特集/脳・心臓疾患、精神障害の労災認定 精神障害請求件数急増/脳心含め認定率減少続く-精神障害請求件数は2千件を突破 安全センター情報2020年10月号

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厚生労働省は2020年6月26日に、2019年度分の「過労死等の労災補償状況」を公表した。
2014年までは、「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」とされていたが、過労死等防止対策推進法の施行を踏まえて変更した。「過労死等」とは、「同法第2条において、『業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう』と定義されている」、と注記している。

厚生労働省が指摘するポイント

同省自身が指摘する2019年度の特徴は、以下のとおりである。

■ポイント
過労死等に関する請求件数は2,996件で、前年度比299件の増となった。
また、支給決定件数は725件で前年度比22件の増となり、うち死亡(自殺未遂を含む。)件数は前年度比16件増の174件であった。

■脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況
① 請求件数は936件で、前年度比59件の増となった。(表1、図1)
② 支給決定件数は216件で前年度比22件の減となり、うち死亡件数は前年度比4件増の86件であった。(表1、図1)
③ 業種別(大分類)では、請求件数は「運輸業,郵便業」197件、「卸売業,小売業」150件、「建設業」130件の順で多く、支給決定件数は「運輸業,郵便業」68件、「卸売業,小売業」32件、「製造業」22件の順に多い。(表5)
業種別(中分類)では、請求件数、支給決定件数ともに業種別(大分類)の「運輸業,郵便業」のうち「道路貨物運送業」144件、61件が最多。(支給決定件数-表7-1)
④ 職種別(大分類)では、請求件数は「輸送・機械運転従事者」185件、「専門的・技術的職業従事者」127件、「サービス職業従事者」114件の順で多く、支給決定件数は「輸送・機械運転従事者」68件、「専門的・技術的職業従事者」と「サービス職業従事者」26件の順に多い。(表5)
職種別(中分類)では、請求件数、支給決定件数ともに職種別(大分類)の「輸送・機械運転従事者」のうち「自動車運転従事者」177件、67件が最多。(支給決定件数-表7-2)
⑤ 年齢別では、請求件数は「50~59歳」333件、「60歳以上」294件、「40~49歳」248件の順で多く、支給決定件数は「50~59歳」91件、「40~49歳」67件、「60歳以上」42件の順に多い。(表5)
⑥ 時間外労働時間別(1か月または2~6か月における1か月平均)支給決定件数は、「評価期間1か月」では「120時間以上~140時間未満」33件が最も多い。また、「評価期間2~6か月における1か月平均」では「80時間以上~100時間未満」73件が最も多い。(表9)

■精神障害に関する事案の労災補償状況
① 請求件数は2,060件で前年度比240件の増となり、うち未遂を含む自殺件数は前年度比2件増の202件であった。(表2、図1)
② 支給決定件数は509件で前年度比44件の増となり、うち未遂を含む自殺の件数は前年度比12件増の88件であった(表2、図1)
③ 業種別(大分類)では、請求件数は「医療,福祉」426件、「製造業」352件、「卸売業,小売業」279件の順に多く、支給決定件数は「製造業」90件、「医療,福祉」78件、「卸売業,小売業」74件の順に多い。(表6)
業種別(中分類)では、請求件数、支給決定件数ともに業種別(大分類)の「医療,福祉」のうち「社会保険・社会福祉・介護事業」256件、48件が最多。(支給決定件数-表8-1)
④ 職種別(大分類)では、請求件数は「専門的・技術的職業従事者」500件、「事務従事者」465件、「サービス職業従事者」312件の順に多く、支給決定件数は「専門的・技術的職業従事者」137件、「サービス職業従事者」81件、「事務従事者」79件の順に多い。(表6)
職種別(中分類)では、請求件数、支給決定件数ともに職種別(大分類)の「事務従事者」のうち「一般事務従事者」339件、49件が最多(支給決定件数-表8-2)
⑤ 年齢別では、請求件数は「40~49歳」639件、「30~39歳」509件、「20~29歳」432件、支給決定件数は「40~49歳」170件、「30~39歳」132件、「20~29歳」116件の順に多い(表6)
⑥ 時間外労働時間別(1か月平均)支給決定件数は、「20時間未満」が68件で最も多く、次いで「100時間以上~120時間未満」が63件であった。(表10)
⑦ 出来事(※)別の支給決定件数は、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」79件、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」68件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」55件の順に多い。(表13)
※「出来事」とは精神障害の発病に関与したと考えられる事象の心理的負荷の強度を評価するために、認定基準において、一定の事象を類型化したもの

■裁量労働制対象者に関する労災補償状況
令和元年度の裁量労働制対象者に関する脳・心臓疾患の支給決定件数は2件で、すべて専門業務型裁量労働制対象者に関する支給決定であった。また、精神障害の支給決定件数は7件で、すべて専門業務型裁量労働制対象者に関する支給決定であった。(表4)

本誌で紹介するデータ

本誌では、今回発表されたデータだけでなく、過去に公表された関連データもできるだけ統合して紹介している。脳・心臓疾患及び精神障害等については、2001年の脳・心臓疾患に係る認定基準の改正を受けて、2002年以降毎年5~6月に、前年度の労災補償状況が公表されるようになっているが、それ以前に公表されたものもある(脳・心臓疾患では1987年度分、精神障害では1983年度分から一部データあり-図1参照)。一方で、公表内容は必ずしも同じものではない(表1及び表2の空欄は公表されなかった部分である)。後掲の都道府県別データとの整合性をとって、表1及び表2では、2002~19年度分を「合計」として示した(全年度分のデータがそろわない項目の「合計」は空欄とした)。

2010年5月7日からわが国の「職業病リスト」(労働基準法施行規則別表第1の2(第35条関係))が改 訂されている。それまで、包括的救済規定と呼ばれる「第9号=その他業務に起因することの明らかな疾病」として扱われてきた脳・心臓疾患及び精神障害が、「業務との因果関係が医学経験則上確立したもの」として、各々新第8号、新第9号として、以下のように例示列挙されたものである。これに伴い、旧第9号は第11号へと変更された。
新第8号 長期間にわたる長時間の業務その他血管病変等を著しく増悪させる業務による脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、高血圧性脳症、心筋梗塞、狭心症、心停止(心臓性突然死を含む。)若しくは解離性大動脈瘤又はこれらの疾病に付随する疾病
新第9号 人の生命に関わる事故への遭遇その他心理的に過度の負担を与える事象を伴う業務による精神及び行動の障害又はこれに付随する疾病

脳・心臓疾患については、「第1号=業務上の負傷に起因する疾病」として扱われるものもあることから、過去に公表された2001年度以前分については、第1号と旧第9号を合わせた件数、及びそのうちの旧第9号の内数が示されていたのであるが、2002年度分以降の公表は、旧第9号(2010年度以降は新第8号)に関するものだけになっている。表1の「脳血管疾患」「虚血性心疾患」も、旧第9号=新第8号に係るもののみの数字である。

また、2011年12月26日に「心理的的負荷による精神障害の認定基準」が策定され、1991年9月14日付けの「心理的的負荷による精神障害等の業務上外に係る判断指針」は廃止された。ここで、「判断指針の標題は『精神障害等』となっており、『等』は自殺を指すものとされていたが、従来より、自殺の業務起因性の判断の前提として、精神障害の業務起因性の判断を行っていたことから、この趣旨を明確にするため『等』を削除した」-「実質的な変更はない」とされた(2011年12月26日付け基労補発1226第1号)。以降の厚生労働省の公表文書等においても、「精神障害等」から「精神障害」に変更されている。本誌もこれにしたがっている。

認定・請求件数

請求・認定件数について見れば、脳・心臓疾患及び精神障害ともに、請求件数が増加し続けていることが一目でわかる。
とりわけ精神障害の請求件数の急増ぶりが著しく、2009年度に1,000件を超え、2019年度にはついに2,000件を超えた。

精神障害の請求件数は7年連続の増加であり、脳・心臓疾患の請求件数も5年連続増加した。

これに対して認定件数のほうは同じような増加傾向は示していない。精神障害の認定件数は、2019年度は前年度の465件から509件に増加したものの、脳・心臓疾患の認定件数は、2012年度の338件以降減少傾向を示して、2019年度は216件と2006年度以来の少なさになってしまっている(図1)。

認定率

本誌では、「認定率」について、以下のふたつの数字を計算している。
認定率①=認定(支給決定)件数/請求件数
認定率②=認定(支給決定)件数/決定件数(支給決定件数+不支給決定件数)

もちろん認定率②の方が本来の「認定率」にふさわしいわけだが、これが計算できるようになったのは、2002年度以降分からである。図2に、脳・心臓疾患及び精神障害に係るふたつの認定率を示した。


認定件数と同じく、脳・心臓疾患の認定率②が3年連続減少して、2015年度にデータが入手できるようになった2002年度以来過去最低(37.4%)を記録した後、やや持ち直すも2016年度38.2%、2017年度38.1%、2018年度34.5%、2019年度31.6%と、過去最低を更新し続けている。

精神障害の認定率②は、2013~16年度37%前後で停滞していたが、2017年度は32.8%と大きく減少、2018年度も31.8%とさらに減少、2019年度は少し戻したものの32.1%で、2017年度よりも低い。

脳・心臓疾患、精神障害ともに、認定率②が減少し続けていることが目立っている。しかも、両者の差は、大きいときには16%もあったものが次第に狭まり、2016年度には1.4%で、同じレベルに収れんしつつあるように見えたのだが、2017年度には再び3.6%までひろがり、2018年度は2.7%、2019年度は0.5%と、低い位置で収れんしている。

2009年度分以降については、脳血管疾患及び虚血性心疾患各々についての認定率②も計算できるようになった(表1)。脳血管疾患の認定率②は、3年連続して減少して2016年度に36.0%になった後、2017年度は38.7%まで持ち直し、2018年度は再び減少に転じて33.3%、2019年度はさらに低い31.5%であった。虚血性心疾患の認定率②は、2016年度42.1%から、2017年度37.2%、2018年度31.8%、2019年度31.6%へと連続減少してしまった。

請求件数が増加したのに、認定率が逆に減少してしまった結果、認定数も減少したということである。

審査請求等・裁量労働制対象者

2004年度分以降、「審査請求事案の取消決定等による支給決定状況」も公表されており、表3に示した。これは、「審査請求、再審査請求、訴訟により処分取消となったことに伴い新たに支給決定した事案」であって、表1及び表2の支給決定件数には含められていないということである。

また、2015年の公表では、2014年度分のみに限定されていたが、初めて女性の内数データが追加された。これが一定拡大されて継続している。表1-2及び表2-2、表3の2011~19年度分括弧内のように、過去に遡って女性の内数データが示されたのである。これによって、「男女別」状況を一定検討できるようになっている。

ここで、1996~2002年度の7年分については、「疾患別」(精神障害については「国際疾病分類第10回修正第V章『精神及び行動の障害』の分類」)データも公表されていたことも指摘して、「疾患別」データの公表再開も強くのぞみたい。

さらに、2011年度分以降、「裁量労働制対象者に係る支給決定件数」も公表され、2014年度分以降は「決定件数」と 「認定率」も追加されるようになった。死亡/自殺の内数も示されているが、男女別内訳はない。(表4-決定件数は省略)

業種・職種・年齢・生死/自殺別

表5及び表6には、業種別、職種別、年齢別、生死/自殺別のデータを示した。請求件数・決定件数双方について示されるようになってきているが、本誌では、支給決定件数についてのデータのみを示す。脳・心臓疾患は1996年度分から、精神障害は1999年度分からデータがあるが、年度の「合計」欄には、2000~19年度までの合計値を示した。

これらも、2014年度分以降について、「男女別」データが利用できるようになったが、表5及び表6では、最下欄に2019年度分の男性及び女性のみのデータを示した。

「業種別」について、2014年度末労災保険適用労働者数をもとに10万人当たりの2000~19年度認定合計数を可能な範囲で試算してみた(表5及び表6「※1」「※2」欄)。業種分類が正しく対応しているか定かではないが、「農林漁業・鉱業」「運輸業」の高さが際立っているようにみえ、さらなる分析が必要だろう。「職種別、年齢別、生死/自殺別、男女別」等も含めて、このような分析は意味があると考える。

業種・職種の区分名称は公表時期によって多少異なっている。業種区分は2003年度分から、「林業」、「漁業」、「鉱業」がひとくくり(現在は「農業・林業・漁業・鉱業・採掘業・砂利採取業」)になり、「電気・ガス・水道・熱供給業」の区分がなくなり、「その他の事業」が「情報通信業」、「飲食店、宿泊業」、「上記以外の事業」に細分されるようになった。「上記以外の事業」に分類されているのは、「不動産業、他に分類されないサービス業などである」とされている。また、2009年度分から、「運輸業」は「運輸業、郵便業」とされている。

職種別では、区分名称の若干の変更に加えて、2010年度分から、「技能職」→「生産工程・労務作業者」とされていた区分が、「生産工程従事者」、「運搬・清掃・包装等従事者」、「建設・採掘従事者」の3つに区分されるようになったが、表5及び表6では「技能職」の表示で、上記3区分の合計値を掲載している。


また、2009年度分からは、「請求件数・支給決定件数の多い業種・職種(中分類・上位15)」が示されるようになったが、本誌では、表7及び表8に過去5年分の支給決定件数についてのデータのみを示す。空欄は、当該年度に上位15に該当しなかったためにデータがないことを意味しており、表7-1及び表8-1では紙幅の都合から、一部の年度について当該年度に上位15に該当したもので掲載できていない業種があることに注意していただきたい。2009年度以降10年間に支給決定件数の多い上位15に該当したのは、脳・心臓疾患で40業種(表7-1+18業種)、36職種(表7-2+13職種)、精神障害で31業種(表8-1+7業種)、29職種(表7-2+8職種)である。上位を占める業種・職種がだいぶ特定されてきているように思われる。

これらも、2014年度分以降3年分について、「男女別」データが利用できるようになったが、表7及び表8では示していない。

脳・心臓疾患の認定事由別

2007年度分からは、「1か月平均の時間外労働時間数別」支給決定件数が公表されている。

脳・心臓疾患については、2015年度分から、「評価期間1か月」のものと「評価期間2~6か月(1か月平均)」の内訳も示されるようになった。これによって、まず、「除かれた」「異常な出来事への遭遇」または「短期間の加重業務」により支給決定されたものを逆算できる。次に、「評価期間1か月」について100時間以上、「評価期間2~6か月」について1か月平均80時間以上のものはそのことをもって支給決定されたものと推定できる。「『評価期間1か月』について100時間以上、『評価期間2~6か月』については80時間未満で支給決定した事案は、労働時間以外の負荷要因(不規則な勤務、拘束時間の長い勤務、出張の多い勤務、交替勤務・深夜勤務、精神的緊張を伴なう業務)を認め、客観的かつ総合的に判断したもの」と注記されている。表9は、以上のようなかたちに加工したデータを示した。

時間外労働時間別・就業形態別

精神障害についての表10は、発表されたかたちのままで、「合計」欄には、2007年度から2018年度までの合計値を示してある。注記したように、その他の件数は、「出来事による心理的負荷が極度であると認められる事案等、労働時間を調査するまでもなく明らかに業務上と判断した事案の件数」である。発症直前の1か月におおむね160時間を超えるような時間外労働は「極度の長時間労働」として認められる得る、また、出来事の前後100時間程度となる時間外労働は「恒常的長時間労働」として心理的負荷の強度の総合評価を高め得る。

「就業形態別」決定及び支給決定件数も2009年度分から公表されており、表11及び表12に示した。「合計」欄には、2009年度から2018年度までの合計値を示してある。

表9~12のいずれについても、2014年度分以降4年分について、「男女別」データが利用できるようになったが、本誌では示していない。

精神障害の認定事由別

さらに、前出の精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会に2009年度分データが提供された「精神障害の出来事別決定及び支給決定件数」の公表が継続されており(表13)、これも、2014年度分以降4年分について、「男女別」データが利用できるようになった(表13-2に、「男女別」の2018年度分及び「合計」データを示した)。

しかし、「7 特別な出来事」は「心理的負荷が極度のもの等」とされるが、表10の「その他」と同じだとしたら、「極度の長時間労働」または「恒常的長時間労働」によって認定された事案の件数は、この表からはわからない。

都道府県別

「都道府県別」のデータについては、表14~16を参照されたい。支給決定件数の「合計」欄には、2000年度から2018年度までの合計値を示してある。2015年度末労災保険適用労働者数をもとに10万人当たりの2000~18年度認定合計数も計算してみた。2009年度以降、都道府県別の決定件数が公表されるようになり、認定率②が計算できるようになった。認定率②の「平均」は、2009~18年度の平均認定率である。「都道府県別」データも、2014年度以降分について、「男女別」データが利用できるようになったが、表14~16では示していない。この間、全国安全センターでは、都道府県別の認定率のばらつき=認定率の低い都道府県における改善の必要性を提起しているところであり、より詳細な情報公表及び分析が求められる。

さらなるデータ公表を

データ公表の一層の改善に関連しては、例えば、平均処理期間等の情報も求めたい。行政手続法で定めることを義務付けられている標準処理期間について、新第9号=精神障害に係る療養・休業・遺族補償給付及び葬祭料に関しては8か月とし、これ以外は他の疾病(包括的救済規定に係るものを除く)に係る標準処理期間と同様に6か月とすることとされている(包括的救済規定に係るものに関しては「定めない」と定められている)(2010年5月7日付け基発0507第3号)。

日韓台の比較

日本と同じように、脳・心臓疾患、精神障害が労災補償の対象になっており、社会問題化している国として、韓国と台湾がある。

日本・韓国・台湾3か国の脳・心臓疾患、精神障害の労災認定件数を比較してみると、別掲の図のとおりである(韓国における精神障害の2019年度の数字はまだ公表されていない)。人口がおおむね韓国は日本の半分弱、台湾は韓国の半分弱であることに注意されたい。

脳・心臓疾患の認定件数では、韓国がもっとも多いうえに、人口比で比べれば日本との差は一層ひろがる。精神障害の認定件数では、日本がもっとも多いが、韓国における最近の急増がめだっている。

2020年5月号で報告したように、2019年10月にソウルで開催された労災・公害被害者の権利のためのアジア・ネットワーク(ANROEV)の会議では「アジアにおける過労死と自殺」のセッションももたれ、日本・韓国・台湾の経験が話されただけでなく、香港でも労災認定を可能にさせるための取り組みが展開されていることなども、紹介されている。予防のための現場での取り組みを含めた交流の一層の発展が期待されている。