3Dプリンター教師・電気工・宝石細工労働者が、「がん」で労災申請 2021年2月3日 韓国の労災・安全衛生

職業性・環境性癌患者探し119

3Dプリンターの教師3人が、働いて癌に罹ったとして、勤労福祉公団に産業災害補償を申請した。ポスコと電気工、宝石細工労働者の8人も、近く産災を申請したり行政訴訟を提起する。

『職業性・環境性癌患者探し119』をはじめとする労働団体は、2日に政府ソウル庁舎の前で記者会見を行い、「一次産災申請以後の1ヶ月余りで、ポスコの労働者と3Dプリンター教師、電気工労働者・宝石細工労働者の職業性疾患を追加で確認した」とし、「これらの職業性疾患を産災と認定せよ」と要求した。これら労働団体は昨年12月にも、ポスコ浦項製鉄所の労働者8人が、働いて疾患に罹ったとして産災補償を申請している。

この日、産災を申請したのは、3Dプリンターでプリンティング作業をした高等学校の教師3人(肉腫癌)だ。電気工の労働者3人(肺癌・脳腫瘍・白血病)は9日、ポスコ製鉄所の労働者4人(肺癌・肺繊維症・肺疾患・ルーゲリック病)は今月中に、産災を申請する。宝石細工の労働者1人(白血病)は、行政訴訟を提起する計画だ。

二次産災申請をした教師の内、2人は京畿道、1人は昌原の科学高等学校で、3Dプリンターのプリンティング作業をした。これらはそれぞれ2年・3年・5年ずつ働いたが、3Dプリンターで作業をする時に出てくる有害物質が、疾病を発生させたと主張している。3人のうち1人は、闘病中の昨年7月に亡くなった。これら団体は、「肉腫癌は10万人当たり1人の割合で発病する希少癌なのに、3Dプリンターを使う教師たちに発病が続いた」として、「肉腫癌の発病は3Dプリンターの使用と関連がある」と主張した。

電気工の労働者2人は、20~30年間、活線死線の作業をする過程で極低周波に曝露し、白血病・脳腫瘍に罹ったと話した。肺癌に罹ったもう一人の電気工は、微細な粉塵や埃が舞う環境で、40年間、電柱の設置・撤去作業をした。宝石細工の労働者は、遊離ケイ酸などの発癌物質が発生する作業環境で、35年間働いた。

二次産災申請に参加したポスコの労働者は、短くて10年、長くて20年を越える期間、製鉄所でそれぞれ塗装・清掃作業、電気鋼板作業、保温・配管作業、整備作業を行った。これらは「製鉄所で発生する有害物質に、長期間・反復曝露して疾患が発生した可能性が高い」と主張した。

これらの団体は「我が国は職業性癌の発病率がヨーロッパの国より低い方だが、これはそれだけ、私たちの周辺の職場に隠れた患者が多いということ」として、産災認定を要求した。

2021年2月3日 毎日労働ニュース チェ・ナヨン記者

http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=201174