インドネシア:スラップ訴訟控訴審判決の報告/Local.Initiative.for.OSH.Network.-.Indonesia..2025.12.8
LION(OSHのための地域イニシアティブ・ネットワーク)インドネシアの一員であるLPKSM[非政府消費者保護団体]ヤサ・ナタ・ブディィ[Yasa Nata Budi]、その管理者全員、レオ・ヨガ・プラナタ、アジャト・スドラジャト、ディッチ・サンデワを代表して、皆様の貴重なご支援に対し深く感謝申し上げます。
皆様のご支援は重要な命題を証明している。アスベスト産業の覇権に対する抵抗は、部分的な闘争ではなく、健全で尊厳ある文明のための集団的努力であるということである。われわれは、資本主義の傲慢さに対しても連帯が力強く立ち向かえることを証明した。
2025年11月17日、ジャカルタ首都特別州高等裁判所は控訴審判決を下した。喜ばしいことに、裁判官団はLPKSMヤサ・ナタ・ブディ、INABAN、及びヤサ・ナタ・ブディ財団がいかなる違法行為も犯していないことを確認した。
この勝訴は重要な法的意義をもつ。
- 全被告は、7900億ルピアに上る物的損害賠償請求について無罪となった。
- アスベスト危険性啓発キャンペーンを撤回する義務も、FICMA[繊維セメント製造業者協会]への謝罪義務も存在しない。
- アスベスト製品にB3警告表示を義務づけた最高裁判所の命令は有効かつ拘束力を有する。
しかし、この勝利の裏には公共の安全にとって危険な法的残滓が潜んでいる。高等裁判所裁判官は、クリソタイル(白石綿)Mg3(Si2O5)(OH)4が「安全かつ必要であり、国際貿易における特定の有害化学物質及び農薬の事前の承認手続に関するロッテルダム条約に関する2013年法律第10号によって保護されている物質」であると誤って結論づけた。
この見解は科学的に誤っているだけでなく、法廷で法的証明がなされたことのない毒物学の領域に踏み込むものであり、裁判官の能力を超えている。われわれは、この主張を判例法の抜け穴を通じて有害物質を正当化しようとする試みと見ている。
われわれは受動的になることも、この「偽りの真実」と妥協することも拒む。よって2025年11月25日、正式に控訴を申し立てた。法的論理を正し、業界が公衆を危険にさらし続ける余地を断つため、この一歩を踏み出した。
われわれは、法廷におけるわれわれの強さは、アミカス・キュリエ[第三者意見]の力と皆様が結集した道義的支援と切り離せないことを認識している。皆様の連帯は業界の傲慢さに決定的な打撃を与え、この抵抗がわれわれの小さな組織の枠を超えていることをFICMAに証明した。
この燃え上がる情熱に火をつけてくださり、ありがとうございます。われわれはアスベスト関連疾患に屈しない世界コミュニティの一員であり続けるため、この旅を続けます。
敬意と連帯を込めて。
安全センター情報2026年1・2月号

