%)だった。重大災害もやはり、5人未満では2016年451件(27.1%)、2017年446件(25.4%)、2018年510件(26.5%)、2019年530件(28.5%)、2020年9月400件(28.6%)と毎年増加している。<表参照>
キム議員は「重大災害処罰法は5人未満は除外、50人未満は3年猶予し、労働者を実質的に保護するには限界がある。」「5人未満の事業場労働者も法の保護範囲に含まれるべきだ」と話した。
2021年2月23日 毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=201450