同僚が重大災害にあった、一番最初にすべきことは? 2021年1月29日 韓国の労災・安全衛生
毎日7人の労働者が働いて亡くなる。誰かが亡くなったその現場は、まもなくまた別の労働者の作業現場となる。どんな労働をしているかによって、現れる危険の様相に差があるだけで、危険はどこにでもあり、すべての職場に存在する。ところで、直ぐ傍で働いていたなかまが、突然重大災害で命を失うことになったとすれば、何からしなければならないか。労組のどんなに専門分野に強い活動家でも、直ちにすべきことが思い浮かばず、頭の中が真っ白になるだろう。
韓国労働安全保健研究所が出した『重大災害対応マニュアル』が、どうしても必要な理由だ。研究所は28日、「死亡事故のような重大災害の発生は、事業主の安全保健管理の『総体的な不誠実』が生み出した結果であり、産物」として、「このような不誠実の問題を正し、今後の事故を予防するためには、重大災害の真相究明と責任者処罰、これに伴う再発防止対策の樹立と履行が何より重要だ」と明らかにした。
『重大災害対応マニュアル』は6つのパートで構成されている。重大災害とは何か、重大災害に対する対応がなぜ重要なのかを叙述し、現場での対応方案を、実際に適用した事例を示して案内している。重大災害が発生すれば、一番最初にすべきことは、災害発生の事実を全組合員に知らせることだ。これと同時に、直ちに事故の工程の作業を中止しなければならない。作業中止は、労働者の安全の権利を行使することであり、二次、三次事故の発生の可能性を遮断する必須の手段だ。事故現場を保存することも非常に重要なことだ。合わせて『重大災害対応マニュアル』は、重大災害対策の活動に組合員の参加を組織することから、雇用労働部と使用者を相手にどのように対応するかを、詳細に紹介する。
労組がない場合はどのようにすべきだろうか。『重大災害対応マニュアル』はこのような場合についての対応方法も明示した。青年建設労働者の故キム・テギュ産災死亡対策会議の事例を通して、現実的な解決法を提示する。
『重大災害対応マニュアル』は今年もアップグレードされる予定だ。研究所は「作業中止による重大災害予防方案を研究する『直ちに止まれ状況室』で、今年は該当する産別労組と一緒に、産業別の特性に合ったマニュアルを開発し、重大災害処罰などに関する法律制定に伴う細部対策も一緒に研究する予定」と説明した。『重大災害対応マニュアル』は研究所のホームページ(kilsh.tistory.com)に公開されている。
2021年1月29日 毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=201116