ポスコ労働者「職業がんを全数調査せよ」 2020年12月24日 韓国の労災・安全衛生

ポスコの労働者が政府に、工場の職業性癌と浦項産業団地周辺の環境性癌の実態を全数調査するように要求した。

金属労組と労組ポスコ支会、『職業性・環境性癌患者探し119』は23日、国会の正門前で記者会見を行い「製鉄所は結晶型硝子ケイ酸(石英)をはじめとする様々な発癌物質が発生する事業場」と話した。これら団体によれば、コークスを生産する製鉄所のコークス工場ではコークスオーブン排出物質(COE)と結晶型硝子ケイ酸、ベンゼンなど、様々な発癌物質が発生する。アメリカ環境保護庁は、コークスオーブンからの排出物質を1軍発癌物質と規定している。その他、製銑・製鋼・圧延・ステンレス工程でも、石綿・ニッケル・ヒ素・6価クロムのような発癌物質が発生する。

実際、ポスコ浦項製鉄所で働いて疾患に罹り、今年産業災害を申請した元請け労働者8人の事例もある。これらはポスコのコークス工程・冷熱部・ステンレス工場・製品出荷課・設備技術部で働いて、それぞれ肺癌(4人)・肺繊維症(2人)・ルーゲリック病(2人)に罹った。このうち3人は亡くなっている。8人の他にもポスコの現場で働いて細胞リンパ種に罹った建設プラント労働者、ポスコの下請け業者で働いて膀胱癌に罹った労働者も、今年産災を申請した。

ポスコ浦項製鉄所の近隣の住民たちも汚染物質に曝露していると指摘した。2017年、国立環境科学院の『国家産業団地地域住民の環境汚染曝露と健康影響監視事業総合評価』によれば、浦項市は全国平均と較べて癌死亡率が1.37倍高い。浦項産業団地周辺の大気汚染曝露地域の住民の生体モニタリングの結果は、全国平均の1.72倍だった。

だが、これらの団体によれば、我が国は職業性癌の産災申請率や承認率が低い。ポスコの場合も、2010年から2019年までの10年間の職業性癌の産災申請件数は、全部で4件だ。このうち3件だけが承認され、1件は不承認とされた。我が国の最近4年間(2015~2018年)の職業性癌承認者も、年平均143人に止まる。癌患者全体の0.2%程度だ。ヨーロッパの一般の癌のうち、職業性癌の比率は4%の水準だ。職業性癌119・仕事と健康のヒョン・ジュスン企画局長は「今まで、我が国は癌発生の原因を、酒・タバコ・遺伝的要因として片付けてきた」。「仕事で癌に罹ることがあるということを、患者たちは知らなかったし、事業場は産災を隠したので、申請した数や認められた件数が外国に比べて顕著に低い」と話した。これらの団体は「今日を皮切りに、浦項だけでなく、他の地域の製鉄所と主な石油化学国家産業団地で、癌で苦しむ現場の労働者・近隣住民たちを見付けていく」と明らかにした。

2020年12月24日 毎日労働ニュース チェ・ナヨン記者

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