看護師「新型コロナ労災」認定で会見「1人でも多く正当な補償を受けられるよう望みます」2020年6月8日

5月19日に報道があった女性看護師(東京・中野江古田病院)がおこなっていた労災請求が、6月4日付で認定されたことを代理人(川人博弁護士ら)がご本人とともにネット会見で明らかにし広く報道された。
報道によると、中野江古田病院は職員、入院患者ら90人超が集団感染。看護師は4月下旬に発症し、5月になって20日程度入院し退院後も呼吸が苦しく勤務できない状態で労災休業が続いている状況ということだ。

弁護士に相談しなければ事態が好転しなかったということ自体、病院側が使用者責任を果たしていない証左だろう。

一方、行政の責任と役割は果たされているのか。
保健行政前線基地は保健所であり、労働行政前線基地は労働基準監督署であり、いずれも厚生労働省である。患者と労働者の命と健康を守る大きな権限が与えられているのであるから、よく連携して、現場労働者が困る事態を一日も早く解消するために全力を尽くす使命がある。

・・「現在も呼吸苦の肺線維症状に苦しんでいます。感染し休んだ分はお給料が入らず、社会保険料が引かれたマイナスの給与明細を見たときはショックでした」・・

院内感染の看護師労災認定 勤務病院でクラスター(日本経済新聞) https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60131190Z00C20A6CE0000/

・・・ 「患者のせきを正面から浴びることもあった。手袋とマスクのみで感染しないはずはないと思っていた」・・「とてもつらい日々だった。すぐに受診できる体制を整えてほしい」・・・「弁護士に教えてもらうまで労災手続きを知らなかった。医療従事者が一人でも多く補償を受けられるよう望む」・・・

新型コロナ感染で労災認定 集団感染した病院の看護師(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASN686G3MN68ULFA01F.html

・・・ 「現在も呼吸苦の肺線維症状に苦しんでいます。感染し休んだ分はお給料が入らず、社会保険料が引かれたマイナスの給与明細を見たときはショックでした」 ・・・

クラスター発生の中野江古田病院看護師、労災認定(yahooニュース:TBS)
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20200609-00000006-jnn-soci

・・・ 「感染を防ぐための対策やその後の補償の手続きなど今振り返ればさまざまな面で対応が不十分だったと思います。身体を張って現場にたっている医療従事者が1人でも多く正当な補償を受けられるよう望みます」 ・・・
「・・相当の期間が経過しても手続きが行われなかったのは病院の怠慢と言わざるを得ない。業務によって感染した人は相当数に上るはずで、事業者はもとより政府関係機関がこの問題について早急に取り組みを強化しなければならない」 (代理人川人博弁護士)

病院の新型コロナ集団感染 看護師に労災認定 都内(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200608/k10012462601000.html