ポスコのチェ・ジョンウ会長を業務上過失致死罪などで告発 2020年12月24日 韓国の労災・安全衛生

ポスコで今年、重大災害3件で労働者5人が死亡した。ポスコの元・下請け労働者が毎年産業災害・職業性の疾病などで死んでいくが、ポスコの労働安全保健システムに変化はなく、責任を負う人もいない。

金属労組、光州全南支部は12月23日、光州地方検察庁・順天支庁の前で『殺人企業ポスコのチェ・ジョンウ会長の産業安全保健法違反と業務上過失致死罪告発記者会見』を行った。

金属労組、光州全南支部が12月23日、光州地方検察庁・順天支庁前で『殺人企業ポスコのチェ・ジョンウ会長の産業安全保健法違反と業務上過失致死罪告発記者会見』を行っている。/支部提供

金属労組のキム・ホキュ委員長は記者会見で「労働者がポスコで殺されている。重大災害企業処罰法があれば死ななかった生命だった」。「ポスコは居直り強盗がムチを持つように登場している」と糾弾した。

キム・ホキュ委員長は「災害と疾病に無防備に曝露するポスコの労働者を生かす安全保健システムを作るために、金属労組がポスコの現場に直接入らなければならない」とし、「キチンと点検して変えなければならない。労働者と市民がムチを持って、ポスコとチェ・ジョンウ会長を審判する」と警告した。

光州全南支部は記者会見で「11月24日の光陽製鉄所での爆発死亡事故は、2014年の高圧酸素爆発死亡事故とそっくりだ」、「産業安全保健法上の安全保健措置義務に違反した事業主チェ・ジョンウ会長を、業務上過失致死罪で処罰すべきだ」と主張した。

キム・ホキュ委員長とチョン・ジュンヒョン光州全南支部長が12月23日、光州地方検察庁・順天支庁に、ポスコのチェ・ジョンウ会長の告発状を提出している。/支部提供

労組のポスコ支会によれば、労働部は光陽製鉄所の特別監督に、金属労組と労組が推薦した専門家の出席を拒否した。労働部はポスコの顔色を見ながら、支会の参加人数も制限している。支会は「ポスコは勤労監督期間だけに間に合えば良いといった対処に汲々としている」とし、「労働部の頭の上にポスコがいる」と指摘した。

2018年7月にチェ・ジョンウ会長が就任して以後、毎年死亡事故が発生し、少なくとも12人の労働者が死亡したと集計している。4名が死亡した2018年1月の浦項製鉄所酸素工場の事故まで含めば、3年間に17人の元・下請け労働者が死亡している。

ポスコは2019年に、労働・市民社会団体が選定した『最悪の殺人企業』に選ばれた。ポスコ光陽製鉄所と浦項製鉄所で、窒息、火災、爆発、墜落、挟まれなどで、労働者の死が続いている。

2020年12月24日 労働と世界 ビョン・ペクソン記者(金属労組)

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